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Interstage Studio J Business Kit 解説書
FUJITSU Software

2.3.7 HTTPSプロトコルの使用

JBKプラグインによるHTTPSプロトコルの使用を説明します。

HTTPSプロトコルとは、SSL/TLS(Secure Sockets Layer)対応のWebサーバとHTTP通信を行う際に指定するプロトコルです。
SSL/TLSとは、ネットワーク上でデータを暗号化して送受信する技術の1つで、現在、多くのWebサーバ/ブラウザがSSL/TLSを用いたHTTP通信をサポートしています。SSL/TLSを用いたHTTP通信では、ネットワーク上を流れるデータが暗号化されるので、第三者にデータを解析される恐れが減り、セキュリティ上より安全なデータ転送が行えるようになります。

SSL/TLS対応のWebサーバとHTTP通信を行う際には、一般的にはURLの先頭に“http://”の代わりに“https://”と指定します。JBKプラグインではこのHTTPSプロトコルをサポートし、SSL/TLS対応のWebサーバからのアプレットのダウンロードを可能にしています。

HTTPSプロトコル使用時にダウンロード対象となるファイル

JBKプラグインがWebサーバからダウンロードするファイルの種類は以下のとおりです。これは通常のHTTP通信の場合もHTTPSプロトコルによる通信の場合も同じです(“2.3.6 アプレットのダウンロード方式の指定”参照)。

以下で説明するHTTPSプロトコルによるアプレットのダウンロード方式の指定は、これらのファイルに対して有効となります。

HTTPSプロトコルによるアプレットのダウンロード方式の指定

HTTPSプロトコルによるアプレットのダウンロード方式を指定する場合には、jbkplugin.propertiesの中に以下の行を記述してください。

jbk.plugin.protocol.https=<HTTPSプロトコルによるアプレットのダウンロード方式>

<HTTPSプロトコルによるアプレットのダウンロード方式>には、以下のキーワードのうちのどれかを指定します。

java

Javaのネットワーク通信クラスを用いてダウンロードを行います。JSSE(Java Secure Socket Extension)を使用してHTTPSプロトコルによるダウンロードを行います。

native

ブラウザの機能を用いてHTTPSプロトコルによるダウンロードを行います。

  • ダウンロードされたファイルは、ブラウザの機能を用いてローカルディスクにキャッシュされ、次回ダウンロード時にはキャッシュされたファイルが使用されます。HTTPSプロトコルでダウンロードされたファイルをキャッシュするかどうかの設定、キャッシュファイルの格納フォルダの設定、キャッシュの更新タイミングの設定は、ブラウザの設定がそのまま使用されます。これらの設定方法の詳細は、使用するブラウザのマニュアルを参照してください。

  • ダウンロード時に使用されるHTTPSプロキシの設定も、ブラウザの設定がそのまま使用されます。設定方法の詳細は、使用するブラウザのマニュアルを参照してください。

hybrid

ダウンロード対象となるファイルのうち、クラスファイルおよびJARファイルはブラウザの機能を用いてHTTPSプロトコルによるダウンロードを行います。その他のファイルは、HTTPSプロトコルによるダウンロードができません。なお、JBKプラグインインストール時のデフォルト状態(初期状態)では、HTTPSプロトコルによるアプレットのダウンロード方式はhybridに設定されています。

JSSE(Java Secure Socket Extension) によりHTTPSプロトコルの通信がサポートされています。そのため、hybridを指定した場合にクラスファイルおよびJARファイル以外のファイルに対してもHTTPSプロトコルによるダウンロードが可能になっています。

注意

  • 使用するブラウザでSSL/TLSを無効にする設定を行っている場合には、“jbk.plugin.protocol.https”にnativeあるいはhybridを指定してもHTTPSプロトコルによるアプレットのダウンロードはできません。HTTPSプロトコルを使用する場合には、あらかじめブラウザの設定でSSL/TLSを有効にしておいてください。SSL/TLSの有効/無効の設定方法は、使用するブラウザのマニュアルを参照してください。

  • “hybrid”または“native”を指定した場合、java.net.URLConnectionクラスで接続したURLのファイルがブラウザにキャッシュされていると、以下の現象が発生します。

    • getHeaderFieldDateおよびgetDateメソッドでは、0が返されます。

    • getHeaderFieldおよびgetHeaderFieldKeyメソッドでは、Server、Dateフィールドが返されません。

  • java.net.Proxyオブジェクトを引数にもつjava.net.URLConnection.openConnection()メソッドを呼び出した場合、ここで返されるURLConnectionクラスは、アプレットのダウンロード方式の指定に関わらずJavaのネットワーク通信クラスを用いてダウンロードを行うものになります。

HTTPSプロトコルによるアプレットのダウンロード方式の指定例

jbk.plugin.protocol.https=native