ページの先頭行へ戻る
ServerView Resource Orchestrator Cloud Edition V3.4.0 DRオプション説明書
FUJITSU Software

2.2 切替え運用

以下の2つの切替え運用をサポートします。

表 2.9 切替え運用
項目 内容 備考
切替え運用 Active-Standby運用
Active-Active運用 物理/仮想L-Server切替え(VMホスト/VMゲスト)を実施する構成の場合、Active-Active運用は実施できません。

各運用の違いは以下のとおりです。

Active-Standby運用

切替えの際に、切替え先サイトの構成をクリーンアップして、切替え元の構成を引き継ぐ運用です。

被災時などに、切替え先サイトのすべてのリソースを切替えのために使用する場合、この運用を選択します。

  • 切替え時に、切替え先サイトの構成情報がクリーンアップされます。
  • 事前に切替え先サイトの構成情報を採取しておくことで、切戻し後に構成情報を復元できます。
Active-Standby運用
図 2.5 Active-Standby運用
Active-Standby運用

Active-Active運用

切替えの際に、切替え先サイトの構成を維持しつつ、切替え元の構成を引き継ぐ運用です。

切替え先サイトの業務を稼働させたまま、切替え先サイトの一部のリソースを切替えのために使用する場合、この運用を選択します。

  • 切替え元サイトの切替え対象構成をインポートするために必要な物理サーバとネットワークデバイスを、事前に切替え先サイトで準備しておく必要があります。

これらの物理サーバとネットワークデバイスを切替え開始まで別の用途で使用する場合、切替え時に停止する物理サーバとネットワークデバイス、および、これらを使用して稼働するテナント、L-Platform、L-Serverを事前に決定しておく必要があります。

稼動していたテナント、L-platform、L-Serverについては、切替え時に削除などの対処が必要になります。対処の詳細は、「4.2.1 業務の停止とリソースの解放【切替え先サイト】」を参照してください。

なお、削除したものを、切戻し後に元に戻すことも可能です。詳細は、「4.5 切戻し後の運用」の「切戻し操作のあと、切替え先サイトを切替え操作前の状態に戻す場合」を参照してください。

  • 切替えで使用する切替え先サイトのリソース数は、以下の条件をもとに見積もってください。
    • 以下のリソースは、切替え元サイトと同じ数を切替え先サイトで用意することを推奨します。
      • 切替え対象のテナントが使用しているVMプールおよびサーバプールに含まれる、VMホストおよび物理サーバ

推奨する理由として、以下の条件をすべて満たす場合に、リソース不足によって切替え先サイトでの仮想L-Serverまたは物理L-Serverの復旧に失敗することがあります。

- 切替え元サイトと同じVMホスト数および物理サーバ数を切替え先サイトで用意しない場合

- 切替え範囲の限定を行わない場合

  • 以下のリソースは、切替え元サイトと同じ数を切替え先サイトで用意してください。
    • 切替え対象のテナントが使用しているネットワークデバイス

段階的に切替えまたは切戻しを行う場合、切替え単位ごとに、使用するネットワークデバイスを用意してください。

なお、切替え先サイトに用意したリソースは、リソースの使用状況に応じて以下のように対処してください。

  • 用意したリソースを切替えまで使用しない場合

対処は必要ありません。

  • 用意したリソースを切替えまで別の用途で使用する場合

これらのリソースを使用するL-PlatformやL-Serverを事前にCLIまたはGUIで特定します。

そのあと、特定したL-PlatformやL-Serverを切替え手順の途中で停止してください。

両サイトで同じプレフィックスが設定されている状態で切替えを行うと、インポートの際に両サイトで同一のソフトウェアIDを持つソフトウェア情報のIDが変更される場合があります。

ソフトウェアIDのプレフィックス設定については、「付録A ソフトウェアIDのプレフィックス設定」を参照してください。

図 2.6 Active-Active運用
Active-Active運用