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PRIMECLUSTER Global Disk Services  説明書 4.3
FUJITSU Software

7.3.3 ネットミラーグループのディスク交換

ネットミラーグループに接続されているディスクを交換する場合、以下の手順で交換します。

  1. ディスクを交換可能な状態にします。

    • 共用クラスの場合

      ディスク交換を行うノードで、「物理ディスク交換」(または sdxswap -O コマンド)を実行します。

      交換するディスク上の複数のパーティションがサーバ間ミラーリングの対象になっている場合、すべてのパーティションに対応する iSCSI デバイスに対して実行します。

    • ローカルクラスの場合 (sdxconfig Restore コマンドを使用してオブジェクト構成を復元した場合)

      ローカルクラスのすべてのオブジェクト構成 (ボリューム、グループ、ディスク) を削除することにより、クラスが削除されます。

      ディスクの削除は、sdxdisk -R コマンドを使用し、交換対象のディスクを先に削除します。

      交換するディスク上の複数のパーティションがサーバ間ミラーリングの対象になっている場合、すべてのパーティションに対応する iSCSI デバイスに対してオブジェクト構成を削除します。

      注意

      ローカルクラスに、ネットミラーグループが存在する場合、「物理ディスク交換」 (または sdxswap -O コマンド) は実行できません。

  2. 業務を継続したまま、運用ノードのディスクを交換する場合、クラスタアプリケーションの切替えを行い、交換するディスクが接続されていない方のノードを運用ノードにします。

  3. シングルユーザモードで再起動されるように、ディスク交換を行うノードの /etc/inittab ファイルを修正します。

    # vim /etc/inittab

    [変更前]

    id:現行のランレベル:initdefault:

    [変更後]

    id:1:initdefault:
  4. ディスク交換を行うノードを停止します。

  5. ディスクを交換します。

    交換方法については、サーバやディスク装置のマニュアルを参照してください。

  6. ディスク交換を行ったノードを起動します。

  7. 物理ディスク単位ではなくパーティション単位でサーバ間ミラーリングを行っていた場合、ディスク交換を行ったノードで、交換したディスクにパーティションを作成します。

    パーティションは、交換前と同じ順序および同じサイズで作成してください。

  8. ディスク交換を行ったノードで、/etc/tgt/targets.conf ファイルを修正します。

    交換前のディスクの by-id ファイルのパスを、交換後のディスクの by-id ファイルのパスに修正します (KVM ゲストの virtio ブロックデバイスのパス /dev/vdX を記載している場合は、virtio ブロックデバイスのパス /dev/vdX に修正します)。

    /etc/tgt/targets.conf ファイルの記述内容については、「4.6.3 iSCSI ターゲットの作成」を参照してください。

    記述例

    <target target-0101>
      initiator-address 192.168.56.20
      initiator-address 192.168.56.10
      write-cache off
      <backing-store /dev/disk/by-id/scsi-3500000e111c56611>
        lun 1
        scsi_id SDX01
      </backing-store>
    </target>
  9. マルチユーザモードで再起動されるように、手順3で修正した/etc/inittab ファイルの内容を元に戻します。

  10. ディスク交換を行ったノードを再起動します。

  11. ディスク交換を行ったノードで、ターゲット情報を確認します。

    # tgt-admin --show

    実行例

    # tgt-admin --show
    Target 1: target-0101
        ・・・
        LUN information:
            ・・・
            LUN: 1                   (*1)
                Type: disk
                SCSI ID: SDX01       (*2)
                SCSI SN: beaf11
                Size: 10000 MB, Block size: 512
                Online: Yes
                Removable media: No
                Prevent removal: No
                Readonly: No
                Backing store type: rdwr
                Backing store path: /dev/disk/by-id/scsi-3500000e111c56611  (*3)
                Backing store flags:
                ・・・

    (*1) /etc/tgt/targets.conf ファイル の lun に指定した番号
    (*2) /etc/tgt/targets.conf ファイル の scsi_id に指定した値
    (*3) /etc/tgt/targets.conf ファイル の backing-store に指定したパス

  12. ディスク交換を行ったノードで、iSCSI セッションの状態を確認します。

    iSCSI の接続状態とセッション状態が "LOGGED IN" であることを確認します。

    実行例

    # iscsiadm -m session -P 1
    ~略~
    Target: target-0101
            Current Portal: 192.168.56.20:3260,1
            Persistent Portal: 192.168.56.20:3260,1
                    **********
                    Interface:
                    **********
                    ~略~
                    iSCSI Connection State: LOGGED IN
                    iSCSI Session State: LOGGED_IN
                    ~略~
  13. 両ノードで、iSCSI セッションをリスキャンします。

    # iscsiadm -m session --rescan
  14. GDS の構成を復元します。

    • 共用クラスの場合

      ディスク交換を行ったノードで、「物理ディスク復旧」(または sdxswap -I コマンド)を実行します。手順1. で「物理ディスク交換」(またはsdxswap -O コマンド)を実行したすべての iSCSI デバイスに対して実行します。

    • ローカルクラスの場合

      削除したローカルクラスのオブジェクト構成(ボリューム、グループ、ディスク、クラス)を再作成します。

      • クラスの構成情報ファイルがある場合

        sdxconfig Backup コマンドで取得したクラスの構成情報がある場合、sdxconfig Restore コマンドを使用してオブジェクト構成を再作成します。

      • クラスの構成情報ファイルがない場合

        共用クラスを指定してオブジェクト構成を再作成します。