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PRIMECLUSTER Global Disk Services  説明書 4.3
FUJITSU Software

3.9.1 ネットワーク構成

サーバ間ミラーリング機能では、iSCSIを利用して、ネットワーク経由で他ノードのローカルディスクのデータをリード/ライトします。

注意

クラスタインタコネクトまたは管理LANとの兼用

  • アプリケーションからネットミラーボリュームへの I/O の速度(時間当たりのデータ転送量)が、クラスタインタコネクトの帯域の50%を超える場合、ネットミラーボリュームへの I/O がクラスタシステムのハートビート処理に影響する可能性があるため、サーバ間ミラーリングとクラスタインタコネクトのネットワークを兼用しないでください。

  • 同様に、ネットミラーボリュームへの I/O の速度が管理LAN の帯域の50%を超える場合、サーバ間ミラーリングと管理LAN のネットワークを兼用しないでください。

  • クラスタインタコネクトとサーバ間ミラーリングのネットワークを兼用する場合、サーバ間ミラーリングでは CIP の IPアドレスは使用できません。クラスタインタコネクトに指定したネットワークデバイスに別の IPアドレスを割り当てて使用してください。

  • クラスタインタコネクトとサーバ間ミラーリングのネットワークを兼用する場合、サーバ間ミラーリングのネットワークを冗長化できないため、以下のように業務が停止するリスクが高くなります。

    • サーバ間ミラーリングのネットワーク異常により、運用ノードから待機ノードのディスクにアクセスできなくなり、待機ノードのディスクがミラーリングから切り離されます。
      このときクラスタアプリケーションの切替えが発生すると、業務が停止します。
      詳細は、「7.15.10 ネットワーク切断状態でのクラスタアプリケーションの切替え」を参照してください。

注意

業務 LAN との兼用

業務 LAN とサーバ間ミラーリングのネットワークを兼用する場合、そのネットワークが故障すると、業務アプリケーションの通信とネットミラーボリュームへのライトの両方で異常が発生し、以下の動作となり業務が停止します。

  • 運用ノードから待機ノードのディスクにアクセスできないため、待機ノードのディスク上のスライスが切り離される。

  • 業務アプリケーションの通信エラーを契機に、クラスタアプリケーションの切替えが発生する。

  • 新運用ノードでは、自ノードのディスク上のスライスは切り離されていて使用できず、相手ノードのディスクはネットワーク異常によりアクセスできないため、業務が停止する。

ネットワークの単一故障時でも業務を継続したい場合は、ネットワークを冗長化してください。

また、ネットワークの兼用により、時間当たりのデータ転送量の合計がネットワークの帯域を超える可能性がある場合、ネットワークを兼用しない構成にしてください。