Solaris カーネルゾーン環境で使用するディスクを GDS で管理する場合、以下の方法があります。
それぞれの使用方法と注意事項を説明します。
a. カーネルゾーンで GDS を使用する方法
ゾーンの構成 (zonecfg) の際に、グローバルゾーンの /dev/rdsk または /dev/zvol/rdsk/ZFSストレージプール名 に存在するデバイスをカーネルゾーンに追加 (add device) し、カーネルゾーンで GDS のクラスに登録します。
グローバルゾーンのデバイスにディスクラベルが存在する場合、ディスクラベルを削除してからデバイスをカーネルゾーンに追加してください。ディスクラベルの有無の確認および削除は、format(1M) コマンドで実行できます。format(1M) コマンドの使用方法については、Solaris のマニュアルを参照してください。
カーネルゾーンで作成するクラス | カーネルゾーン上のクラスに登録できるグローバルゾーンのデバイス |
---|---|
共用クラス | /dev/rdsk に存在するデバイス |
ローカルクラス | /dev/rdsk に存在するデバイス |
カーネルゾーンでの GDS の設定方法と運用方法は、物理環境の場合と同様です。
物理環境との違いは以下のとおりです。
ルートクラスは作成できません。
カーネルゾーンのシステムディスクを冗長化したい場合は、グローバルゾーンでミラーリングしてください。
1つのクラスに複数のストレージ筐体のディスクを登録する場合、1つのクラスに1つの筐体のディスクを5個以上登録しないでください。
GDS Snapshot のスナップショット機能では、ストレージのコピー機能は利用できません。
b. グローバルゾーンで GDS を使用する方法
グローバルゾーンでの GDS の機能・設定・運用は、物理環境の場合と同様です。
グローバルゾーンで作成した GDS のボリュームをカーネルゾーンから使用する場合は、グローバルゾーンで GDS のボリュームを ZFS ストレージプールに登録して ZFS ボリュームを作成し、ゾーンの構成 (zonecfg) の際に ZFS ボリュームをカーネルゾーンに追加 (add device) します。ゾーンの構成 (zonecfg) の際、システム起動時にカーネルゾーンが自動的に起動しないように 「autoboot」 に 「false」 を設定してください。
注意
GDSのボリュームのデバイスを zonecfg コマンドの add device でカーネルゾーンに追加することはできません。