GDS I/O Monitor Option は、GDS に対して付加機能を提供する、GDS のオプションソフトウェアです。
基幹システムのデータベースなどでは、一定時間以内にトランザクション処理を完了させる必要があります。
しかし、I/O 装置では、ハードウェアや伝送路の異常が発生すると、リトライ処理やリカバリ・縮退処理が動作するため、I/O 応答が遅延することがあります。
GDS I/O Monitor Option は、ディスクの I/O 遅延による業務への影響を防ぐため、一定時間以内 (デフォルトでは 23 秒以内) での I/O 応答を保証する I/O 応答時間保証機能を提供します。
特長
ディスク装置が故障した場合でも、指定した時間内(デフォルトでは23秒以内、最短では6秒以内)でI/Oが応答します。
効果
処理要求に対し短時間での応答を実現できます。
I/O応答遅延によるシステムのスローダウンや業務停止を防止できます。
機能概要
ミラーボリューム(ディスクをミラーリングする)の場合
I/O応答遅延が発生したディスクをミラーリングから切り離し、もう一方の正常なディスクを使用して運用を継続します。
もう一方のディスクでも異常が発生した場合、待機ノードへの切替え(非クラスタシステムの場合はシステムの再起動)により運用を継続します。
シングルボリューム(ディスクをミラーリングしない)の場合
I/O応答遅延が発生した場合、待機ノードへの切替え(非クラスタシステムの場合はシステムの再起動)により運用を継続します。
I/O応答時間はクラス単位に設定できます。以下のような設定が可能です。
システムディスクとユーザデータを格納するディスクで異なるI/O応答時間を設定する。
アプリケーションごとに使用するディスクを分けて異なるI/O応答時間を設定する。
システム構成
サーバ:SPARC M12/M10の物理環境
ディスク:サーバ内蔵ディスク、ETERNUS DXシリーズ(FC接続)
GDSのボリューム構成:ミラーボリューム、シングルボリューム
注意
GDS I/O Monitor Option は、仮想環境 (Oracle VM、Solaris ゾーンまたは Solaris カーネルゾーンを使用しているシステム) では使用できません。
I/O が応答するまでの最大時間は、パラメタで設定できます。内蔵ディスクの場合は 23 秒以上、ETERNUS の場合は 33 秒以上を設定することを推奨します。詳細は、「D.7 sdxattr - オブジェクトの属性値変更」を参照してください。
参照
詳細は「第8章 I/O 応答時間保証」を参照してください。