Active DB Guardは、バックアップセンタ運用を行う場合、利用者の業務に併用あるいは連携した新たな業務を構築することができます。ここでは、いくつかの活用事例を紹介します。
定常時センタ切り替えを利用することで、情報システムセンタの法定点検やハードウェアのメンテナンス時には、待機センタに利用者業務を切り替え、運用を継続することができます。また、センタ切り戻しによって、点検の終わったシステムへ、システムの運用を再切り替えすることができます。
図1.12 保守運用
待機センタでは、システムの運用中にデータベースを参照することが可能です。データウェアハウスのような参照系業務を災害対策運用などと併用し、運用することができます。
図1.13 待機センタでの参照系業務
待機センタでは、参照系業務を応用させて、情報システムセンタの利用者業務と連携した業務を構築することができます。そのひとつが静態データベース作成運用です。静態データベース作成運用とは、利用者の任意のタイミングで待機センタに情報システムセンタのデータベースの静止状態を作成し、その静止状態のデータベースのデータを利用したバッチ業務を行う運用のことです。オンライン業務など24時間無停止で運用する利用者業務を止めることなく、データを活用した業務を行うことが可能になります。
図1.14 静態データベース作成運用
ポイント
静態データベース作成運用では、遠隔地ではなく、例えば同じセンタ内などで運用することもできます。そのような場合は、システム間のネットワークにSANを利用した形態もあります。