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Systemwalker Runbook Automation リファレンスガイド
FUJITSU Software

3.10.5 監視製品のイベント発生確認

機能説明

イベント発生を確認します。

Systemwalker Centric Manager などの運用管理製品によりイベント監視を行っているサーバ上のイベントDBを検索し、指定した時間内に指定したイベントメッセージが存在するかどうかを確認します。

オプション

基本オプション

(1) hostname

イベント監視を行っているサーバのホスト名またはIPアドレスです。

Systemwalker Centric Managerでイベント監視を行っている場合は、運用管理サーバのホスト名またはIPアドレスを指定します。

管理サーバで運用操作部品を実行する場合、以下を指定します。

  • IPv4の場合: “localhost”または“127.0.0.1”

  • IPv6の場合: “localhost”または“::1”

ホスト名またはIPアドレスを省略した場合、引数エラーとなります。

ホスト名またはIPアドレスの文字数の上限は、1024文字です。1024文字より大きい場合、引数エラーとなります。

(2) eventmessage

イベント発生確認でイベントを検索する文字列を指定します。

イベントメッセージを省略した場合はエラーとなります。

イベントメッセージで指定する全体の文字数の上限は、2048文字です。2048文字より大きい場合、引数エラーとなります。

検索文字列の指定方法はイベント監視を行っている運用管理製品により異なります。

Systemwalker Centric Managerでイベント監視を行っている場合は、検索文字列を5つまで指定できます。検索文字列に空白を含む場合は、文字列を"(ダブルクォーテーション)で括ります。

拡張オプション

(1) ostype

イベント監視を行っているサーバのOS種別です。

Windows、Linux、Solarisを指定します。なお、大文字/小文字は区別しません。

OS種別の入力を省略した場合、指定したホスト名またはIPアドレスを元に構成管理データベース(CMDB)を検索し、取得したOS種別の値をSystemwalker Runbook Automationが自動的に設定します。

OS種別の文字列の上限は、1024文字です。それより大きい場合、引数エラーとなります。

(2) username

イベント監視を行っているサーバへSSHを利用して接続するユーザー名です。

接続ユーザー名および接続に必要なパスワードの入力を省略した場合、指定したホスト名またはIPアドレスを元に構成管理データベース(CMDB)を検索し、取得した接続ユーザー名の値をSystemwalker Runbook Automationが自動的に設定します。

ファイル転送基盤を利用して接続する場合は、接続ユーザー名は以下のようになり変更できません。このため、ユーザー名を指定しても無効になります。

  • 業務サーバがWindowsの場合: システムユーザー

  • 業務サーバがLinux、Solarisの場合: root

接続ユーザー名の文字列の上限は、1024文字です。それより大きい場合、引数エラーとなります。

(3) password

イベント監視を行っているサーバへSSHを利用して接続するユーザーのパスワードです。

接続ユーザー名および接続に必要なパスワードの入力を省略した場合、指定したホスト名またはIPアドレスを元に構成管理データベース(CMDB)を検索し、取得した接続パスワードの値をSystemwalker Runbook Automationが自動的に設定します。

ファイル転送基盤を利用して接続する場合は、パスワードを指定しても無効になります。

接続に必要なパスワードの文字列の上限は、1024文字です。それより大きい場合、引数エラーとなります。

(4) execusername

イベント監視を行っているサーバでイベント発生確認を実行するユーザー名です。

実行ユーザー名およびexecpasswordの入力を省略した場合、指定したホスト名またはIPアドレスを元に構成管理データベース(CMDB)を検索し、取得した管理者ユーザーの値をSystemwalker Runbook Automationが自動的に設定します。CMDBに登録されていない場合は、接続ユーザー名で実行します。

hostnameに指定したホストがWindowsで、ファイル転送基盤を利用して接続する場合は、システムユーザーで実行します。このため、ユーザー名を指定しても無効になります。

実行ユーザー名の文字列の上限は、1024文字です。それより大きい場合、引数エラーとなります。

(5) execpassword

本運用操作部品ではexecpasswordの値を使用しません。execpasswordの値を指定した場合、無効となります。

(6) mwtype

本運用操作部品と連携してイベント監視を行っている運用管理製品名を指定します。

Systemwalker Centric Managerでイベント監視を行っている場合は、“CMGR”を指定します。なお、大文字/小文字は区別しません。

本運用操作部品の連携対象はSystemwalker Centric Managerだけです。

運用管理製品名の指定を省略した場合、指定したホスト名またはIPアドレスを元に構成管理データベース(CMDB)を検索し、取得した値をSystemwalker Runbook Automationが自動的に設定します。

指定できる運用管理製品名の文字列の上限は、1024文字です。それより大きい場合、引数エラーとなります。

(7) mwinstalledpath

本運用操作部品と連携するコマンドのインストールパスを指定します。

Systemwalker Centric Managerでイベント監視を行っている場合は、opmtrcsvコマンドのインストールディレクトリの絶対パス名を指定します。

mwtypeの設定により、本運用操作部品の連携対象である運用管理製品がSystemwalker Centric Managerである場合は、省略することができます。

インストールパスの指定を省略した場合は、それぞれ以下のようになります。

イベント監視を行っているホスト

通信方法

mwinstalledpathに指定される値

Windowsの管理サーバ

システムの環境変数PATHの値を使用して動作します

Linuxの管理サーバ

rootユーザーの環境変数PATHの値を使用して動作します

Windowsの業務サーバ

ファイル転送基盤

システムの環境変数PATHの値を使用して動作します

SSH

接続ユーザーまたは実行ユーザーの環境変数PATHの値を使用して動作します

Linux、Solarisの業務サーバ

ファイル転送基盤

rootユーザーの環境変数PATHの値を使用して動作します

SSH

接続ユーザーまたは実行ユーザーの環境変数PATHの値を使用して動作します

本運用操作部品の連携対象はSystemwalker Centric Managerだけです。

指定できるインストールパスの上限は、1024文字です。それより大きい場合、引数エラーとなります。

(8) startdate

イベント発生確認を行う起点となる年月日を指定します。

指定形式は、年を4桁、月日をそれぞれ2桁で指定します(YYYYMMDD)。

Systemwalker Centric Managerでイベント監視を行っている場合は、運用管理サーバがイベントを受信した年月日を指定します。

starttimeと共に指定する必要があります。startdateだけを指定、または省略することはできません。

startdateとstarttimeを省略した場合、監視イベントDBに格納されている最も古い監視イベントから確認します。

(9) starttime

イベント発生確認を行う起点となる時間を指定します。

指定形式は、時分秒をそれぞれ2桁で指定します(hhmmss)。

Systemwalker Centric Managerでイベント監視を行っている場合は、運用管理サーバがイベントを受信した時間を指定します。

startdateと共に指定する必要があります。starttimeだけを指定、または省略することはできません。

startdateとstarttimeを省略した場合、監視イベントDBに格納されている最も古い監視イベントから確認します。

(10) enddate

イベント発生確認を行う終点となる年月日を指定します。

指定形式は、年を4桁、月日をそれぞれ2桁で指定します(YYYYMMDD)。

Systemwalker Centric Managerでイベント監視を行っている場合は、運用管理サーバがイベントを受信した年月日を指定します。

endtimeと共に指定する必要があります。enddateだけを指定、または省略することはできません。

enddateとendtimeを省略した場合、監視イベントDBに格納されている最後の監視イベントまで確認します。

(11) endtime

イベント発生確認を行う終点となる時間を指定します。

指定形式は、時分秒をそれぞれ2桁で指定します(hhmmss)。

Systemwalker Centric Managerでイベント監視を行っている場合は、運用管理サーバがイベントを受信した時間を指定します。

enddateと共に指定する必要があります。endtimeだけを指定、または省略することはできません。

enddateとendtimeを省略した場合、監視イベントDBに格納されている最後の監視イベントまで確認します。

(12) targethostname

イベント発生元ホスト名を指定します。

イベント発生元を特定する場合に指定します。省略した場合は監視イベントDBに格納されている全ホストのイベントを確認します。

指定形式はイベント監視を行っている運用管理製品により異なります。

Systemwalker Centric Managerでイベント監視を行っている場合は、前方一致“"host*"”、後方一致“"*host"”、中間一致“"*host*"”を指定します。

指定できるイベント発生ホスト名の上限は、1024文字です。それより大きい場合、引数エラーとなります。

(13) extendedoptions

イベント発生確認実行時において、イベント発生確認を行う起点となる時間、イベント発生確認を行う終点となる時間、イベント発生ホスト名以外のオプションを本運用操作部品が連携するコマンドに渡すオプションとそのパラメーターを指定します。

指定形式はイベント監視を行っている運用管理製品により異なります。

Systemwalker Centric Managerでイベント監視を行っている場合は、opmtrcsvコマンドの以下のオプションが指定可能です。

オプション

指定内容

-s 出力する先頭の監視イベント番号

検索対象とする監視イベントの先頭の番号。

-e 出力する最後の監視イベント番号

検索対象とする監視イベントの最後の番号。

-a

検索する文字列の検索条件をAND条件とします。

-l 項目名1 項目名2 …

検索対象にするイベント情報に追加するログ項目。

-lf ファイル名

検索対象にするイベント情報に追加するログ項目をファイルで指定。

-j

検索対象にするイベント情報にジョブ番号を追加。

指定できるオプションとそのパラメーターの文字列の上限は、2048文字です。それより大きい場合、引数エラーとなります。

(14) timeout

運用操作部品の実行の完了待ち合わせ時間(秒)です。

300~86,400(1日)の範囲で指定が可能です。

(例) 完了待ち合わせを10分間行う場合:600

指定した時間を経過しても運用操作部品の実行が完了しない場合は、運用操作部品の処理を復帰値:201で中断します。

(15) retry

運用操作部品の実行の起動リトライ回数です。

運用操作部品が復帰値:161で終了した場合に、起動リトライを行う回数を指定します。0~5の範囲で指定が可能です。

起動リトライにより再実行した結果、運用操作部品が161以外の復帰値で終了した場合は、指定した起動リトライ回数に達していなくても運用操作部品の実行は終了します。運用操作部品の復帰値は最後に実行した値になります。

(例) 起動リトライを2回行う場合:2

(16)retry_interval

運用操作部品のリトライ間隔(秒)です。

運用操作部品が復帰値:161で終了した場合に、起動リトライを行うまでの間隔を指定します。1~14400の範囲で指定が可能です。

(例) 300秒間隔でリトライを行う場合:300


timeout、retry、およびretry_intervalについて、指定を省略した場合や、範囲外の値を入力した場合は、運用操作部品実行定義ファイルで指定した値が有効になります。詳細は、“2.7 運用操作部品実行定義ファイル”を参照してください。

復帰値

アイコン

シンボル名
矢印名

復帰値

意味

イベント発生

0

イベント発生の確認に成功しました。確認したイベントが発生しています。

イベント未発生

1

イベント発生の確認に成功しました。確認したイベントは発生していません。

失敗

161

イベント発生の確認に失敗しました。リトライ回数を指定した場合、リトライします。

187

運用操作部品による操作を実施する際、イベント監視サーバにネットワーク接続(SSH)時の認証に失敗しました。

または、運用操作部品による操作を実施する際に、業務サーバとの通信処理(ファイル転送基盤)で異常が発生しました。実行結果にファイル転送基盤のエラーコードを出力します。エラーコードについては、“3.22 ファイル転送基盤の詳細コード”を参照してください。

188

Systemwalker Runbook Automationエージェントが導入されていないイベント監視サーバに対して運用操作部品による操作を実施中に、イベント監視サーバとのネットワーク通信(SSH)が切断されました。

189

運用操作部品による操作を実施する際、イベント監視サーバにネットワーク接続(SSH)できませんでした。

または、運用操作部品による操作を実施する際に、イベント監視サーバとの通信処理(ファイル転送基盤)で異常が発生しました。実行結果にファイル転送基盤のエラーコードを出力します。エラーコードについては、“3.22 ファイル転送基盤の詳細コード”を参照してください。

197

オプションの設定に誤りがありました。
または、構成管理データベース(CMDB)の登録情報に問題があります。
または、業務サーバでsudoコマンドを実行可能にするための設定をしていないにもかかわらず、接続ユーザーと実行ユーザーに異なるユーザーが指定されました。

200

イベント発生の確認が異常終了しました。

201

運用操作部品の実行がタイムアウトしました。

202

運用操作部品が実行されませんでした。運用操作部品を実行するための設定に問題があります。

203

運用操作部品の実行が失敗しました。管理サーバの環境に問題があります。

205

運用操作部品が実行されませんでした。運用操作部品の入力情報の指定に問題があります。

206

運用操作部品を正常に実行できませんでした。運用操作部品の出力情報の指定に問題があります。

207

運用操作部品が実行されませんでした。運用操作部品が管理サーバに登録されていない可能性があります。

208

運用操作部品の実行途中に自動運用プロセスのリカバリが行われたため、自動運用プロセスを中止状態にしました。

出力情報

変数

意味

message

監視製品のイベントの発生確認に成功した場合、以下のメッセージを設定します。

The operation component was successful.

監視製品のイベントの発生確認に失敗した場合、エラー内容を文字列として設定します。

event_search_result

監視イベントDBの検索結果を文字列で設定します。指定したイベントメッセージを検出した場合にのみ、検索結果を設定します。

出力形式はイベント監視を行っている運用管理製品によって異なります。

Systemwalker Centric Managerでイベント監視を行っている場合は、opmtrcsvコマンドによる検索結果をCSV形式で設定します。設定形式、および設定項目については、“Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル”を参照してください。

また、Systemwalker Centric Managerの運用管理サーバでイベント受信の遅延が発生している場合、startdateオプションおよびstarttimeオプションで指定した日時より前のイベントが設定されることがあります。

returnCode

復帰値を設定します。

注意事項