WebAdminによるデータベース多重化運用では、裁定サーバを利用した自動縮退を行うことも可能です。その場合には、WebAdminでMirroring Controllerをセットアップした後に、データベースサーバと裁定サーバでの操作が必要です。
裁定サーバでの操作
Mirroring Controllerコマンドを利用した裁定サーバのセットアップを行います。
裁定サーバのセットアップを行います。
裁定サーバのセットアップ手順については、“第2章 データベース多重化運用のセットアップ”から“2.3 裁定サーバのセットアップ”を参照してください。
データベースサーバでの操作
WebAdminによるMirroring Controllerのセットアップ後に設定を一部変更します。
WebAdminでMirroring Controllerをセットアップしてください。
詳細は、“5.1 Mirroring Controllerのセットアップ”を参照してください。
マスタインスタンスとスタンバイインスタンスのMirroring ControllerをWebAdminにより停止してください。
詳細は、“5.2 Mirroring Controllerの停止”を参照してください。
マスタインスタンスとスタンバイインスタンスのネットワーク定義ファイルを編集し、裁定サーバの情報を追加してください。
ネットワーク定義ファイルは、Mirroring Controllerのセットアップ時に指定した“Mirroring Controller管理ディレクトリ”に存在するnetwork.confです。詳細は、“A.3 ネットワーク定義ファイル”を参照してください。
以下にnetwork.confの定義例を示します。
例) 裁定用ネットワークとして使用するデータベースサーバ側のポート番号に“27541”、Mirroring Controller裁定プロセスのサーバ識別子に“arbiter”、ポート番号に“27541”を指定する場合の例を以下に示します。
dbsvm27500 192.0.2.100,192.0.3.100 27540,27541 server dbsvs27500 192.0.2.110,192.0.3.110 27540,27541 server arbiter 192.0.3.120 27541 arbiter
注意
ポート番号は、データベースサーバ、裁定サーバのどのサーバにおいても、他のソフトウェアと重ならないように設定してください。また、管理用ネットワークと裁定用ネットワークのセグメントを兼用して構成しないでください。
サーバ種別が“server”の場合、IPアドレスまたはホスト名、およびポート番号を2つずつ以下の順序で指定する必要があります。
管理用ネットワークとして使用するデータベースサーバ側のIPアドレスまたはホスト名
裁定用ネットワークとして使用するデータベースサーバ側のIPアドレスまたはホスト名
管理用ネットワークとして使用するデータベースサーバ側のポート番号
裁定用ネットワークとして使用するデータベースサーバ側のポート番号
サーバ種別が“arbiter”の場合、IPアドレスまたはホスト名は裁定サーバのarbitration.confファイルのmy_addressパラメータに指定したIPアドレスまたはホスト名、ポート番号は裁定サーバのarbitration.confファイルのportパラメータに指定したポート番号を指定してください。
マスタインスタンスとスタンバイインスタンスのサーバ定義ファイルを編集し、裁定サーバを利用して自動縮退を行う運用に必要なパラメータを追加してください。
サーバ定義ファイルは、Mirroring Controllerのセットアップ時に指定した“Mirroring Controller管理ディレクトリ”に存在する“インスタンス名”“インスタンスポート”.confです。
裁定サーバを利用して自動縮退を行う運用は、heartbeat_error_actionパラメータにarbitrationの指定が必要です。
その他のパラメータについては、“A.4.1 データベースサーバのサーバ定義ファイル”を参照してください。
マスタインスタンスとスタンバイインスタンスのMirroring ControllerをWebAdminにより起動します。
詳細は、“5.3 Mirroring Controllerの起動”を参照してください。
共通の操作
データベースサーバまたは裁定サーバからMirroring Controllerのコマンドにより接続状態を確認します。
接続状態の確認手順については、“2.8 接続状態の確認”を参照してください。