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Interstage Business Application Server オープンJavaフレームワークユーザーズガイド
FUJITSU Software

1.3.1 基本的な構成

オープンJavaフレームワークを使用する場合の基本的な構成について説明します。

基本的な構成は、以下の8パターンがあります。

項番

パターン

説明

選択のポイント

1

Strutsだけを使用する構成

Strutsを使用したWebアプリケーションの構成です。
JavaEEの場合IJServerクラスタ、J2EEの場合WebコンテナまたはWeb+EJBコンテナ上で動作します。

ビジネスロジックの規模が小さい場合に選択します。
Interstage Business Application Serverにおける機能拡張である一貫したログを使用することができます。

2

Spring Frameworkだけを使用する構成

プレゼンテーション層にSpring-MVC機能を使用して、ビジネスロジック層でSpring FrameworkのDI機能やAOP機能を利用する構成です。
IJServerクラスタで動作します。

データベースのテーブル構造が単純でiBATISのO/Rマッピング機能が必要ない場合に選択します。
Interstage Business Application Serverにおける機能拡張である一貫したログを使用することができます。

3

iBATISだけを使用する構成

iBATISのO/Rマッピング機能だけを使用する構成です。
JavaEEの場合IJServerクラスタ、J2EEの場合Webコンテナ、Web+EJBコンテナ、およびEJBコンテナ上で動作します。

プレゼンテーション層をStrutsやSpring Frameworkを使用せずにユーザ独自で作成した場合や、EJBのSessionBeanからiBATISのO/Rマッピング機能を使用する場合などに選択します。
データベースコネクションはJNDIで取得し、アプリケーションサーバが管理する形態を推奨します。
一貫したログは使用できません。

4

StrutsとSpring Frameworkを使用する構成

プレゼンテーション層にStrutsを使用して、ビジネスロジック層でSpring FrameworkのDI機能やAOP機能を利用する構成です。
IJServerクラスタで動作します。

上記1の構成で作成したアプリケーションから、ビジネスロジックに拡張性をもたせるようにしたい場合に選択します。
Interstage Business Application Serverにおける機能拡張である一貫したログを使用することができます。

5

StrutsとiBATISを使用する構成

プレゼンテーション層でStrutsを使用し、データベースのアクセスにiBATISの機能を使用する構成です。図1.1 StrutsとiBATISを使用する構成
JavaEEの場合IJServerクラスタ、J2EEの場合WebコンテナまたはWeb+EJBコンテナ上で動作します。

純粋なビジネスロジックが少なく、画面表示とデータベースアクセスが大半を占めるようなアプリケーションの場合に選択します。
データベースコネクションはJNDIで取得し、アプリケーションサーバが管理する形態を推奨します。
Interstage Business Application Serverにおける機能拡張である一貫したログを使用することができます。

6

Struts、Spring Framework、およびiBATISを使用する構成

プレゼンテーション層でStruts、ビジネスロジック層でSpring FrameworkとiBATISの機能を使用する構成です。図1.2 Struts、Spring Framework、およびiBATISを使用する構成
IJServerクラスタで動作します。

拡張性を考慮して、ビジネスロジックと画面表示、およびデータベースアクセスを分離する場合に選択します。
Spring Frameworkでデータベースコネクション管理、トランザクション管理を一括で管理することができます。
Interstage Business Application Serverにおける機能拡張である一貫したログを使用することができます。

7

Spring FrameworkとiBATISを使用する構成

上記6の構成において、Strutsの代わりにSpring-MVC機能を使用する構成です。図1.3 Spring FrameworkとiBATISを使用する構成
IJServerクラスタで動作します。

拡張性を考慮して、ビジネスロジックと画面表示、およびデータベースアクセスを分離する場合に選択します。
上記6の構成とは同等の機能のため、開発者のスキルセットによって選択してください。
Spring Frameworkでデータベースコネクション管理、トランザクション管理を一括で管理することができます。
Interstage Business Application Serverにおける機能拡張である一貫したログを使用することができます。

8

TERASOLUNAを使用する構成

上記6の構成を、TERASOLUNAフレームワークを介して使用する構成です。図1.4 TERASOLUNAを使用する構成
TERASOLUNA Server Framework for Java は、JavaEEの場合IJServerクラスタ、J2EEの場合WebコンテナまたはWeb+EJBコンテナ上で動作します。

TERASOLUNA Batch Framework for Javaはスタンドアロンで動作します。

拡張性を考慮して、ビジネスロジックと画面表示、およびデータベースアクセスを分離する場合、また、バッチアプリケーションの開発を行う場合に選択します。
Struts、Spring Framework、iBATISに加え、TERASOLUNAが提供するWebアプリケーション、リッチクライアントアプリケーションおよびバッチアプリケーションのための部品を利用することができます。
Interstage Business Application Serverにおける機能拡張である一貫したログを使用することができます。(注1)

注1)

TERASOLUNAフレームワーク層では一貫したログの出力は行いません。TERASOLUNAから呼び出されるStruts、Spring FrameworkおよびiBATISの層で出力されます。

図1.1 StrutsとiBATISを使用する構成

図1.2 Struts、Spring Framework、およびiBATISを使用する構成

図1.3 Spring FrameworkとiBATISを使用する構成

図1.4 TERASOLUNAを使用する構成

StrutsとiBATISを連携させる方法については、“第4章 iBATIS (Java EE 6)”の“4.3.4 Strutsとの連携”を参照してください。

StrutsとSpring Frameworkを連携させる方法については、“第3章 Spring Framework3.2(Java EE 6)”の“3.3.6 Strutsとの連携”を参照してください。

Spring FrameworkとiBATISを連携させる方法については、“第3章 Spring Framework3.2(Java EE 6)”の“3.3.7 iBATISとの連携”および“第4章 iBATIS (Java EE 6)”の“4.3.5 Spring Frameworkとの連携”を参照してください。