ここでは、 ETERNUS SF Storage Cruiser連携時のWWN情報の設定について説明します。
ETERNUS SF Storage CruiserではHBAのWWN、ストレージのWWNおよびAffinityGroupを指定することで、ファイバーチャネルスイッチのゾーニングとストレージ装置のホストアフィニティを設定できます。また、管理サーバは管理対象サーバの切替え時にこの情報を使用することで、ストレージ側の構成変更を自動で行います。
本機能の設定には、事前にETERNUS SF Storage Cruiserの登録が必要です。また、管理対象サーバに接続されているファイバーチャネルスイッチとストレージ装置がESC上に登録されている必要があります。
注意
本機能では、サーバとHBAに対するWWN設定は行いません。
予備サーバ設定を行っている、または予備サーバである管理対象サーバに対する設定は行えません。そのため、予備サーバの設定を行う前に、本設定を行ってください。
以下の手順で、WWN情報を設定します。
設定済みのWWN情報を変更する場合、変更前のファイバーチャネルスイッチのゾーニングとストレージ装置のホストアフィニティを削除する操作を行ったあと、変更後のWWN情報を設定します。
RORコンソールのサーバリソースツリーで、対象の物理サーバを右クリックし、表示されたメニューで[設定変更]-[WWN設定]を選択します。
[WWN情報の設定]ダイアログが表示されます。
以下の項目を設定します。
システム構成に応じて、以下を選択します。
シングルパス構成の場合
HBAポート数に"1"を選択します。
マルチパス構成の場合
HBAポート数にマルチパスのパス数を選択します。
ただし、OSをインストールする場合、マルチパスドライバ設定前の状態は、"1"を選択します。次に、マルチパスドライバを設定したあと、パス数を選択し再設定します。
【OVM for SPARC】
OVM for SPARC環境において、IOドメインを使用している場合は、制御ドメインとIOドメインで使用しているHBAポート数を選択します。ただし、運用サーバと予備サーバでディスク共有をしている場合、ディスク共有に利用しているHBAポート数は含めないでください。
物理サーバ上で採取したHBAのWWPN値を入力または選択します。
マルチパス構成の場合、「設計ガイド CE」の「8.1.6 SPARC M10/M12およびSPARC Enterpriseでサーバ切替えを行う場合の設定値」で設計した値を元に、各サーバ間でHBAとそれに対応するターゲットCAの順番が一致するように入力します。
運用サーバと予備サーバでディスク共有をしている場合、ディスク共有に利用しているHBAポートは入力しないでください。
ストレージ装置のCAのWWPN値とAffinityGroupを選択します。
予備サーバとして停止した状態で運用する場合は、ハイフン("-")を選択します。
また、設定済みのWWN情報に対応するファイバーチャネルスイッチのゾーニングとストレージ装置のホストアフィニティを削除する場合も、ハイフン("-")を選択します。
エージェントが登録されているサーバを予備サーバとして使用するには、以下のすべての条件を満たす必要があります。
ターゲットCAのWWPN値が運用サーバと同じ値
AffinityGroupが運用サーバと異なる値
ETERNUS SF Storage Cruiser上でエージェントが登録されていない
注意
ストレージアフィニティ切替え方式を利用する場合、ハイフン("-")を選択すると、ストレージパス設定が削除されます。
[OK]ボタンをクリックします。
設定したWWN情報に対応するファイバーチャネルスイッチのゾーニングと、ストレージ装置のホストアフィニティの設定または削除を行います。ESC上で操作対象のサーバが登録されている場合、以下の状態である必要があります。
設定
サーバの電源がON
削除
サーバの電源がOFF
ファイバーチャネルスイッチのゾーニングと、ストレージ装置のホストアフィニティが設定または削除済みの場合、装置に対して何も行いません。
注意
WWPN値の指定は、HBA address rename、VIOM、およびISMで利用するWWPNと重複していないか確認してください。同じWWPNを使用した場合、ストレージ装置上のデータを破損する危険性があります。
ファイバーチャネルスイッチやストレージ装置に対して設定または削除を行う場合、警告ダイアログが表示されます。設定に問題がないことを確認してから、[OK]ボタンをクリックしてください。
ターゲットCAが表示されない場合、以下の状態であるか確認してください。
本製品上で、ESCが正常に登録されている。
ESC上に、ファイバーチャネルスイッチ、ストレージ装置が正常に登録されている。
ESC上で、1つのHBAに対して1つのCAだけ、アクセスパスが設定されている。