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ServerView Resource Orchestrator Cloud Edition V3.3.0 運用ガイド
FUJITSU Software

付録A 運用時の留意点

ここでは、本製品を運用する際の留意点について説明します。

管理LANの冗長構成

管理対象サーバの管理LANで利用するNICとLANが故障すると、以下の操作はエラーになることがあります。速やかに復旧してください。

HBA address rename

マネージャーのシステム時刻の変更

管理サーバのシステム時刻を過去に戻した場合、マネージャーからのリソース監視が戻した時間だけ停止します。システム時刻を数分以上過去に戻す場合、時刻を戻したあとにマネージャーを再起動してください。
マネージャーの再起動については、「2.1 マネージャーの起動と停止」を参照してください。

マネージャーの再起動

マネージャーのサービスは、システムの安定運用を行うためデフォルトで毎日3時45分に再起動されます。

再起動に関する設定は運用形態に応じて変更できます。設定を変更する場合、以下を行ってください。

注意

再起動される条件は、マネージャーの起動からRESTART_CYCLE × 24時間以上経過している、かつ指定された時刻(RESTART_HOUR、RESTART_MIN)になった場合です。

システムの安定運用のため、基本的にはマネージャーの再起動は毎日行う設定としてください。
マネージャーをアップグレードする場合、事前に設定内容を確認し、アップグレード完了後に再度設定してください。

マネージャーの処理の多重度の変更

マネージャーでは、複数の処理を同時に実行する際、メモリ使用量の観点から、同時に実行できる数に上限を設けています。

使用環境によって、処理の同時実行数の上限を変更できます。設定を変更する場合、以下の定義ファイルを編集してください。

定義ファイルが存在しない場合、作成してください。

定義ファイルの格納場所

【Linuxマネージャー】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data

【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data

定義ファイル名

rcx_base.rcxprop

定義ファイルの形式

定義ファイルでは、1行ごとに以下のように記述してください。

キー =

定義ファイルの指定項目

以下の項目を指定します。

表A.2 定義ファイルの指定項目

項目

キー

備考

処理の多重度

TASK_WORKER_COUNT

半角数字で5~30を指定します。

初期値は"30"です。
Basicモードの場合、初期値は"5"です。

定義ファイルが存在しない場合、初期値で動作します。

定義ファイル例

定義ファイルの例を以下に示します。以下の例では、処理の多重度を"10"に設定しています。

TASK_WORKER_COUNT=10

定義ファイルの変更手順

マネージャーの起動、停止については、「2.1 マネージャーの起動と停止」を参照してください。

注意

Basicモード利用時の注意事項

処理の多重度を変更した場合、製品のメモリ使用量も増加します。
増加するメモリ使用量については、「表A.3 処理の多重度によるメモリ使用量の増加」を参照してください。
この値と、「解説書」の「6.1.2.8 メモリ容量」に記載されている、マネージャーのメモリ容量から、製品のメモリ使用量を算出し、必要に応じてメモリを増設してください。

表A.3 処理の多重度によるメモリ使用量の増加

処理の多重度

メモリの増加量(単位: MB)

5

-

6~14

1080 + (処理の多重度 × 40)

15~30

2104 + (処理の多重度 × 40)

PRIMEQUEST 2000シリーズ使用時のExtended Partitioning Mode変更

PRIMEQUEST 2000シリーズ使用時、業務サーバ/ホストを動作させるパーティションのExtended Partitioning Modeを変更する場合、以下の手順で使用しているパーティションを本製品から再登録してください。

PRIMEQUEST 2000シリーズ使用時のPPARのExtended Partition構成の変更

PRIMEQUEST 2000シリーズ使用時、業務サーバ/ホストを動作させるパーティションのPPARのExtended Partition構成を変更する場合、以下の手順で使用しているパーティションを本製品から再登録してください。

  1. オーケストレーションツリーで該当の管理対象サーバのリソースの登録を解除してください。

    リソースの登録解除については、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「19.4 登録解除」を参照してください。

  2. サーバツリーで該当の管理対象サーバを削除してください。

    管理対象サーバの削除については、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「9.2 管理対象サーバの削除」を参照してください。

  3. PPRIMEQUESTのMMBの管理画面から"Partition Configuration"の設定を変更してください。

    Partition Configurationの変更は、PRIMEQUEST 2000シリーズの運用管理マニュアル参照してください。

  4. サーバツリーで該当の管理対象サーバを登録してください。

    管理対象サーバの登録については、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「5.8.2 PRIMEQUESTのサーバの登録」を参照してください。

  5. オーケストレーションツリーで該当の管理対象サーバをリソースプールに登録してください。

    リソースプールの登録については、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「第14章 リソースのリソースプールへの登録」を参照してください。

SPARC M10-4S/M12-2S使用時のビルディングブロック構成の変更

SPARC M10-4S/M12-2S使用時、ビルディングブロック構成を変更する場合、以下の手順で使用しているパーティションを本製品から再登録してください。

  1. サーバツリーで該当の管理対象サーバを削除してください。

    管理対象サーバの削除については、「操作ガイド VE」の「11.2 管理対象サーバの削除」を参照してください。

  2. ビルディングブロック構成の設定を変更してください。

    ビルディングブロック構成の変更については、以下のマニュアルを参照してください。

    • SPARC M12の場合

      「SPARC M12-2S インストレーションガイド」を参照してください。

    • SPARC M10の場合

      「SPARC M10-4S インストレーションガイド」を参照してください。

  3. サーバツリーで該当の管理対象サーバを登録してください。

    管理対象サーバの登録については、「操作ガイド VE」の「7.7.1 シャーシ(SPARC Enterprise M4000/M5000/M8000/M9000)、SPARC M10-4S/M12-2Sの登録」を参照してください。

物理サーバの電源操作の監視タイムアウト値の変更

物理サーバの電源操作開始から完了までの時間が、電源操作のタイムアウト値を超える場合があります。このため、実機で電源操作を行い、実測値をもとにタイムアウト値を見積もってください。

定義ファイルには、機種ごとにタイムアウト値を定義します。そのため、マネージャーが管理するすべてのサーバに対して、機種ごとにタイムアウト値の変更が反映されます。

タイムアウト値を変更する場合、以下の定義ファイルを作成してください。

定義ファイルの格納場所

【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data

【Linuxマネージャー】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data

定義ファイル名

power_timeout.rcxprop

定義ファイルの形式

定義ファイルでは、1行にサーバの機種ごとの構成情報(モデル名、サーバの電源ONおよびリブートのタイムアウト値、サーバの電源OFFのタイムアウト値など)を、カンマ(",")区切りで記述します。各行は、以下の形式で記述します。

model,boot_timeout,shutdown_timeout

  • カンマ(",")の前後に空白があっても無視されます。

  • コメントは、先頭文字をシャープ("#")で記述します。

定義ファイルの指定項目

以下の項目を指定します。

model

タイムアウト値を変更するサーバの機種名を記述します。

[RORコンソール]-[リソース詳細]タブ-[基本情報]-[モデル名]に表示される値です。
SPARC M10-4Sの場合、"M10-4S"と記述します。

boot_timeout

サーバの電源ONおよびリブートのタイムアウト値を記述します。

イメージ操作で、管理対象サーバが起動およびリブートする際のタイムアウト値にも使用されます。

1以上の整数を半角数字で記述します。単位は秒です。
それ以外の記述をした場合、デフォルトのタイムアウト値になります。

ポイント

5940秒以内のタイムアウト値を推奨します。

表A.4 デフォルトのタイムアウト値(boot_timeout)

機種

電源ON/リブート
(単位: 秒)

イメージ操作

起動
(単位: 秒)

リブート
(単位: 秒)

RX4770 M1以降

5700

5700

5700

SPARC M10-1/M10-4/M12-1/M12-2

1800

(注)

(注)

SPARC M10-4S/M12-2S

2700

(注)

(注)

PRIMEQUEST 2000シリーズ

900

3600

3600

上記以外

900

900

1800

注) SPARC M10/M12シリーズのイメージ操作はサポートされていません。

shutdown_timeout

サーバの電源OFFのタイムアウト値を記述します。

1以上の整数を半角数字で記述します。単位は秒です。
それ以外の記述をした場合、デフォルトのタイムアウト値になります。

表A.5 デフォルトのタイムアウト値(shutdown_timeout)

機種

電源OFF
(単位: 秒)

SPARC M10-1/M10-4/M12-1/M12-2

900

SPARC M10-4S/M12-2S

1200

上記以外

900

PRIMERGY RX4770 M2,5700,900

定義ファイルの変更手順

定義ファイルの作成または変更後にマネージャーの再起動は必要ありません。定義ファイルの変更後に反映されます。