ここでは、本製品の操作ログについて説明します。
注意
操作ログは、本製品のすべてのユーザーの操作が参照できるため、インフラ管理者(infra_admin)または管理者(administrator)が使用してください。
階層化されたリソース名の表示には対応していません。
本製品では、ユーザーの操作を、操作ログとして記録する機能を提供します。
本機能を利用して、管理者は以下を監視できます。
操作ログに記録された時刻
ユーザーID
ユーザーグループ名
IPアドレス
ステータス
リソース名
操作
操作ログの出力形式は以下のとおりです。
Date User Group IP Progress Resource Event ----- ----- ------ ----------- --------- --------- ------- |
要素名 | 説明 | 備考 |
---|---|---|
Date | 操作ログに記録された時刻 | 操作ログに記録された時刻がローカルタイムで出力されます。OSにサマータイム(夏時間の調整)が設定されていた場合、サマータイムで出力されます。 以下の形式で出力されます。 |
User | ユーザーID | ログインしているユーザーIDが出力されます。 |
Group | ユーザーグループ名 | ログインユーザーの所属しているユーザーグループ名が出力されます。 ログインユーザーが、ユーザーグループに所属していない場合、ハイフン("-")が出力されます。 |
IP | IPアドレス | 接続先クライアントのIPアドレスが出力されます。 |
Progress | ステータス | 操作の開始、完了、およびエラーが出力されます。出力されるステータスは以下のとおりです。
|
Resource | リソース名 | リソース名とリソース識別子が、以下の形式で出力されます。
|
Event | 操作 | マネージャーが受信したパラメーターが出力されます。 出力される情報については、「16.1.1.4 操作ログが記録される操作の範囲」を参照してください。 |
注意
操作識別子は、ハイフン("-")で出力される場合があります。
複数のリソースを対象にする操作は、"Resource"には、RORコンソールの進捗状況およびイベントログに出力されるリソース名と同じリソース名が出力されます。
例
1日分の最新のデータを出力します。
操作ログに対する操作については、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「5.13 rcxadm logctl」を参照してください。
出力される情報については、「16.1.1.4 操作ログが記録される操作の範囲」を参照してください。
>rcxadm logctl list -latest -duration 1D <RETURN> Date User Group IP Progress Resource Event ----------------------- ----- ------ -------------- ---------------------- ----------------------- --------------------- 2011-03-10 21:15:00.390 - - 10.20.30.53 Starting(BX620-1_21) BX620-1_473(snap) l_servers create 2011-03-10 21:15:06.250 - - 10.20.30.53 Error(BX620-1_21) BX620-1_473(snap) l_servers create 2011-03-10 21:26:05.953 - - 10.20.30.73 Starting(BX620-1_25) BX620-1_510(snap) l_servers create 2011-03-10 21:29:21.150 - - 10.20.30.73 Completed(BX620-1_25) BX620-1_510(snap) l_servers create 2011-03-10 23:15:39.750 admin - 10.20.30.53 Starting(BX620-1_35) BX620-1_510(snap) server_images snapshot 2011-03-10 23:15:46.781 admin - 10.20.30.53 Completed(BX620-1_35) BX620-1_510(snap) server_images snapshot 2011-03-10 23:16:23.625 admin - 10.20.30.53 Starting(BX620-1_36) BX620-1_510(snap) server_images restore 2011-03-10 23:16:28.484 admin - 10.20.30.53 Completed(BX620-1_36) BX620-1_510(snap) server_images restore 2011-03-10 23:17:00.859 admin - 10.20.30.53 Starting(BX620-1_37) BX620-1_510(snap) server_images destroy 2011-03-10 23:17:04.718 admin - 10.20.30.53 Completed(BX620-1_37) BX620-1_510(snap) server_images destroy 2011-03-10 23:19:25.734 admin - 10.20.30.53 Starting(BX620-1_38) BX620-1_744(image_test) server_images create 2011-03-10 23:27:29.640 admin - 10.20.30.53 Completed(BX620-1_38) BX620-1_744(image_test) server_images create 2011-03-10 23:42:37.171 admin - 10.20.30.53 Starting(BX620-1_40) BX620-1_578(image_test) server_images destroy 2011-03-10 23:42:47.460 admin - 10.20.30.53 Completed(BX620-1_40) BX620-1_578(image_test) server_images destroy 2011-03-10 23:51:06.620 userA groupA 127.0.0.1 Starting(BX620-1_41) BX620-1_806(LS_RT_A001) l_servers create 2011-03-10 23:53:06.437 userA groupA 127.0.0.1 Completed(BX620-1_41) BX620-1_806(LS_RT_A001) l_servers create 2011-03-10 23:53:39.265 userA groupA 127.0.0.1 Starting(BX620-1_42) BX620-1_806(LS_RT_A001) l_servers start 2011-03-10 23:54:26.640 userA groupA 127.0.0.1 Completed(BX620-1_42) BX620-1_806(LS_RT_A001) l_servers start 2011-03-10 23:54:45.531 userA groupA 127.0.0.1 Starting(BX620-1_43) BX620-1_806(LS_RT_A001) l_servers restart 2011-03-10 23:55:26.859 userA groupA 127.0.0.1 Completed(BX620-1_43) BX620-1_806(LS_RT_A001) l_servers restart 2011-03-10 23:55:48.953 userA groupA 127.0.0.1 Starting(BX620-1_44) BX620-1_806(LS_RT_A001) l_servers stop 2011-03-10 23:56:26.390 userA groupA 127.0.0.1 Completed(BX620-1_44) BX620-1_806(LS_RT_A001) l_servers stop 2011-03-10 23:57:11.968 userA groupA 127.0.0.1 Starting(BX620-1_46) BX620-1_806(LS_RT_A001) l_servers attach 2011-03-10 23:58:21.359 userA groupA 127.0.0.1 Completed(BX620-1_46) BX620-1_806(LS_RT_A001) l_servers attach 2011-03-10 23:58:35.620 userA groupA 127.0.0.1 Starting(BX620-1_47) BX620-1_806(LS_RT_A001) l_servers detach 2011-03-10 23:59:23.343 userA groupA 127.0.0.1 Completed(BX620-1_47) BX620-1_806(LS_RT_A001) l_servers detach 2011-03-10 23:59:40.265 userA groupA 127.0.0.1 Starting(BX620-1_48) BX620-1_806(LS_RT_A001) l_servers migrate 2011-03-11 00:00:53.984 userA groupA 127.0.0.1 Completed(BX620-1_48) BX620-1_806(LS_RT_A001) l_servers migrate 2011-03-11 00:01:09.296 userA groupA 127.0.0.1 Starting(BX620-1_50) BX620-1_806(LS_RT_A001) l_servers update 2011-03-11 00:02:58.125 userA groupA 127.0.0.1 Completed(BX620-1_50) BX620-1_806(LS_RT_A001) l_servers update 2011-03-11 00:04:42.640 userA groupA 127.0.0.1 Starting(BX620-1_57) BX620-1_806(LS_RT_A001) l_servers destroy 2011-03-11 00:05:22.921 userA groupA 127.0.0.1 Completed(BX620-1_57) BX620-1_806(LS_RT_A001) l_servers destroy 2011-03-11 00:35:44.250 userA groupA 127.0.0.1 Starting(BX620-1_117) BX620-1_954(LS_RT_A001) folders move_resource 2011-03-11 00:35:44.625 userA groupA 127.0.0.1 Completed(BX620-1_117) BX620-1_954(LS_RT_A001) folders move_resource 2011-03-11 01:04:34.880 admin - 10.20.30.53 Starting(BX620-1_570) BX620-1_2193(master-52) l_servers convert 2011-03-11 01:04:36.650 admin - 10.20.30.53 Completed(BX620-1_570) BX620-1_2193(master-52) l_servers convert 2011-03-11 01:05:05.568 admin - 10.20.30.53 Starting(BX620-1_571) BX620-1_2193(master-52) l_servers revert 2011-03-11 01:05:06.451 admin - 10.20.30.53 Completed(BX620-1_571) BX620-1_2193(master-52) l_servers revert |
注意
各操作の記録の開始(Starting)は、RORコンソールの進捗状況が開始され、操作ログに記録された時点です。
ここでは、操作ログの導入と運用方法について説明します。
以下の手順を行います。
ディスク容量の見積り
インフラ管理者(infra_admin)は、操作ログを格納するためのディスク容量を見積ります。
以下の計算式を用いて、ディスク容量を見積り、操作ログの保存日数を決定します。
{(1日のリソースに対する操作回数) × (対象リソース数) × 1(KB) } × (保存日数) |
例
保存日数を180日(デフォルト)、リソースに対する操作回数を4回、対象リソース数を256個で見積る場合のディスク容量
保存日数 | 必要な容量 | 計算式 |
---|---|---|
180日分 | 約185MB | 4 × 256 × 1 × 180 = 184320 (KB) |
OSの[日付と時刻のプロパティ]ダイアログの設定の確認
OSの以下のタブが正しく設定されているか確認してください。設定に誤りがある場合、再設定してください。
[日付と時刻]タブ
[タイムゾーン]タブ
[インターネット時刻(またはネットワークタイムプロトコル)]タブ
操作ログの保存日数の設定
操作ログの保存日数の設定は、rcxadm logctl setコマンドを実行します。
rcxadm logctl setコマンドについては、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「5.13 rcxadm logctl」を参照してください。
操作ログの記録開始
操作ログの記録開始には、rcxadm logctl startコマンドを実行します。
rcxadm logctl startコマンドを実行すると、操作ログの記録開始日から、設定した保存日数分の操作ログを記録します。
事象が発生しない日、またはマネージャーの停止などで記録できない日は、記録日数としてカウントされません。
注意
操作ログの記録開始以降に、OSの[日付と時刻のプロパティ]ダイアログの設定を変更した場合
操作ログの表示と削除が正常に動作しないことがあります。
操作ログの記録開始以降に、OSの[日付と時刻のプロパティ]ダイアログの設定を変更する場合
「16.1.1.3 保守」を参照してください。
Cloud Editionのライセンスを適用した場合
マネージャー起動時に、自動的に操作ログの記録が開始されます。
ここでは、操作ログの保守について説明します。
定期削除
長期運用または保存日数の変更により、保存期限が経過した操作ログは定期的に削除されます。
削除および保存日数の検査は、日付変更後の最初の処理の際に行われます。
注意
記録日数は、保存日数 + 1になります。定期削除後は、記録日数 = 保存日数になります。
定期削除は、次回記録時(日付が変わった翌日以降の初回実行時)に実行され、古い操作ログから削除されます。
削除
ユーザーは、操作ログの不要な期間を決定し、削除できます。
バックアップ・リストア
以下の手順で、操作ログをバックアップ・リストアできます。
バックアップ
操作ログに設定されている"保存先フォルダー"を確認します。
操作ログの記録を停止します。
手順1.で確認した"保存先フォルダー"をバックアップします。
操作ログの記録を開始します。
リストア
操作ログに設定されている"保存先フォルダー"を確認します。
操作ログの記録を停止します。
バックアップしているフォルダーを、手順1.で確認した"保存先フォルダー"にリストアします。
操作ログの記録を開始します。
操作ログの記録開始以降の、OSの[日付と時刻のプロパティ]ダイアログの設定変更
以下の手順で、変更します。
操作ログの記録を停止します。
操作ログを表示し、表示された記録から、必要な操作のログをバックアップします。
操作ログに設定されている"保存先フォルダー"を確認します。
手順3.で確認した"保存先フォルダー"配下のファイルを、すべて移動し、"保存先フォルダー"を空にします。
OSの[日付と時刻のプロパティ]ダイアログの設定を変更します。
操作ログの記録を開始します。
操作ログに対する操作については、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「5.13 rcxadm logctl」を参照してください。
注意
操作ログの記録を停止した場合、再度、操作ログの記録を開始するまで操作は記録されません。
本手順を実行すると、操作ログの記録日数が"0"に戻ります。
操作ログが記録される操作の範囲、およびEventカラムに表示される文字列は、以下のとおりです。
リソース種別 | 操作 | Eventカラムに表示される文字列 |
---|---|---|
L-Server | 作成 | l_servers create |
削除 | l_servers destroy | |
変更 | l_servers update | |
電源ON | l_servers start | |
電源OFF | l_servers stop | |
再起動 | l_servers restart | |
ディスク増設 | l_servers attach | |
ディスク削減 | l_servers detach | |
フォルダーの移動 | folders move resource | |
マイグレーション | l_servers migrate | |
物理L-Serverの設定 | l_servers set_attrs | |
物理L-Serverへのネットワーク情報の送信 | l_servers setup | |
関連付け | l_servers convert | |
関連付け解除 | l_servers revert | |
イメージ | 作成 | server_images create |
削除 | server_images destroy | |
リストア | server_images restore | |
スナップショットの採取 | server_images snapshot | |
L-Platform | 作成 | l_platforms create |
削除 | l_platforms destroy | |
変更 | l_platforms update | |
テナント | 作成 | tenants create |
削除 | tenants destroy | |
変更 | tenants update | |
リソースフォルダー | 作成 | folders create |
削除 | folders destroy | |
変更 | folders update | |
ロール | 作成 | roles create (注) |
削除 | roles destroy | |
変更 | roles update (注) |
注) rcxadm logctl listコマンドで-verboseオプションを指定すると、末尾に詳細情報がカンマ区切りで付加されます。
rcxadm logctl listコマンドについては、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「5.13 rcxadm logctl」を参照してください。
-verboseオプションを指定したときの出力形式、出力例は以下のとおりです。
roles create,BaseRole="基本ロール名"[[,name="操作グループ名",Authority="操作名[,...]"]...]
roles update[,BaseRole="基本ロール名"][[,name="操作グループ名",Authority="操作名[,...]"]...]
roles create,BaseRole="infra_admin",name="LPlatform",Authority="showlog",name="LServer", Authority="maintenance",name="Image",Authority="management",name="Console",Authority="home,dashboard,resource,template,lplatform,request,tenant,charge,account" roles update,name="LPlatform",Authority="showlog",name="LServer",Authority="maintenance",name= "Console",Authority="home,dashboard,charge,account"
基本ロール名、操作グループ名、操作名については、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「15.9 ロール」を参照してください。