ここでは、仮想環境へスレーブサーバを追加する手順を以下に示します。
スレーブサーバの導入の流れを以下に示します。
1台目(導入済み)のスレーブサーバを構築されている仮想マシンから、2台目以降(導入予定)のスレーブサーバの数だけクローニングを実施します。
特に指示がない場合は、root 権限で実施します。
注意
クローン先の仮想マシンの作業は、ご使用の仮想化ソフトウェアに応じて実施場所が異なります。
「6.2 スレーブサーバへのインストール」を参照して、追加導入するスレーブサーバの1台目(クローン元のスレーブサーバ)を導入します。
ネットワークパラメーターおよび iSCSI イニシエーター名の自動設定のための登録方法について説明します。
事前にスレーブサーバ分の管理 LAN、業務 LAN、および iSCSI-LAN のネットワークパラメーターおよび iSCSI イニシエーター設定をクローン元の仮想マシンに対して行うことで、クローニングする際にスレーブサーバのネットワークおよび iSCSI イニシエーター名の設定を自動的に行うことができます。
ネットワークパラメーター自動設定用の定義ファイル FJSVrcx.conf、ipaddr.conf を作成します。
定義ファイル FJSVrcx.conf には、クローン元のスレーブサーバの管理 LAN の情報を指定します。
定義ファイル ipaddr.conf には、すべてのスレーブサーバにおける管理 LAN、業務 LAN、および iSCSI-LAN の情報を指定します。
iSCSI イニシエーター設定定義ファイル initiator.conf を作成します。
クローン先のすべてのスレーブサーバに対応する iSCSI イニシエーター名を指定します。
クローン元のスレーブサーバの管理 LAN の IP アドレス、定義ファイル FJSVrcx.conf、ipaddr.conf、および initiator.conf を指定し、-v オプションを付加して bdpp_prepareserver コマンドを実行します。
# /opt/FJSVbdpp/bin/bdpp_prepareserver -m {管理 LAN の IP アドレス} -o {FJSVrcx.conf ファイル} -i {ipaddr.conf ファイル} -f {initiator.conf ファイル} -v <Enter>
参照
ネットワークパラメーター自動設定用の定義ファイルの詳細は、「B.4 FJSVrcx.conf」および「B.5 ipaddr.conf」を参照してください。
iSCSI イニシエーター設定定義ファイルの詳細は、「B.6 initiator.conf」を参照してください。
bdpp_prepareserver コマンドの詳細は、「A.10 bdpp_prepareserver」を参照してください。
注意
各サーバとストレージシステム間のインターフェースにFibreFibre Channelを使用する場合は、iSCSI イニシエーター設定定義ファイルの指定を省略してください。
クローン元のスレーブサーバの仮想マシンから、クローン先のスレーブサーバの数だけ仮想マシンのクローニングを行います。
参照
仮想マシンのクローニング方法は、ご使用の仮想化ソフトウェアのマニュアルを参照してください。
クローン先のスレーブサーバを起動し、サーバ名を設定します。
Red Hat Enterprise Linux 6 の場合
/etc/sysconfig/network ファイルの HOSTNAME パラメーターを、クローン先のスレーブサーバのサーバ名に変更してください。
例
スレーブサーバ slave1 から slave2 をクローニングする場合
設定前:
HOSTNAME=slave1
設定後:
HOSTNAME=slave2
ポイント
HOSTNAME パラメーターには、「6.3.2.2 ネットワークパラメーター・iSCSI 名の自動設定の登録」で指定したネットワークパラメーター自動設定定義ファイル ipaddr.conf に定義したサーバ名を設定してください。
Red Hat Enterprise Linux 7 の場合
hostnamectl コマンドで、クローン先のスレーブサーバ名に変更してください。
例
スレーブサーバ slave1 から slave2 をクローニングする場合
slave2 に設定:
# hostnamectl set-hostname slave2
参照
サーバ名の設定の詳細は、「5.8 サーバ名の設定」を参照してください。
クローン先のスレーブサーバを再起動します。
参照
仮想マシンの起動方法および再起動方法は、ご使用の仮想化ソフトウェアのマニュアルを参照してください。