レプリケーション対象となる複製元/複製先ボリュームを決定します。
ポイント
複製元ボリュームとは、複製対象となるオリジナルデータが格納されているボリュームです。
複製先ボリュームとは、複製元ボリュームのデータを格納するボリュームです。
さらに、複製元/複製先ボリュームに与える以下の属性を決定します。
コピー方向
レプリケーション運用で使用するコピー方向を決定します。以下のどちらかを指定します。
双方向コピー
複製元ボリュームと複製先ボリューム間で双方向のコピーを行います。複製先から複製元へのコピーは、リストア用途に使用できます。
一方向コピー
複製元ボリュームから複製先ボリュームへのコピーだけを行います。運用上、複製先から複製元へのコピーを禁止したい場合に使用できます。
操作サーバ(サーバ間レプリケーションの場合だけ)
サーバ間レプリケーションの場合、対象となる複製元/複製先ボリュームに対するレプリケーション操作は、複製元サーバまたは複製先サーバの一方だけで実行可能とするか、両方サーバで実行可能とするかを設定できます。
複製元サーバ
複製元ボリュームが接続されている管理対象サーバを操作サーバにします。
複製先サーバ
複製先ボリュームが接続されている管理対象サーバを操作サーバにします。
両サーバ
複製元サーバ、複製先サーバの両方を操作サーバにします。
また、複数の複製元/複製先ボリュームから構成されるグループを作成できます。これにより、複数の複製元/複製先ボリュームを、グループ単位でまとめて操作できます。本機能の詳細は、「6.4.7 グループの作成」を参照してください。
図6.10 レプリケーション操作を行うサーバ
本マニュアルではレプリケーション操作を実施する管理対象サーバを操作サーバと呼び、複製元サーバまたは複製先サーバのどちらかを指定します。
操作サーバでは、すべてのレプリケーション機能を利用できます。操作サーバ以外のサーバでは、情報表示と運用解除機能だけを利用できます。
注意
システムが格納されているディスク、AdvancedCopy Managerがインストールされているディスクは、レプリケーション対象としないでください。
レプリケーション対象を決定する際の注意点として、「10.1.1 全般的な注意事項」をご理解ください。
レプリケーション運用に使用する複製元ボリュームと複製先ボリュームの組合せごとに注意点があります。
複製元ボリュームと複製先ボリュームの物理ディスクサイズについて
複製元ボリュームと複製先ボリュームの物理ディスクサイズ(論理ディスク時は論理ディスクを構成する物理ディスクのサイズ)が異なると、サイズの小さい方に合わせて物理コピーを実施します。そのため、データの欠落が発生します。複製先ボリュームの物理ディスクサイズは、複製元ボリュームと同じか大きいものを使用することをお勧めします。
複製元/複製先ボリュームにボリュームグループを使用する場合
複製元ボリュームがボリュームグループの場合、複製作成後に複製先ボリュームを使用するためには、複製先ボリュームは複製元ボリュームと同一の論理ボリューム構成かつ同一の物理ディスクサイズのボリュームグループである必要があります。
なお、ボリュームグループがAdvancedCopy Managerのサポートできない構成の場合は、レプリケーション管理機能に登録できません。サポートできない論理ディスク構成は、「1.4 AdvancedCopy Managerにおけるサポートデバイスについて」を参照してください。
図6.11 複数論理ディスク時の複製元ボリューム/複製先ボリューム