MQDのメッセージキューを利用してメッセージの送受信をする場合の環境設定方法について説明します。
本環境設定を行う前に、あらかじめMQDのメッセージキューの作成が必要です。
用途に合わせて、以下の方法でMQDのメッセージキューを作成してください。
メッセージキューにファイルを使用する場合
MQD環境定義ファイルの作成時に、“MQD環境定義の例”の“メッセージキューにファイルを使用する場合”を参照してください。
作成方法は、Interstage Application Serverの“MessageQueueDirector 説明書”を参照してください。
MQD受信のセットアップ
MQDからメッセージを受信する場合、MQD受信のセットアップを行います。
MQD受信のセットアップ手順は以下のとおりです。
セットアップコマンドの実行
以下のコマンドを実行し、MQD受信をセットアップします。コマンドの詳細は“ISI リファレンス”の“isi6setup”コマンドを参照してください。
isi6setup create-mqd -i -q MQDのキュー名 [-s MQDシステム名] [-r インバウンドルーティング名] -d MQD識別子 [-u ISI実行環境名]
MQD受信のセットアップを行うと、以下のリソースが作成されます。
リソース | 説明 |
---|---|
MQD受信アダプタ | MQDからメッセージを受信するUtilityワークユニットとISIサーバへと中継するCORBAワークユニットの組み合わせで構成されます。 以下の命名規則で作成されます。
|
MQD受信環境定義ファイル | MQD受信アダプタの動作環境を設定するファイルです。詳細は“MQD受信環境定義ファイル”を参照してください。 |
MQD受信の設定項目を記載する設定ファイルです。MQD受信ごとに作成されます。
# ISI MQD reception environment definition file # Routing definition name DistributionName= # Reception check interval time WatchIntervalTime=500
キー名 | 説明 | 指定例 |
---|---|---|
DistributionName(注) | MQD受信で使用するインバウンドルーティング名を指定します。 | inbound_mqd |
WatchIntervalTime | メッセージの監視時間(ミリ秒)です。 (デフォルトは、“500”ミリ秒です)。 | 500 |
注:DistributionNameまたはセットアップコマンド時(isi6setup create-mqd -i)の-rオプションのどちらかを必ず設定してください。どちらも設定されている場合、DistributionNameで指定した値が有効となります。どちらも省略した場合、MQD受信アダプタ起動時にエラーメッセージを出力します。
ISI実行環境名を省略した場合
/opt/FJSVesi/etc/def/properties/ISIMQDI_MQD識別子.properties
ISI実行環境名を指定した場合
/opt/FJSVesi/etc/def/properties/ISIMQDI_MQD識別子_ISI実行環境名.properties
MQD送信のセットアップ
ISIからMQDへメッセージを送信する場合、MQD受信をセットアップします。1つのMQDシステムに対して、1つのMQD受信をセットアップする必要があります。
MQD受信のセットアップの手順は以下のとおりです。
セットアップコマンドの実行
以下のコマンドを実行し、MQD受信をセットアップします。コマンドの詳細は“ISI リファレンス”の“isi6setup”コマンドを参照してください。
isi6setup create-mqd -o -q MQDのキュー名 [-s MQDシステム名] -d MQD識別子 [-u ISI実行環境名]
MQD送信のセットアップを行うと、以下のリソースが作成されます。
リソース | 説明 |
---|---|
MQD送信アダプタ | MQDへメッセージを送信するワークユニットです。 以下の命名規則で作成されます。
|
MessageQueueDirectorのMQD環境定義の例
以下にMessageQueueDirectorのMQD環境定義の例を示します。
MQD環境定義およびMQD環境作成(mqdsetup)コマンドの詳細は、Interstage Application Serverの“MessageQueueDirector 説明書”を参照してください。
メッセージキューにファイルを使用する場合は、以下のように定義してください。
MQD環境定義の指定例(ファイルを使用)
[MQDConfiguration] # MQD環境情報 QueueMax = 100 MessageBufferMaxSize = 80 # 80Mバイト [Transaction] # トランザクション管理ファイル情報 TransactionFile = /dev/rdsk/c1t2d0s1 Max_Size = 65536 [SystemFile] # システム制御用ファイル情報 SystemFile1 = /mqdfile/systemfile1 SystemFile2 = /mqdfile/systemfile2 SystemFile2_Size = 8000 # 8Mバイト [QueueIndex] # メッセージキュー管理ファイル情報 File = /mqdfile/indexfile [DiskQueue] # ディスク型メッセージキューの情報 File = /mqdfile/diskfile Size = 100000 # 100Mバイト [MemoryQueue] # メモリ型メッセージキューの情報 File = /mqdfile/memoryfile Size = 5000 # 5Mバイト [WatchQueueUsed] # メッセージ格納域の使用状況監視情報 DiskQueue = 60-80 MemoryQueue = 50-70