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Interstage Service Integrator V9.6.0 Java EE導入ガイド
FUJITSU Software

15.3.5 MQアダプタ利用時の設定

WebSphere MQを利用してメッセージの送受信をする場合の環境設定方法について説明します。

ポイント

  • MQアダプタを利用する場合、WebSphere MQの運用に必要なグループにシステム管理者およびInterstage運用者を追加してください。
    WebSphere MQの運用に必要なグループについての詳細は、WebSphere MQの関連マニュアルを参照してください。

  • ISIサーバのセットアップ後にWebSphere MQをインストールした場合、ISIサーバのIJServerクラスタのクラスパスのサフィックスに、以下のライブラリを追加してください。

    • /opt/mqm/java/lib/com.ibm.mq.jar

    • /opt/mqm/java/lib/com.ibm.mq.jmqi.jar

    クラスパスのサフィックスの設定は、asadminコマンドを使用します。asadminコマンドの詳細は、“Interstage Application Server Java EE運用ガイド(Java EE 6編)”の“asadmin”を参照してください。Java VMの定義項目のプロパティである“isjee-classpath-suffix”は、本設定だけで使用してください。

    1. asadmin getコマンドを使用して、現在の設定を確認します。

      /opt/FJSVisje6/glassfish/bin/asadmin get ISISrv.java-config.isjee-classpath-suffix
    2. asadmin getコマンドで確認した設定値の末尾に、設定するパスを追加し、asadmin setコマンドで設定します。

      /opt/FJSVisje6/glassfish/bin/asadmin set ISISrv.java-config.isjee-classpath-suffix=<手順1で確認した値>\${path.separator}/opt/mqm/java/lib/com.ibm.mq.jar\${path.separator}/opt/mqm/java/lib/com.ibm.mq.jmqi.jar
      • ISISrv:ISIサーバのIJServerクラスタ名

インバウンドのMQアダプタのセットアップ

WebSphere MQからメッセージを受信する場合、インバウンドのMQアダプタのセットアップを行います。1つのインバウンドキュー(WebSphere MQのキュー)に対して、1つのMQアダプタをセットアップする必要があります。

インバウンドのMQアダプタのセットアップ手順は以下のとおりです。

  1. インバウンドキュー(WebSphere MQのキュー)の準備

    インバウンドのMQアダプタがメッセージを受信するインバウンドキューとしてWebSphere MQのローカル・キューを準備します。

    WebSphere MQのローカル・キューは、“E.1 WebSphere MQのローカル・キューの設定”を参照して定義を行ってください。

    ポイント

    Interstage運用グループのユーザでMQアダプタを実行する場合は、対象のWebSphere MQのキュー・マネージャーおよびキューにInterstage運用グループのユーザでのアクセス権限を付与する必要があります。以下に、各リソースに付与する権限は以下のとおりです。権限を与える方法については、WebSphere MQの関連マニュアルを参照してください。

    • WebSphere MQのキュー・マネージャー

      キュー・マネージャーに接続する権限

    • インバウンドキュー(WebSphere MQのキュー)

      キューからメッセージを取得する権限

  2. セットアップコマンドの実行

    以下のコマンドを実行し、インバウンドのMQアダプタをセットアップします。コマンドの詳細は“ISI リファレンス”の“isi6setup”コマンドを参照してください。

    isi6setup create-mq -i -q WebSphere MQのキュー名 -m WebSphere MQのキュー・マネージャー名 [-r インバウンドルーティング名|-e サービスエンドポイント名] -d MQ識別子 [-u ISI実行環境名]

    インバウンドのMQアダプタのセットアップ完了後、以下のコマンドを実行してInterstage Java EE 6 DASサービスを再起動してください。

    /opt/FJSVisje6/glassfish/bin/asadmin stop-domain
    /opt/FJSVisje6/glassfish/bin/asadmin start-domain

    ポイント

    “WebSphere MQのキュー名”と“WebSphere MQのキュー・マネージャー名”が同じ組み合わせのインバウンドのMQアダプタを複数登録しないでください。

    インバウンドのMQアダプタのセットアップを行うと、以下のリソースが作成されます。

    リソース

    説明

    インバウンドのMQアダプタ

    WebSphere MQからメッセージを受信するIJServerクラスタです。

    以下の命名規則で作成されます。

    • ISI実行環境名を省略した場合

      ISIMQI_MQ識別子

    • ISI実行環境名を指定した場合

      ISIMQI_MQ識別子_ISI実行環境名

    インバウンドのMQアダプタ設定ファイル

    インバウンドのMQアダプタの動作環境を設定するファイルです。詳細は“インバウンドのMQアダプタ設定ファイル”を参照してください。

インバウンドのMQアダプタ設定ファイル

インバウンドのMQアダプタの設定項目を記載する設定ファイルです。インバウンドのMQアダプタごとに作成されます。

設定内容
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8" ?>
<MQConfig xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance">
   <PropertyList>
      <Property name="msgdistribution">myrouting</Property>
      <Property name="endpoint">mq_inbound</Property>
      <Property name="errorMode">HALT</Property>
      <Property name="mqConnectionTimeout">300000</Property>
      <Property name="mqMaxConnections">0</Property>
      <Property name="mqMaxUnusedConnections">10</Property>
   </PropertyList>
</MQConfig>
指定例

キー名

説明

指定例

msgdistribution(注)

インバウンドのMQアダプタで使用するインバウンドルーティング名を指定します。

isi6setup create-mq -iコマンドの-rオプションでインバウンドルーティング名を指定した場合は、指定したインバウンドルーティング名が設定されます。

myrouting

endpoint(注)

インバウンドのMQアダプタで使用するサービスエンドポイント名を指定します。

isi6setup create-mq -iコマンドの-eオプションでサービスエンドポイント名を指定した場合は、指定したサービスエンドポイント名が設定されます。

mq_inbound

errorMode

シーケンスでエラーが発生した場合にインバウンドのMQアダプタの動作を指定します。

  • HALT:エラー発生時にメッセージをロールバックし、メッセージ受信機能を停止します。

  • CONTINUE:エラー発生時にメッセージをコミットし、処理を継続します。

  • ROLLBACK:エラー発生時にメッセージをロールバックし、処理を継続します。

本項目を省略した場合、HALTが指定されたものとして動作します。

HALT

mqConnectionTimeout

コネクションプールの保存期間をミリ秒単位で指定します。

本項目を省略した場合、300000ミリ秒(5分)が指定されたものとして動作します。

300000

mqMaxConnections

コネクションプールの最大コネクション数を指定します。

0が指定された場合は、上限なしとなります。

本項目を省略した場合、0が指定されたものとして動作します。

0

mqMaxUnusedConnections

コネクションプールの最大プールを指定します。

本項目を省略した場合、10が指定されたものとして動作します。

10

注:msgdistributionまたはendpointのどちらかを必ず設定してください。どちらも設定されている場合、endpointで指定した値が有効となります。どちらも省略した場合、インバウンドのMQアダプタ起動時にエラーメッセージを出力します。

ファイルパス
  • ISI実行環境名を省略した場合

    /opt/FJSVesi/etc/jee/server/DEFAULT/ISIMQI_MQ識別子.xml
  • ISI実行環境名を指定した場合

    /opt/FJSVesi/etc/jee/server/<ISI実行環境名>/ISIMQI_MQ識別子_ISI実行環境名.xml

アウトバウンドのMQアダプタ(Oneway方式)のセットアップ

ISIからWebSphere MQへメッセージを送信する場合、アウトバウンドのMQアダプタ(Oneway方式)をセットアップします。1つのアウトバウンドキュー(WebSphere MQのキュー)に対して、1つのMQアダプタをセットアップする必要があります。

アウトバウンドのMQアダプタ(Oneway方式)のセットアップの手順は以下のとおりです。

  1. アウトバウンドキュー(WebSphere MQのキュー)の準備

    アウトバウンドのMQアダプタ(Oneway方式)がメッセージを送信するアウトバウンドキューとして、以下のどちらかのWebSphere MQのキューを準備します。

    • WebSphere MQのローカル・キュー

    • WebSphere MQのリモート・キュー

    WebSphere MQのローカル・キューを利用する場合は、“E.1 WebSphere MQのローカル・キューの設定”を参照して定義を行ってください。

    WebSphere MQのリモート・キューを利用する場合は、“E.2 WebSphere MQのリモート・キューの設定”および“E.3 WebSphere MQの伝送キューの設定”を参照して定義を行ってください。

    ポイント

    Interstage運用グループのユーザでMQアダプタを実行する場合は、対象のWebSphere MQのキュー・マネージャーおよびキューにInterstage運用グループのユーザでのアクセス権限を付与する必要があります。以下に、各リソースに付与する権限は以下のとおりです。権限を与える方法については、WebSphere MQの関連マニュアルを参照してください。

    • WebSphere MQのキュー・マネージャー

      キュー・マネージャーに接続する権限

    • アウトバウンドキュー(WebSphere MQのキュー)

      メッセージを書き込む権限

  2. セットアップコマンドの実行

    以下のコマンドを実行し、アウトバウンドのMQアダプタ(Oneway方式)をセットアップします。コマンドの詳細は“ISI リファレンス”の“isi6setup”コマンドを参照してください。

    isi6setup create-mq -o -q WebSphere MQのキュー名 -m WebSphere MQのキュー・マネージャー名 -d MQ識別子 [-u ISI実行環境名]

    アウトバウンドのMQアダプタ(Oneway方式)のセットアップ完了後、以下のコマンドを実行してInterstage Java EE 6 DASサービスを再起動してください。

    /opt/FJSVisje6/glassfish/bin/asadmin stop-domain
    /opt/FJSVisje6/glassfish/bin/asadmin start-domain

    アウトバウンドのMQアダプタ(Oneway方式)のセットアップを行うと、以下のリソースが作成されます。

    リソース

    説明

    アウトバウンドのMQアダプタ(Oneway方式)

    WebSphere MQへメッセージを送信するIJServerクラスタです。

    以下の命名規則で作成されます。

    • ISI実行環境名を省略した場合

      ISIMQO_MQ識別子

    • ISI実行環境名を指定した場合

      ISIMQO_MQ識別子_ISI実行環境名

    アウトバウンドのMQアダプタ(Oneway方式)設定ファイル

    アウトバウンドのMQアダプタ(Oneway方式)の動作環境を設定するファイルです。詳細は“アウトバウンドのMQアダプタ(Oneway方式)設定ファイル”を参照してください。

アウトバウンドのMQアダプタ(Oneway方式)設定ファイル

アウトバウンドのMQアダプタ(Oneway方式)の設定項目を記載する設定ファイルです。アウトバウンドのMQアダプタ(Oneway方式)ごとに作成されます。

設定内容
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8" ?>
<MQConfig xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance">
   <PropertyList>
      <Property name="mqConnectionTimeout">300000</Property>
      <Property name="mqMaxConnections">0</Property>
      <Property name="mqMaxUnusedConnections">10</Property>
   </PropertyList>
</MQConfig>
指定例

キー名

説明

指定例

mqConnectionTimeout

コネクションプールの保存期間をミリ秒単位で指定します。

本項目を省略した場合、300000ミリ秒(5分)が指定されたものとして動作します。

300000

mqMaxConnections

コネクションプールの最大コネクション数を指定します。

0が指定された場合は、上限なしとなります。

本項目を省略した場合、0が指定されたものとして動作します。

0

mqMaxUnusedConnections

コネクションプールの最大プールを指定します。

本項目を省略した場合、10が指定されたものとして動作します。

10

ファイルパス
  • ISI実行環境名を省略した場合

    /opt/FJSVesi/etc/jee/server/DEFAULT/ISIMQO_MQ識別子.xml
  • ISI実行環境名を指定した場合

    /opt/FJSVesi/etc/jee/server/<ISI実行環境名>/ISIMQO_MQ識別子_ISI実行環境名.xml