注意
大量に定義を登録している環境(シーケンス定義が5000件以上登録されている環境など)では、ISIサーバや各アダプタを起動して動作させるために、Java VMヒープ領域サイズを512Mバイト以上に設定しておく必要があります。
Java VMヒープ領域サイズの設定方法は以下の通りです。
ISIサーバ、およびMQアダプタ
Interstage Java EE管理コンソールの[設定] > [ISIサーバ名-config]または[MQアダプタ名-config] > [JVM設定] > [JVMオプション]タブで指定します。
MQDアダプタ
Interstage管理コンソールの[Interstage管理コンソール] > [Interstage Application Server] > [システム] > [ワークユニット] > [MQD受信アダプタ名] > [MQD受信アダプタ名] > [環境設定]タブの[詳細設定]の[CORBAアプリケーション]の[起動パラメタ]で指定します。Java VMヒープ領域サイズは「com/fujitsu/esi/adapter/mqd/isjee/inbound/ESIMQDServer」より前に指定してください。
運用時に必要なメモリ容量は以下のとおりです。
メモリ所要量 =(<所要ベースメモリ量>+<入力データによる所要量>+<シーケンス(メディエータファンクション)の所要量> +<アプリケーションの所要量>+<ISI運用管理コンソールの所要量>)×1.2(安全係数)
所要ベースメモリ量
200Mバイトです。
ISIのすべてのコンポーネントが起動するために必要なベースメモリ量です。
入力データによる所要量
入力データサイズ×(シーケンスステップ数+8)×実行多重度
シーケンス(メディエータファンクション)の所要量
実行されるメディエータファンクションのメモリ所要量(以下の表参照)の最も大きいもの×実行多重度
すべてのシーケンスについて以下の表から算出し、その中の最大メモリ所要量のシーケンスを見つけて、それに多重度を積算してください。(メディエータファンクションのメモリ所要量は、処理するデータサイズによって異なります。データサイズも見積もってください。)
メディエータファンクション名 | データサイズ(単位:Mバイト) | 備考 | |||
---|---|---|---|---|---|
10K | 100K | 1M | 10M | ||
XML Validation | 3.0 | 6.0 | 42.0 | 90.0 | |
XML Operation | 3.0 | 8.0 | 60.0 | 190.0 | |
XML Emerger | 3.0 | 32.0 | 100.0 | 170.0 | |
FLAT Emerger | 2.0 | 9.0 | 30.0 | 190.0 | |
SOAP Operation | 3.0 | 8.0 | 60.0 | 200.0 | |
XML Converter | 3.0 | 8.0 | 60.0 | 120.0 | |
Formatmanager | 2.0 | 4.0 | 22.0 | 90.0 | (注) |
Sync Service Call | 2.0 | 6.0 | 42.0 | 110.0 | |
Sync Service Call with Routing | 2.0 | 7.0 | 42.0 | 110.0 | |
Command Launcher | 1.0 | 3.0 | 10.0 | 50.0 | |
File Operator | 0.1 | 1.0 | 3.0 | 30.0 | |
Attachment Operator | 0.5 | 1.0 | 7.0 | 90.0 | |
Attach File Operator | 0.2 | 1.0 | 7.0 | 90.0 | |
ユーザプログラム呼出し | 3.0 | 5.0 | 22.0 | 100.0 |
注:さらにFormatmanagerのメモリ所要量を加えます。Formatmanagerの所要量(固定長メッセージのフォーマット変換)およびFormatmanagerの所要量(XMLメッセージのフォーマット変換)を参照してください。
例:
シーケンスAとシーケンスBの2つが登録されています。それぞれ使用するメディエーションは異なります。データサイズは、シーケンスAが1M、シーケンスBが100Kで、全体の多重度は「10」です。
図1.8 シーケンスの例
シーケンスA(1Mのデータが流れる)
[XML Validation:42.0] [SOAP Operation:60.0] [Sync Service Call:42.0]
最も大きい60.0(M)がシーケンスAのメモリ所要量
シーケンスB(100Kのデータが流れる)
[XML Operation:8.0] [XML Emerger:32.0]
最も大きい32.0(M)がシーケンスBのメモリ所要量
シーケンスA:60.0(M) > シーケンスB:32.0(M)
よって、60.0×(多重度数:10) = 600(M)
600(M)がシーケンス(メディエータファンクション)の所要量となります。
Formatmanagerの所要量(固定長メッセージのフォーマット変換)
(メモリ容量) = ( A + B + C + D + E + F + G + H + I + J + 0.3 ) MB
項目 | 説明 |
---|---|
A | 一般フォーマットに関する見積り式(単位:MB) |
B | 複数一般フォーマットに関する見積り式(単位:MB) |
C | 伝票形式フォーマットに関する見積り式(単位:MB) |
D | 行終端可変長フォーマット、繰返し数指定可変長フォーマットに関する見積り式(単位:MB) |
E | フォーマット変換に関する見積り式(単位:MB) |
F | 項目コード変換用CSVに関する見積り式(単位:MB) |
G | ファイル抽出に関する見積り式(単位:MB) |
H | レイアウト調整に関する見積り式(単位:MB)
|
I | 運用登録に関する見積り式(単位:MB) |
J | 変換パラメタ登録に関する見積り式(単位:MB) |
(注) 各一般フォーマットの項目数:集団項目による繰返しも考慮した項目の総数を使用してください。
変換数:条件設定、最適化転記、項目設定、計算設定、項目コード変換(CSV)、項目コード変換(DB)、利用者プログラム設定を設定した数の総計。
CSV変換、文字コード変換、ファイル抽出は、特別メモリ容量を加算することはありません。
活性保守を行う場合には、さらに以下の計算式で見積もってください。
(活性保守前メモリ量×1.2) + (活性保守後メモリ量×1.2)
Formatmanagerの所要量(XMLメッセージのフォーマット変換)
(メモリ容量) = ( A + B + C + D + E + 0.5 ) MB
項目 | 説明 |
---|---|
A | 一般フォーマットに関する見積り式(単位:MB) |
B | 複数一般フォーマットに関する見積り式(単位:MB) |
C | 伝票形式フォーマットに関する見積り式(単位:MB) |
D | 行終端可変長フォーマット、繰返し数指定可変長フォーマットに関する見積り式(単位:MB) |
E | 混在フォーマットXML変換に関する見積り式(単位:MB) |
活性保守を行う場合には、さらに以下の計算式で見積もってください。
(活性保守前メモリ量×1.2) + (活性保守後メモリ量×1.2)
アプリケーションの所要量
シーケンスエンジンから呼び出されるユーザアプリケーションが使用するメモリ所要量です。
ISI運用管理コンソールの所要量
(200+(メッセージ処理数×0.005))×1.2 MB
メッセージ処理数は、保持期間に処理されるメッセージの数です。
ポイント
保持期間を指定するためには、環境設定ファイルを修正します。関連する定義文は以下のとおりです。
com.fujitsu.esi.sequencelog.recordterm
指定内容については、“環境のカスタマイズ”を参照してください。
SOAPアダプタの所要量
インバウンドSOAP連携を使用する場合
14×入力データサイズ(MB)+8×添付ファイルサイズ(MB)+250 (MB)
アウトバウンドSOAP連携を使用する場合
18×入力データサイズ(MB)+6×添付ファイルサイズ(MB)+250 (MB)
SOAP連携を使用する場合、上記の計算式を使用してメモリ所要量を計算し、全体のメモリ所要量に加算してください。
MQアダプタの所要量
インバウンドMQ連携を使用する場合
12×入力データサイズ(MB)+200 (MB)
アウトバウンドMQ連携を使用する場合
8×入力データサイズ(MB)+200 (MB)
MQ連携を使用する場合、上記の計算式を使用してメモリ所要量を計算し、全体のメモリ所要量に加算してください。
MQDアダプタの所要量
7×入力データサイズ(MB)+12 (MB)
MQD連携を使用する場合、上記の計算式を使用してメモリ所要量を計算し、全体のメモリ所要量に加算してください。