仮想NIC方式で使用する通信方式には、“運用-待機”方式と“MAC追従”方式があります。
“運用-待機”方式
グループ化したNICのうち、1つを排他使用して通信を行います。
“MAC追従”方式
ネットワーク監視で異常を検出した場合、すべてのNICを同時に使用して通信を行います。
MAC追従では、相手システムからパケットを受信したときに、送信元MACアドレスと、パケットを受信したNICを学習します。相手システムに対してパケットを送信する場合は、その学習結果に基づいて送信に使用するNICを選択します。
なお、アプリケーションがブロードキャストアドレスまたはマルチキャストアドレス宛にパケットを送信する場合は、すべてのNICを使用してパケットを送信します。
宛先MACアドレス | 送信NICの選択 |
---|---|
宛先と一致するMACアドレスは未学習 | すべてのNICを使用してパケットを送信します。
詳細は、“A.1 rvnetadmコマンド”を参照してください。 |
宛先と一致するMACアドレスを学習済み | 学習結果に従い、送信NICを選択してパケットを送信します。 |
以下はスイッチ間の接続が異常となり、ネットワークが分断された場合の送信処理の例です。分断された直後は、仮想NICを使用した通信はNIC1とNIC2の両方から送信されます。その後、相手システムからの応答を受信すると、相手システムのMACアドレスを学習して、到達可能な経路だけで送信を行います。
図2.8 “MAC追従”方式