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NetCOBOL V12.0 ユーザーズガイド(UNIX分散開発編)
FUJITSU Software

5.1.4 ターゲットビルド

エラーメッセージ「依存関係が破棄されました」が表示される

現象

ターゲットビルドを行った場合、〔ターゲットビルド〕ウィンドウに、次のようなメッセージが表示される。

エラーメッセージ
make:循環 COBOLソースファイル名 <- オブジェクトファイル名 依存関係が破棄されました。
解説

COBOLソースファイルの拡張子がcob、cobol、cbl以外の場合に表示されることがあります。

対処

COBOLソースファイルの拡張子はcob、cobol、cblのいずれかを使用してください。

コンパイルエラー以外のエラーで失敗する

現象

ターゲットビルドを行った場合、コンパイルエラー以外のエラーが発生する。

解説

様々な要因が考えられますが、おもに以下の原因が考えられます。

  1. プロジェクトマネージャの〔サーバ連携情報〕ダイアログから表示した、〔追加〕または〔変更〕ダイアログで設定したホストのコードが、連携するサーバの環境変数LANGと一致していない

  2. ビルドを行うサーバの環境構築に失敗している。

  3. ビルド制御文の編集に失敗している。

対処
  1. プロジェクトマネージャの〔サーバ連携情報〕ダイアログから表示する、〔追加〕または〔変更〕ダイアログで指定するホストのコードと、サーバの環境変数LANGを一致させてください。
    2.3.1.2 UNIXサーバ側のユーザ環境の設定”を参照してください。

  2. 環境の設定については、“2.3 分散開発のための環境設定”を参照してください。

  3. ビルド制御文の編集については、“4.2 ビルド制御文生成機能”を参照してください。

各種定義体を使用したアプリケーションのビルドに失敗する

現象

各種定義体を使用したアプリケーションをビルドした場合、次のようなエラーが発生する。

JMN1671I-S 登録集原文の組込み中に入出力エラーが発生しました。登録集原文の組込みを中止します。
解説

分散開発の場合、原因として、以下が考えられます。

  • 各種定義体ファイルが、何らかの原因により壊れた。

  • 各種定義体ファイルを、データの種別にテキストを指定してサーバへ送信した。

対処
  • Windows上の開発ツールで、各種定義体ファイルを開き、ファイルが正しいことを確認してください。

  • 各種定義体を送信する場合のデータの種別が、バイナリになっていることを確認して、サーバへ送信しなおしてください。

変更のないファイルのビルドが実行される

現象

〔制御文生成〕ダイアログの、〔翻訳オプション〕ページで、翻訳オプション-dr(リポジトリファイルの入出力先ディレクトリの指定)を指定している場合、依存するファイルの変更がないにもかかわらず、リポジトリを登録しているCOBOLソースの翻訳が行われる。

解説

以下の原因が考えられます。

  • -drオプションに、次に示すようなディレクトリを指定した。

    • ディレクトリ名に空白を含む かつ

    • ディレクトリ名を""で囲んでいない

このような指定をした場合、ビルド制御文に、-drが複数出力されます。そのため、依存関係を正しく調査することができず、常にビルドを行うことになります。

対処

〔翻訳オプション〕ページで、空白を含むディレクトリ名を指定する場合は、""で囲んでください。

プリコンパイラインクルードファイルがないためビルドに失敗する

現象

多段プリコンパイルを行うプロジェクトで、ビルド制御文を生成してターゲットビルドを行った場合、ビルドが失敗して、ターゲットビルドウィンドウに、以下のメッセージが表示される場合がある。

メッセージ
make:***'COBOLソースファイル名'に必要なターゲット'インクルードファイル名'をmakeするルールがありません.中止。
解説

以下の原因が考えられます。

  • ビルド制御文の依存関係に、送信対象ではないインクルードファイルが出力されている。

対処

ビルド制御文をエディタで開き、インクルードファイル名を削除してください。

エラージャンプでカーソルが正しい行に位置付かない

現象

ターゲットビルドで〔ターゲットビルド〕ウィンドウに表示している、診断メッセージを選択してダブルクリックしても、エラーの発生した行に位置付かない。

解説
  • COBOLエディタの〔ツール連携の動作環境〕ダイアログで、〔ツールからの位置付け要求〕が〔相対行〕になっていないと、ビルダからのエラージャンプ機能で正しい行にカーソルが位置付きません。

  • エディタのカスタマイズをしている場合、タグジャンプをサポートしているエディタではない場合は位置付きません。

対策

以下のいずれかの処置を行います。

  • COBOLエディタの〔ツール連携の動作環境〕ダイアログで、〔ツールからの位置付け要求〕に〔相対行〕を指定します。

    1. エディタの〔ツール〕メニューから、“ツール連携の動作環境”を選択します。

    2. 表示された〔ツール連携の動作環境〕ダイアログで、〔相対行〕を選択します。

    3. 〔OK〕ボタンをクリックします。

      図5.5 〔ツール連携の動作環境〕ダイアログ

  • エディタのカスタマイズをする場合は、タグジャンプをサポートしているエディタを指定ます。

意図しないプログラムが実行される

現象

共用オブジェクトプログラムをリンクしているアプリケーションを実行した場合、意図しないプログラムが実行される。

解説

以下の原因が考えられます。

  • 同じ名前の共用オブジェクトプログラムファイルを、複数リンクしている。

  • 実行形式ファイル、リンクしている共用オブジェクトプログラムファイルに、同じ名前の呼ばれるプログラムが複数存在する。

上記の原因により、意図しないプログラムが呼ばれている可能性があります。

対処

アプリケーション内で使用する共用オブジェクトプログラム名、プログラム名は、全体を通して一意になるように変更してください。