通常のシステムやアプリケーションの開発は、最終的にそれを運用するときと同一のハードウェア、オペレーティングシステムを用いて行われます。
しかし、システムやアプリケーションを構成するプログラムの一部を、最終的にシステムやアプリケーションを運用するハードウェアやオペレーティングシステムとは異なる環境で開発することがあります。このような開発形態を分散開発と呼びます。分散開発は、その目的や使用する開発ツールによってさまざまな形態を取るもので、広い意味を持つ言葉です。
このマニュアルでは、UNIX系システムで動作するプログラムの開発に、Windows 32bit版 NetCOBOLを使用し、かつ、プロジェクトマネージャを開発環境として使用する場合について扱います(以降、本書における分散開発の意味は、この開発形態に限定します)。
UNIX系システムごとの分散開発のサポート有無を以下に示します。
No | オペレーティングシステム名 | 分散開発のサポート有無 | このマニュアルでの表記 | |
---|---|---|---|---|
OS表記 | NetCOBOL製品 | |||
1 | Solaris 10、11 | ○ | Solaris(32) | Solaris 32bit版 NetCOBOL |
2 | Solaris 11 | × | Solaris(64) | Solaris 64bit版 NetCOBOL |
3 | Red Hat(R) Enterprise Linux(R) 5 (for x86) Red Hat(R) Enterprise Linux(R) 6 (for x86) | ○ | Linux | Linux 32bit版 NetCOBOL |
4 | Red Hat(R) Enterprise Linux(R) 5 (for Intel Itanium) | ○ | Linux(Itanium) | Linux(Itanium) 64bit版 |
5 | Red Hat(R) Enterprise Linux(R) 6(for Intel64) Red Hat(R) Enterprise Linux(R) 7(for Intel64) | × | Linux(64) | Linux 64bit版 NetCOBOL |
○:サポート
×:非サポート
注意
プロジェクトマネージャを使用した分散開発では、以下のNetCOBOL製品との組合せによる分散開発はできません。
Solaris 64bit版 NetCOBOL
Linux 64bit版 NetCOBOL
上記製品と組み合わせて分散開発する場合は、開発環境としてNetCOBOL Studioを使用してください。NetCOBOL Studioを使用した開発の詳細は、“NetCOBOL Studioユーザーズガイド”の“リモート開発”を参照してください。
以降の説明において、「UNIX系システムのNetCOBOL」は、以下のNetCOBOL製品を指します。
Solaris 32bit版 NetCOBOL
Linux 32bit版 NetCOBOL
Linux(Itanium) 64bit版 NetCOBOL