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Interstage Application Server V12.0.0 MessageQueueDirector説明書
FUJITSU Software

6.2.5 MQDの基本機能の環境作成

MQDを使用するためには、図6.6 MQDの環境作成の流れの手順に沿って、MQDの環境を作成する必要があります。

なお、MQDの基本機能の環境を作成する前の任意な契機でInterstageのクラスタ環境を作成してください。

図6.6 MQDの環境作成の流れ

6.2.5.1 MQD環境定義の作成

クラスタサービスを使用する場合、MQDの環境定義にクラスタシステム用にClusterセクションを追加します。また、環境定義に指定するすべてのファイルは、リソース登録した切替えディスクを指定する必要があります。クラスタサービスを使用する場合のMQD環境定義は以下の形式で記述します。Clusterセクション以外は、クラスタサービスを使用しない場合と同一です。なお、Clusterセクション以外の指定内容については、“2.3 環境定義の記述”を参照してください。

記述形式

[MQDConfiguration]
QueueMax         = 作成メッセージキュー数の最大値

[Transaction]
TransactionFile  = トランザクション管理ファイルの名前
Max_Size         = 1トランザクションで送受信するメッセージ長の合計の最大値

[SystemFile]
SystemFile1      = システム制御用ファイル1の名前
SystemFile2      = システム制御用ファイル2の名前
SystemFile2_Size = システム制御用ファイル2の容量

[QueueIndex]
File             = メッセージキュー管理ファイルの名前

[DiskQueue]
File             = ディスク型メッセージキューのメッセージ格納ファイルの名前
Size             = ディスク型メッセージキューのメッセージ格納域の容量

[Cluster]
SystemDirectory = MQDのクラスタサービスが使用するディレクトリの名前

Clusterセクション

MQDのクラスタサービスが使用するシステムファイルを格納するディレクトリを指定します。記述内容を、表6.1 Clusterセクションの記述内容に示します。

表6.1 Clusterセクションの記述内容

キーワード

省略

データ型

記述方法

記述内容の説明

SystemDirectory

不可

文字列

絶対パス名で指定します。
共用ディスク装置上の物理ディスクにあるディレクトリを指定します。

MQDのクラスタサービスが使用するシステムファイルを格納するディレクトリの名前を指定します。
複数のMQDシステムを使用する場合は、使用するすべてのMQDシステムで、本キーワードに共通の値を指定してください。

記述例

[MQDConfiguration]
QueueMax         = 1

[Transaction]
TransactionFile  = X:\mqddir\sysfile\transaction
Max_Size         = 14400

[SystemFile]
SystemFile1      = X:\mqddir\sysfile\systemfile1
SystemFile2      = X:\mqddir\sysfile\systemfile2
SystemFile2_Size = 100000

[QueueIndex]
File             = X:\mqddir\sysfile\queueindex

[DiskQueue]
File             = X:\mqddir\sysfile\diskqueue
Size             = 80

[Cluster]
SystemDirectory = X:\mqddir\cluster

[MQDConfiguration]
QueueMax         = 1

[Transaction]
TransactionFile  = /disk/mqddir/sysfile/transaction
Max_Size         = 14400

[SystemFile]
SystemFile1      = /disk/mqddir/sysfile/systemfile1
SystemFile2      = /disk/mqddir/sysfile/systemfile2
SystemFile2_Size = 100000

[QueueIndex]
File             = /disk/mqddir/sysfile/queueindex

[DiskQueue]
File             = /disk/mqddir/sysfile/diskqueue
Size             = 80

[Cluster]
SystemDirectory = /disk/mqddir/cluster

共用ディスクの容量の見積もり

MQDをクラスタサービスで使用する場合、共用ディスク上に“2.2.2.2 ファイル容量の見積り”に示すファイル容量が必要です。必要なファイル容量を確保してから以降の操作を実行してください。

6.2.5.2 MQD環境の作成(運用ノード)

運用ノードにMQD環境を作成します。作成は、通常の環境作成と同様に、mqdsetupコマンドを使用して行います。以下にmqdsetupコマンド(運用ノードの環境作成)の入力例を示します。

mqdsetup -f setup.def

6.2.5.3 MQD環境の作成(待機ノード)

待機ノードにMQD環境を作成します。このとき、切替えディスクにアクセスできるようにする必要はありません。運用ノードに環境を作成したときと同一内容のMQD環境定義を指定して、mqdsetupコマンドで環境を作成します。このとき、待機ノードでの環境作成を意味する-hオプションを指定します。以下にmqdsetupコマンド(待機ノードの環境作成)の入力例を示します。

mqdsetup -f setup.def -h