Interstageの起動/停止時に異常が発生した場合の対処方法について、以下に説明します。
Windows(R)マシンの再起動・シャットダウン時の異常
イベントビューア(システムのログ)に以下のメッセージが出力されている場合、Interstageを停止せずにシャットダウンした可能性があります。
INTERSTAGE サービスは、サービス固有エラー 指定されたリソース名がイメージ ファイルに見つかりません。 で終了しました。
または
INTERSTAGEは次のサービス固有のエラーで終了しました。1814 (0x716)
本現象が発生した場合、シャットダウン前にInterstageを停止しているかを確認してください。Interstageを停止していない場合は、Interstageを停止してからシャットダウンしてください。
Interstage起動時の異常
isstartコマンドによるInterstageの起動処理中、またはオペレーティングシステム起動時のInterstageの自動起動処理中に異常が発生した場合、起動の完了しているサービスをすべて停止した後、起動処理を中止します。
ただし、停止処理中に異常が発生した場合、処理は中断されます。
以下のいずれかに出力されたInterstage起動に失敗した原因を示すメッセージを確認し、そのメッセージに対する対処を行ってください。
isstartコマンドの投入画面
イベントビューア(アプリケーションのログおよびシステムのログ)
/var/adm/messages
/var/log/messages
イベントビューア(システムのログ)に以下のメッセージが出力されている場合、ネットワーク環境が正常に設定されていない可能性があります。ネットワークが使用可能であるか、ホスト名/IPアドレスが正しく設定されているかを確認してください。
OD_start サービスは予期せぬ原因により終了しました
インタフェースリポジトリへ登録したインタフェース情報が多い場合、またはCORBAサービスの動作環境ファイル(config)に「logging = yes」を定義した場合、インタフェースリポジトリ/ネーミングサービスの起動に時間がかかります。インタフェースリポジトリやEJB用インタフェースリポジトリおよびネーミングサービスの起動に1分以上かかった場合、Interstageの起動に失敗するため、注意してください。
本条件にあてはまる場合は、環境変数IS_ISV_SVCCTRL_TIMERを設定してからisstartコマンドを実行してください。
環境変数IS_ISV_SVCCTRL_TIMERには、エラーメッセージis20102の出力から情報メッセージod20001/エラーメッセージod30102が出力されるまでの秒数+90の値を設定してください。
例えば、エラーメッセージis20102が、10時00分00秒に出力され、情報メッセージod20001/エラーメッセージod30102が、10時00分10秒に出力された場合、環境変数IS_ISV_SVCCTRL_TIMERには、100を設定します。
IS_ISV_SVCCTRL_TIMER=100 export IS_ISV_SVCCTRL_TIMER
なお、本現象は、エラーメッセージis20102の出力内容により特定できます。エラーメッセージis20102が出力されている場合は、“メッセージ集”を参照し、原因を特定して、その対処を行ってください。
Interstage起動時にis30141のメッセージが出力される異常
isstartコマンドの実行画面に、以下のメッセージが出力されている場合は、再度isstartコマンドを実行してください。
Daemon start fails
Interstageの起動に時間がかかる
Interstageの起動に時間がかかる場合、以下の原因が考えられます。
Interstage シングル・サインオンにおいてSSOリポジトリにロール定義およびサイト定義を多量に登録してリポジトリサーバを運用し、かつInterstage HTTP Serverと連動設定を行っている場合、Interstageの起動に時間がかかることがあります。本現象の詳細および回避方法については、“17.2.5 リポジトリサーバに関するトラブル”を参照してください。
ネーミングサービスに対してネーミングコンテキストの登録・削除を繰返し行ったあとにInterstageを起動すると、Interstageの起動に時間がかかることがあります。本現象の原因は、ネーミングサービスの起動処理に時間がかかるためであり、特に問題ありません。
Interstage停止時の異常
isstopコマンドで停止中に異常が発生した場合、異常の発生したサービス名を含むエラーメッセージを表示して終了します。停止時の異常の対処方法については、“メッセージ集”を参照してください。対処後、再度isstopコマンドを実行してください。
動作中のCORBAのアプリケーションが多い場合など、CORBAサービスの停止に時間がかかることがあります。CORBAサービスの停止に1分以上かかった場合は、エラーメッセージis20110が出力されて、Interstageの停止に失敗する可能性があるため、注意してください(CORBAサービスの停止処理は、継続されます)。
エラーメッセージis20110が理由コード「15」で出力され、次に情報メッセージod10005のメッセージが出力された場合は、環境変数IS_ISV_SVCCTRL_TIMERを設定してからisstopコマンドを実行してください。環境変数IS_ISV_SVCCTRL_TIMERには、情報メッセージod10003の出力から情報メッセージod10005が出力されるまでの秒数+60の値を設定してください。
例えば、情報メッセージod10003が10時00分00秒に出力され、情報メッセージod10005が10時02分00秒に出力された場合、環境変数IS_ISV_SVCCTRL_TIMERには、180を設定します。
IS_ISV_SVCCTRL_TIMER=180 export IS_ISV_SVCCTRL_TIMER
Interstage停止処理が無応答
ワークユニットを停止しないでアプリケーションを入れ替えた場合、isstopコマンドでInterstage停止時に、isstopコマンドがハングアップすることがあります。アプリケーションを入れ替える場合は、必ずワークユニットを停止してから入れ替えてください。
Interstage起動/停止時にアプリケーションポップアップが発生する場合
isstartコマンド/isstopコマンドを実行時に、以下のアプリケーションポップアップが発生した場合、デスクトップヒープが使い果たされている可能性があります。本現象が発生した場合は、デスクトップヒープを拡張する必要があります。デスクトップヒープを拡張する手順については、「5.5 デスクトップヒープが枯渇した場合」を参照してください。
Apache.exe - アプリケーション エラー : アプリケーションを正しく初期化できませんでした (0xc0000142)。 [OK] をクリックしてアプリケーションを終了してください。
RCプロシジャからInterstageおよびワークユニットを起動するとコンソールログインができなくなった場合
RCプロシジャにInterstageを起動するスクリプトを登録して、サーバ・ブート時に起動スクリプトからInterstageを起動すると、コンソール端末からのログイン時に以下のメッセージが出力され、ログインできなくなることがあります。
console login: root Warning -- ttymon cannot allocate controlling tty on "/dev/console", there may be another session active on this port.
本現象が発生した場合、Interstage起動スクリプトに記述したInterstageの起動処理の前に、コンソールメッセージを抑止するための環境変数IS_ISV_CONSOLE_OUTPUTに「OFF」を設定して回避してください。
例
#!/sbin/sh # Interstage start procedure ... # Set Environment Variable IS_ISV_CONSOLE_OUTPUT=OFF export IS_ISV_CONSOLE_OUTPUT ... # Execute Start Command isstart ...
注意
すべてのコンソールメッセージが抑止されるわけではありません。
ポイント
上記の対処が有効であるかを確認するには、情報メッセージtd11028がシステムログ(/var/adm/messages)に出力され、コンソールに出力されていない場合に有効と判断できます。