Interstage HTTP Server(Apache HTTP Server 1.3ベース)からInterstage HTTP Server 2.2(Apache HTTP Server 2.2ベース)に移行する手順を、以下に示します。
注意
ahsrestoreコマンドやメンテナンスの一括実行のバッチファイル(Windows(R))/シェルスクリプト(Solaris/Linux)を使用して、Interstage HTTP Serverの資源をInterstage HTTP Server 2.2環境に移行できません。
■移行手順
「環境定義ファイル(httpd.conf)のディレクティブの変更内容」を参考にして、移行元のInterstage HTTP Serverの環境定義ファイル(httpd.conf)に設定されているディレクティブの定義を、必要に応じてInterstage HTTP Server 2.2の環境定義ファイル(httpd.conf)に設定します。
Interstage HTTP Serverのコンテンツを使用する場合は、移行元のInterstage HTTP Serverの環境定義ファイル(httpd.conf)に設定されている以下のディレクティブのファイル/ディレクトリ配下を、Interstage HTTP Server 2.2の環境定義ファイル(httpd.conf)に設定した以下のディレクティブの格納パスにコピーします。
Alias
AliasMatch
DocumentRoot
ScriptAlias
ScriptAliasMatch
Interstage管理コンソールで構築したInterstage証明書環境のSSLを使用する場合は、バックアップ/移出したInterstage証明書環境資源をリストア/移入してください。Interstage証明書環境資源のリストアについては、「運用ガイド(基本編)」の「メンテナンス(資源のバックアップ/他サーバへの資源移行/ホスト情報の変更」-「リストア手順詳細」-「Interstage証明書環境資源のリストア」を参照してください。
SMEEコマンドで構築した証明書/鍵管理環境のSSLを使用する場合は、バックアップした以下の資源を、環境定義ファイル(httpd.conf)の該当ディレクティブで指定されているパスにリストアしてください。
スロット情報ディレクトリ(SSLSlotDirディレクティブで指定したディレクトリ)
運用管理ディレクトリ(SSLEnvDirディレクティブで指定したディレクトリ)
ユーザPIN管理ファイル(SSLUserPINFileディレクティブで指定したファイル)
ユーザ認証機能を使用する場合は、「3.7 ユーザ認証の設定」の「ユーザのパスワード登録」を参照して、パスワードファイルを作成します。
■環境定義ファイル(httpd.conf)のディレクティブの変更内容
Interstage HTTP ServerからInterstage HTTP Server 2.2にて変更された環境定義ファイル(httpd.conf)のディレクティブの定義を、以下の表に示します。
注意
ここでは、ディレクティブの変更内容だけを説明しています。
Interstage HTTP Server 2.2のディレクティブの詳細については、「Interstage HTTP Server 2.2 ディレクティブ一覧」を参照してください。
Interstage HTTP Serverのディレクティブの詳細については、移行するInterstage HTTP Serverのバージョンの「Interstage HTTP Server 運用ガイド」の「ディレクティブ一覧」を参照してください。
変更内容 | ディレクティブ名 | Interstage HTTP Server | Interstage HTTP Server 2.2 |
---|---|---|---|
ディレクティブの削除 | AddModule | サポートしています。 | サポートしていません。LoadModuleディレクティブを使用してください。 |
ClearModuleList | サポートしています。 | ||
AuthLDAPAttribute | [V5.0の場合] | サポートしていません。 | |
AuthLDAPbasedn | |||
AuthLDAPBindDN | |||
AuthLDAPBindPassword | |||
AuthLDAPCertPath | |||
AuthLDAPEnabled | |||
AuthLDAPHost | |||
AuthLDAPPort | |||
AuthLDAPSecure | |||
AuthLDAPSlotPath | |||
AuthLDAPTknLbl | |||
AuthLDAPTknPwd | |||
AuthLDAPSecureVersion | [V7以前の場合] | ||
CacheSize | サポートしています。 | サポートしていません。 | |
IHSAcceptQueueSize |
|
| |
IHSServerHeader |
| サポートしていません。 | |
MaxSpareServers |
|
| |
MinSpareServers | |||
Port | サポートしています。 | サポートしていません。Listenディレクティブを使用してください。 | |
ServerType | サポートしています。 | サポートしていません。 | |
ディレクティブの形式変更 | LogFormat | ログフォーマットの「レスポンス送信終了時の接続ステータス」として、以下の書式パラメタを指定します。
| ログフォーマットの「レスポンス送信終了時の接続ステータス」として、以下の書式パラメタを指定します。
|
ログフォーマットの「リクエストを受け付けてから処理が完了するまでの時間」として、以下の書式パラメタを指定します。
| ログフォーマットの「リクエストを受け付けてから処理が完了するまでの時間」として、以下の書式パラメタを指定します。
| ||
ディレクティブの指定変更 | CacheMaxExpire | キャッシュドキュメントの有効期限は、時間単位で指定します。 | キャッシュドキュメントの有効期限は、秒単位で指定します。 |
CustomLog |
|
| |
ErrorLog |
|
| |
ErrorDocument | エラー発生時、クライアントに通知するエラードキュメントは、「"<テキストメッセージ>」で指定します。 | エラー発生時、クライアントに通知するエラードキュメントは、「"<テキストメッセージ>"」で指定します。 | |
LoadModule | ロードモジュールは、相対パスで指定します。 | ロードモジュールは、絶対パスで指定します。 | |
CGIプログラム実行許可については、「10.3.2 移行時の注意事項」の「CGIプログラムの実行方法」を参照してください。 | |||
MaxClients |
|
| |
MaxSpareServers |
|
| |
MinSpareServers |
|
| |
StartServers |
|
| |
ThreadsPerChild |
|
| |
ディレクティブの処理変更 | LimitRequestBody | リクエストメッセージ本文の最大サイズに「0」を指定すると、最大サイズは「2147483647」となります。 | リクエストメッセージ本文の最大サイズに「0」を指定すると、最大サイズは無制限となります。 |
ScoreBoardFile | 動作状態は、メモリ上に記録します。ただし、メモリ獲得失敗時は、ファイルに記録します。 | 動作状態は、ファイルに記録します。 | |
Timeout | クライアント送受信タイムアウトに0を指定した場合の時間は、無制限です。 | クライアント送受信タイムアウトに0を指定した場合の時間は、0秒です。 | |
ディレクティブのモジュール変更 | Allow | mod_access | mod_authz_host |
Deny | |||
Order | |||
AuthGroupFile | mod_auth | mod_authz_groupfile | |
AuthUserFile | mod_auth | mod_authn_file | |
SSLCertName | mod_ihs_ssl | mod_ahs_ssl | |
SSLCipherSuite | |||
SSLClCACertName | |||
SSLEnvDir | |||
SSLExec | |||
SSLSlotDir | |||
SSLTokenLabel | |||
SSLUserPINFile | |||
SSLVerifyClient | |||
SSLVersion | |||
SSLConfName | [V5の場合] | ||
SSLHandshakeTimeout | [V7以前の場合] | ||
ディレクティブの初期値変更 | MaxClients |
| 50 |
MaxSpareThreads |
|
| |
MinSpareThreads |
|
| |
ServerName | <ホスト名> | localhost | |
ServerTokens | 初期値は、ありません。 | Prod | |
ThreadsPerChild |
|
| |
UseCanonicalName | On | Off | |
ディレクティブの省略値変更 | KeepAliveTimeout | 15 | 5 |
MaxClients |
|
| |
MaxRequestsPerChild |
|
| |
StartServers | 5 | 3 | |
ThreadsPerChild |
|
|
< >:< >内は、可変情報であることを示します。