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ETERNUS SF Storage Cruiser 16.5 / AdvancedCopy Manager 16.5 クラスタ適用ガイド
FUJITSU Storage

11.2.2 カスタマイズ作業詳細

CCMサーバ業務のセットアップは、以下の手順で実施してください。

  1. プライマリノードとセカンダリノードにログインします。ログイン後の操作は、root(スーパーユーザー)で実施してください。

    注意

    • クラスタシステムを構成しているノードで運用中のAdvancedCopy Manager CCMがある場合は、以下のコマンドを使用して、実行中のすべてのアドバンスト・コピーを停止してください。

      • acopc cancelコマンド

      • acsnap cancelコマンド

      • acec cancelコマンド

    • 管理サービスを実行中の場合は、-lanオプション付きでacservice stopコマンドを実行し、管理サービスを停止してください。

  2. CCMサーバ業務を停止します。

    CCMサーバ業務を既存のクラスタ業務に設定する場合は、対象のクラスタ業務を停止してください。
    クラスタ業務を停止する手順は、使用しているクラスタソフトウェアのマニュアルを参照してください。

  3. 共有データ用共有ディスクをマウントします。

    プライマリノードから、共有データ用共有ディスクのファイルシステムにアクセスできるようにしてください。

  4. プライマリノードをカスタマイズします。

    ポイント

    以下の手順で記述している<共有データ用共有ディスクのマウントポイント>のパス名に使用できる文字は、空白を除く半角英数字です。パス名に指定できる長さは、70文字以下です。

    1. プライマリノードのAdvancedCopy Manager CCMのプログラムディレクトリ配下に、「第10章 CCMサーバ業務のカスタマイズの準備」で作成した汎用スクリプトファイルを格納します。

    2. 格納した汎用スクリプトファイルのアクセス権を設定します。

      root(スーパーユーザー)がアクセスできる権限を設定してください。

    3. 共有データ用共有ディスクにディレクトリを作成します。

      プライマリノードで、共有データ用共有ディスクに以下のディレクトリを作成してください。

      • <共有データ用共有ディスクのマウントポイント>/etc/opt/FJSVccm

      • <共有データ用共有ディスクのマウントポイント>/var/opt/FJSVccm

      ポイント

      • 各ディレクトリのオーナーは、root(スーパーユーザー)にしてください。

      • 各ディレクトリのアクセス権は、"755"にしてください。

      <共有データ用共有ディスクのマウントポイント>が"/esfmnt"の場合のディレクトリ作成例は、以下のとおりです。

      # mkdir -p /esfmnt/etc/opt/FJSVccm
      # chmod -R 755 /esfmnt/etc/opt/FJSVccm
      # chown -R root:root /esfmnt/etc/opt/FJSVccm
      # mkdir -p /esfmnt/var/opt/FJSVccm
      # chmod -R 755 /esfmnt/var/opt/FJSVccm
      # chown -R root:root /esfmnt/var/opt/FJSVccm
    4. AdvancedCopy Manager CCMの環境設定ファイルを、共有データ用共有ディスクにコピーします。

      プライマリノードで、以下のコピー元ディレクトリ配下の資源を、コピー先ディレクトリへコピーしてください。

      コピー元ディレクトリ

      コピー先ディレクトリ

      /etc/opt/FJSVccm

      <共有データ用共有ディスクのマウントポイント>/etc/opt/FJSVccm

      /var/opt/FJSVccm

      <共有データ用共有ディスクのマウントポイント>/var/opt/FJSVccm

      ポイント

      ファイルとディレクトリのオーナーおよびアクセス権は、コピー元とコピー先で同じ設定にしてください。

      <共有データ用共有ディスクのマウントポイント>が"/esfmnt"の場合のコピー実行例は、以下のとおりです。

      # cp -Rp /etc/opt/FJSVccm/* /esfmnt/etc/opt/FJSVccm
      # cp -Rp /var/opt/FJSVccm/* /esfmnt/var/opt/FJSVccm
    5. AdvancedCopy Manager CCMの環境設定ファイルのバックアップディレクトリを作成します。

      プライマリノードで、以下のディレクトリを作成してください。

      • /opt/FJSVccm/noncluster/bin

      • /opt/FJSVccm/noncluster/micc/sys

      • /opt/FJSVccm/noncluster/sys

      ポイント

      • 各ディレクトリのオーナーは、root(スーパーユーザー)にしてください。

      • 各ディレクトリのアクセス権は、"755"にしてください。

      ディレクトリ作成例は、以下のとおりです。

      # mkdir -p /opt/FJSVccm/noncluster/bin
      # chmod -R 755 /opt/FJSVccm/noncluster/bin
      # chown -R root:root /opt/FJSVccm/noncluster/bin
      # mkdir -p /opt/FJSVccm/noncluster/micc/sys
      # chmod -R 755 /opt/FJSVccm/noncluster/micc/sys
      # chown -R root:root /opt/FJSVccm/noncluster/micc/sys
      # mkdir -p /opt/FJSVccm/noncluster/sys
      # chmod -R 755 /opt/FJSVccm/noncluster/sys
      # chown -R root:root /opt/FJSVccm/noncluster/sys
    6. AdvancedCopy Manager CCMの環境設定ファイルをバックアップします。

      プライマリノードで、以下のファイルを、コピー先へコピーしてください。

      コピー元ファイル

      コピー先ファイル

      /opt/FJSVccm/micc/sys/.install.sys

      /opt/FJSVccm/noncluster/micc/sys/.install.sys

      /opt/FJSVccm/bin/.stxc_install.sys

      /opt/FJSVccm/noncluster/bin/.stxc_install.sys

      /opt/FJSVccm/sys/sys.properties

      /opt/FJSVccm/noncluster/sys/sys.properties

      コピー実行例は、以下のとおりです。

      # cp -p /opt/FJSVccm/micc/sys/.install.sys /opt/FJSVccm/noncluster/micc/sys/.install.sys
      # cp -p /opt/FJSVccm/bin/.stxc_install.sys /opt/FJSVccm/noncluster/bin/.stxc_install.sys
      # cp -p /opt/FJSVccm/sys/sys.properties /opt/FJSVccm/noncluster/sys/sys.properties

      注意

      コピーしたファイルは、「第15章 CCMサーバ業務のクラスタ環境削除」の作業を実施するときに必要です。

    7. AdvancedCopy Manager CCMの環境設定ファイルを編集します。

      プライマリノードで、以下のファイルの※1~※4のパス名を編集してください。

      [/opt/FJSVccm/micc/sys/.install.sysファイル]

      stxs_optdir= (ここの設定は修正しないでください)
      stxs_etcdir= (ここの設定は修正しないでください)
      stxs_vardir=※1
      stxs_jredir= (ここの設定は修正しないでください)

      [/opt/FJSVccm/bin/.stxc_install.sysファイル]

      stxc_optdir= (ここの設定は修正しないでください)
      stxc_etcdir=※2
      stxc_jredir= (ここの設定は修正しないでください)

      [/opt/FJSVccm/sys/sys.propertiesファイル]

      com.fujitsu.eternussf.acm.ccm.optpath= (ここの設定は修正しないでください)
      com.fujitsu.eternussf.acm.ccm.etcpath=※3
      com.fujitsu.eternussf.acm.ccm.varpath=※4
      com.fujitsu.eternussf.acm.ccm.micc.path= (ここの設定は修正しないでください)
      com.fujitsu.eternussf.acm.ccm.grapi.path= (ここの設定は修正しないでください)
      com.fujitsu.eternussf.acm.ccm.language= (ここの設定は修正しないでください)

      ※1~※4の設定値は、以下のとおりです。
      設定例は、<共有データ用共有ディスクのマウントポイント>が"/esfmnt"の場合です。

      設定
      箇所

      設定値

      設定例

      ※1

      <共有データ用共有ディスクのマウントポイント>/var/opt/FJSVccm/micc

      /esfmnt/var/opt/FJSVccm/micc

      ※2

      <共有データ用共有ディスクのマウントポイント>/etc/opt/FJSVccm/accc/etc

      /esfmnt/etc/opt/FJSVccm/accc/etc

      ※3

      <共有データ用共有ディスクのマウントポイント>/etc/opt/FJSVccm/

      /esfmnt/etc/opt/FJSVccm/

      ※4

      <共有データ用共有ディスクのマウントポイント>/var/opt/FJSVccm/

      /esfmnt/var/opt/FJSVccm/

  5. セカンダリノードをカスタマイズします。

    1. セカンダリノードのAdvancedCopy Manager CCMのプログラムディレクトリ配下に、「第10章 CCMサーバ業務のカスタマイズの準備」で作成した汎用スクリプトファイルを格納します。

    2. 格納した汎用スクリプトファイルのアクセス権を設定します。

      root(スーパーユーザー)がアクセスできる権限を設定してください。

    3. AdvancedCopy Manager CCMの環境設定ファイルのバックアップディレクトリを作成します。

      セカンダリノードで、以下のディレクトリを作成してください。

      • /opt/FJSVccm/noncluster/bin

      • /opt/FJSVccm/noncluster/micc/sys

      • /opt/FJSVccm/noncluster/sys

      ポイント

      • 各ディレクトリのオーナーは、root(スーパーユーザー)にしてください。

      • 各ディレクトリのアクセス権は、"755"にしてください。

      ディレクトリ作成例は、以下のとおりです。

      # mkdir -p /opt/FJSVccm/noncluster/bin
      # chmod -R 755 /opt/FJSVccm/noncluster/bin
      # chown -R root:root /opt/FJSVccm/noncluster/bin
      # mkdir -p /opt/FJSVccm/noncluster/micc/sys
      # chmod -R 755 /opt/FJSVccm/noncluster/micc/sys
      # chown -R root:root /opt/FJSVccm/noncluster/micc/sys
      # mkdir -p /opt/FJSVccm/noncluster/sys
      # chmod -R 755 /opt/FJSVccm/noncluster/sys
      # chown -R root:root /opt/FJSVccm/noncluster/sys
    4. AdvancedCopy Manager CCMの環境設定ファイルをバックアップします。

      セカンダリノードで、以下のファイルを、コピー先へコピーしてください。

      コピー元ファイル

      コピー先ファイル

      /opt/FJSVccm/micc/sys/.install.sys

      /opt/FJSVccm/noncluster/micc/sys/.install.sys

      /opt/FJSVccm/bin/.stxc_install.sys

      /opt/FJSVccm/noncluster/bin/.stxc_install.sys

      /opt/FJSVccm/sys/sys.properties

      /opt/FJSVccm/noncluster/sys/sys.properties

      コピー実行例は、以下のとおりです。

      # cp -p /opt/FJSVccm/micc/sys/.install.sys /opt/FJSVccm/noncluster/micc/sys/.install.sys
      # cp -p /opt/FJSVccm/bin/.stxc_install.sys /opt/FJSVccm/noncluster/bin/.stxc_install.sys
      # cp -p /opt/FJSVccm/sys/sys.properties /opt/FJSVccm/noncluster/sys/sys.properties

      注意

      コピーしたファイルは、「第15章 CCMサーバ業務のクラスタ環境削除」の作業を実施するときに必要です。

    5. AdvancedCopy Manager CCMの環境設定ファイルを編集します。

      セカンダリノードで、以下のファイルの※1~※4のパス名を編集してください。

      [/opt/FJSVccm/micc/sys/.install.sysファイル]

      stxs_optdir= (ここの設定は修正しないでください)
      stxs_etcdir= (ここの設定は修正しないでください)
      stxs_vardir=※1
      stxs_jredir= (ここの設定は修正しないでください)

      [/opt/FJSVccm/bin/.stxc_install.sysファイル]

      stxc_optdir= (ここの設定は修正しないでください)
      stxc_etcdir=※2
      stxc_jredir= (ここの設定は修正しないでください)

      [/opt/FJSVccm/sys/sys.propertiesファイル]

      com.fujitsu.eternussf.acm.ccm.optpath= (ここの設定は修正しないでください)
      com.fujitsu.eternussf.acm.ccm.etcpath=※3
      com.fujitsu.eternussf.acm.ccm.varpath=※4
      com.fujitsu.eternussf.acm.ccm.micc.path= (ここの設定は修正しないでください)
      com.fujitsu.eternussf.acm.ccm.grapi.path= (ここの設定は修正しないでください)
      com.fujitsu.eternussf.acm.ccm.language= (ここの設定は修正しないでください)

      ※1~※4の設定値は、以下のとおりです。
      設定例は、<共有データ用共有ディスクのマウントポイント>が"/esfmnt"の場合です。

      設定
      箇所

      設定値

      設定例

      ※1

      <共有データ用共有ディスクのマウントポイント>/var/opt/FJSVccm/micc

      /esfmnt/var/opt/FJSVccm/micc

      ※2

      <共有データ用共有ディスクのマウントポイント>/etc/opt/FJSVccm/accc/etc

      /esfmnt/etc/opt/FJSVccm/accc/etc

      ※3

      <共有データ用共有ディスクのマウントポイント>/etc/opt/FJSVccm/

      /esfmnt/etc/opt/FJSVccm/

      ※4

      <共有データ用共有ディスクのマウントポイント>/var/opt/FJSVccm/

      /esfmnt/var/opt/FJSVccm/

  6. プライマリノードで、CCMサーバ業務にリソースを登録します。

    CCMサーバ業務で必要なリソースは、以下のとおりです。詳細は、「第10章 CCMサーバ業務のカスタマイズの準備」を参照してください。

    • 共有データ用共有ディスク

    • AdvancedCopy Manager CCM用の汎用スクリプト

    CCMサーバ業務にリソースを登録する手順は、使用しているクラスタソフトウェアのマニュアルを参照してください。

    注意

    共有データ用共有ディスクをマウントしたあとに、AdvancedCopy Manager CCM用の汎用スクリプトが実行されるように、依存関係を設定してください。

  7. プライマリノードで、CCMサーバ業務を起動します。

  8. 環境変数PATHを設定します。

    環境変数PATHに、AdvancedCopy Manager CCMのbinディレクトリを追加してください。
    詳細は、『ETERNUS SF 導入ガイド』の「AdvancedCopy Manager CCMのセットアップ」にある「環境変数PATHの設定」を参照してください。

  9. ネットワーク環境を設定します。

    詳細は、『ETERNUS SF 導入ガイド』の「AdvancedCopy Manager CCMのセットアップ」にある「ネットワーク環境の設定」を参照してください。

  10. ユーザーアカウントを作成します。

    AdvancedCopy Manager CCMを利用するためのユーザーを作成してください。
    詳細は、『ETERNUS SF 導入ガイド』の「CCM利用ユーザーの作成」を参照してください。

  11. クラスタシステムを構成しているすべてのノードで、アクセスボリュームを設定します。

    詳細は、「第10章 CCMサーバ業務のカスタマイズの準備」、および『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用ガイド Copy Control Module編』の「アクセスボリュームの設定」を参照してください。

  12. ETERNUS ディスクアレイを登録します。

    詳細は、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用ガイド Copy Control Module編』の「ETERNUS ディスクアレイの登録」を参照してください。

    ポイント

    • クラスタシステムを構成しているすべてのノードで、同じアクセスボリュームを使用してください。

    • アクセスボリュームを使用する場合は、ETERNUS ディスクアレイを登録するときに、-pathオプション付きでacarray addコマンドを実行してください。

  13. コピーグループを作成します。

    詳細は、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用ガイド Copy Control Module編』の「コピーグループの作成」を参照してください。

  14. コピーペアを追加します。

    作成したコピーグループに、コピーペアを追加してください。
    詳細は、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用ガイド Copy Control Module編』の「コピーペアの追加」を参照してください。

  15. コピーボリューム保護を設定します。

    オペレーションミスなどでボリュームを破壊することを防ぐため、業務ボリュームにボリューム保護機能を設定できます。
    詳細は、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用ガイド Copy Control Module編』の「コピーボリューム保護の設定」を参照してください。

  16. CCMサーバ業務の環境設定ファイルをバックアップします。

    不測の事態に備えて、環境設定ファイルをバックアップしてください。バックアップするファイルは、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用ガイド Copy Control Module編』の「環境設定ファイルのバックアップ」を参照してください。

以上で、作業は終了です。