本章では、AdvancedCopy Manager CCMを単体でインストールした場合の、CCMサーバ業務のカスタマイズに必要な準備について説明します。
ETERNUS SF Managerをインストールした場合は、「第4章 運用管理サーバ業務のカスタマイズの準備」を参照してください。
AdvancedCopy Manager CCMをクラスタシステムに導入する場合、以下のリソースが必要です。
各項目の詳細は、以下のとおりです。
共有データ用共有ディスク
AdvancedCopy Manager CCMの共用データを格納するボリュームです。信頼性や更新時性能を考慮して、AdvancedCopy Manager CCM専用の新しいボリュームを使用することを推奨します。このボリュームに必要な空き容量は、『ETERNUS SF 導入ガイド』の「AdvancedCopy Manager CCMの動作環境」にある「動的ディスク容量」を参照してください。
注意
共有データ用共有ディスクを指定する場合は、以下の点に注意してください。
共有データ用共有ディスクは、クラスタシステムの共有ディスクとして定義してください。
AdvancedCopy Managerのバックアップ/レプリケーション運用で使用するボリューム以外のディスクを割り当ててください。
AdvancedCopy Manager CCMのコピー元/コピー先ボリュームおよびアクセスボリューム以外のディスクを割り当ててください。
共有データ用共有ディスクに、ファイルシステムを作成してください。
ファイルシステムで使用するため、マウントできるようにしてください。
Quorumディスク以外のディスクを使用してください。(Windows環境だけ)
AdvancedCopy Manager CCM用の共有データを格納するパーティション
AdvancedCopy Manager CCM用の共有データを格納するパーティションを、共有ディスク内に用意してください。必要なパーティション数は、以下の表のとおりです。AdvancedCopy Manager CCMの業務ごとに必要なパーティション数であることに注意してください。
名称 | CCMサーバ業務 |
---|---|
共有データ用共有ディスク | 1 |
パーティション数の合計 | 1 |
AdvancedCopy Manager CCM用の汎用スクリプト
AdvancedCopy Manager CCMの管理サービスを停止するためのスクリプトです。
共有データ用共有ディスクがオフラインになる前に、以下のサービスを停止する必要があります。
サービスを停止するために、acservice stopコマンド(-lanオプション付き)を実行する汎用スクリプトファイルを作成してください。コマンドの詳細は、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用ガイド Copy Control Module編』の「コマンドリファレンス」を参照してください。
ETERNUS SF AdvancedCopy Manager CCM管理サービス
参考
汎用スクリプトのサンプルとして、以下のファイルが、<プログラムディレクトリ>\Common\sample\clusterディレクトリに格納されています。
<プログラムディレクトリ>とは、AdvancedCopy Manager CCMをインストールしたときの「プログラムディレクトリ」です。
ファイル名 | 説明 |
---|---|
esfmanager-ccm.vbs | AdvancedCopy Manager CCM用の汎用スクリプトのサンプルです。 |
このファイルを使用するときは、必ず、別ディレクトリへコピーしたものを使用してください。
以下に、汎用スクリプトファイルの例を示します。ファイル名は任意ですが、拡張子は".vbs"にしてください。
スクリプト内の installDir には、AdvancedCopy Manager CCMのインストール先ディレクトリを記述してください。
Dim WshShell
Set WshShell = CreateObject("WScript.Shell")
Function Open( )
Open = True
End Function
Function Online( )
Online = True
End Function
Function LooksAlive( )
LooksAlive = True
End Function
Function IsAlive( )
IsAlive = True
End Function
Function Offline( )
Resource.LogInformation "--- start offline ---"
Set oExec = WshShell.Exec("installDir\CCM\bin\acservice.exe stop -lan")
Resource.LogInformation oExec.StdOut.ReadAll
Resource.LogInformation oExec.StdErr.ReadAll
Resource.LogInformation "--- end offline ---"
Offline = True
End Function
Function Close( )
Close = True
End Function
Function Terminate( )
Terminate = True
End Function
参考
汎用スクリプトのサンプルとして、以下のファイルが、/opt/FJSVesfcm/sample/clusterディレクトリに格納されています。
ファイル名 | 説明 |
---|---|
CcmCmdline | AdvancedCopy Manager CCM用の汎用スクリプトのサンプルです。 |
このファイルを使用するときは、必ず、別ディレクトリへコピーしたものを使用してください。
以下に、PRIMECLUSTERのCmdlineリソース用Start/Stopスクリプトとして作成した場合の例を示します。
#!/bin/sh case $1 in 'start') exit 0 ;; 'stop' ) /opt/FJSVccm/bin/acservice stop -lan exit 0 ;; esac
Cmdlineリソース登録の際、Startスクリプトの場合は引数に"start"を、Stopスクリプトの場合は引数に"stop"を指定してください。
Start/Stopスクリプトの作成手順は、使用しているクラスタソフトウェアのマニュアルを参照してください。
アクセスボリューム
CCMサーバからETERNUS ディスクアレイにアドバンスト・コピーを指示するためのボリュームです。
SAN経由コピー制御機能で運用するETERNUS ディスクアレイに、アドバンスト・コピーの指示を行う場合に必要です。
AdvancedCopy Manager CCM用のバックアップ対象のETERNUS ディスクアレイの中の論理ボリュームを1つ、アクセスボリューム用として、クラスタを構成するすべてのノードに接続してください。
Windows環境の場合
接続した論理ボリュームは、クラスタを構成するすべてのノードから同じ物理ディスク番号(ディスクの管理画面で表示されるディスク#の番号)で参照できるように環境設定してください。
Solaris/Linux環境の場合
接続した論理ボリュームは、クラスタを構成するすべてのノードから同じ物理デバイス名で参照できるように環境設定してください。
ポイント
ETERNUS Multipath Driverのデバイスファイルをアクセスボリュームに指定する場合は、デバイスファイル名およびシステムの設定をしてください。詳細は、ETERNUS Multipath Driverのマニュアルを参照してください。