機能説明
指定したサーバのネットワーク定義を設定します。
仮想サーバの構築後、構築した仮想サーバの以下の定義の設定を行うことができます。
OSがWindowsの場合
ドメイン名
ワークグループ名
DNSサーバアドレス
WINSアドレス
OSがLinux、Solarisの場合
DNSサーバアドレス
オプション
基本オプション
運用操作部品を実行する対象のホスト名またはIPアドレスです。
管理サーバで運用操作部品を実行する場合、以下を指定します。
IPv4の場合: “localhost”または“127.0.0.1”
IPv6の場合: “localhost”または“::1”
ホスト名またはIPアドレスを省略した場合、引数エラーとなります。
ホスト名またはIPアドレスの文字数の上限は、1024文字です。それより大きい場合、引数エラーとなります。
OSに設定するドメイン名です。
OS種別がWindowsの場合に指定可能です。OS種別がWindows以外の場合は、指定を無視します。
本オプションを指定した場合は、domainusernameオプションおよびdomainpasswordオプションの指定が必要です。
ドメイン名の文字数の上限は、255文字です。それより大きい場合、引数エラーとなります。
ドメイン名を省略した場合、ドメイン名の設定は行いません。
OSに設定するワークグループ名です。
OS種別がWindowsの場合に指定可能です。OS種別がWindows以外の場合は、指定を無視します。
また、ドメイン名を指定した場合は、ワークグループ名の指定を無視します。
ワークグループ名の文字数の上限は、1024文字です。それより大きい場合、引数エラーとなります。
ワークグループ名を省略した場合、ワークグループ名の設定は行いません。
DNSサーバアドレス、WINSアドレスを設定するネットワーク・インターフェースの名前です。
OS種別がWindowsの場合に指定可能です。OS種別がWindows以外の場合は、指定を無視します。
ネットワーク・インターフェース名の文字数の上限は、1024文字です。それより大きい場合、引数エラーとなります。
OS種別がWindowsの場合で、かつ、DNSサーバアドレス、または、WINSアドレスを設定する場合は、省略することはできません。
OSに設定するDNSサーバアドレスです。
DNSサーバアドレスは複数指定できます。1つ目に指定したアドレスを優先DNSサーバとして設定します。
DNSサーバアドレスの個数の上限は、10個です。それより大きい場合、引数エラーとなります。
OS種別がWindowsの場合、interfacenameと共に指定する必要があります。dnsだけを指定することはできません。
管理サーバを指定する場合、ループバックアドレスではなく管理サーバのアドレスを指定してください。
DNSサーバアドレスを省略した場合、DNSサーバアドレスの設定は行いません。
指定は、CSV形式です。複数指定の例は、“3.18 入力パラメーターを複数指定する場合の注意事項”を参照してください。
OSに設定するWINSアドレスです。
OS種別がWindowsの場合に指定可能です。OS種別がWindows以外の場合は、指定を無視します。
WINSアドレスは複数指定できます。1つ目に指定したアドレスをプライマリWINSサーバとして設定します。
WINSアドレスの個数の上限は、10個です。それより大きい場合、引数エラーとなります。
管理サーバを指定する場合、ループバックアドレスではなく管理サーバのアドレスを指定してください。
interfacenameと共に指定する必要があります。winsだけを指定することはできません。
WINSアドレスを省略した場合、WINSアドレスの設定は行いません。
指定は、CSV形式です。複数指定の例は、“3.18 入力パラメーターを複数指定する場合の注意事項”を参照してください。
拡張オプション
ドメインに参加するためのユーザー名です。
ドメイン名を指定した場合は、本オプションおよびdomainpasswordオプションの指定が必要です。
ドメイン名の指定を省略した場合は、本オプションの指定を無視します。
ユーザー名の文字列の上限は、1024文字です。それより大きい場合、引数エラーとなります。
ドメインに参加するためのユーザーのパスワードです。
ドメイン名を指定した場合は、本オプションおよびdomainusernameオプションの指定が必要です。
ドメイン名の指定を省略した場合は、本オプションの指定を無視します。
パスワードの文字列の上限は、1024文字です。それより大きい場合、引数エラーとなります。
設定した内容を構成管理データベース(CMDB)に反映するか指定します。
CMDBに反映する場合は、“on”を指定します。
CMDBに反映しない場合は、“off”を指定します。
省略した場合、および上記以外を指定した場合は、“off”が指定されたものとして動作します。大文字/小文字は区別しません。
運用操作部品を実行する対象のホストのOS種別です。
Windows、Linux、Solarisを指定します。なお、大文字/小文字は区別しません。
OS種別の入力を省略した場合、指定したホスト名またはIPアドレスを元に構成管理データベース(CMDB)を検索し、取得したOS種別の値をSystemwalker Runbook Automationが自動的に設定します。
OS種別の文字列の上限は、1024文字です。それより大きい場合、引数エラーとなります。
運用操作部品を実行する対象のホストへSSHを利用して接続するユーザー名です。
接続ユーザー名および接続に必要なパスワードの入力を省略した場合、指定したホスト名またはIPアドレスを元に構成管理データベース(CMDB)を検索し、取得した接続ユーザー名の値をSystemwalker Runbook Automationが自動的に設定します。
ファイル転送基盤を利用して接続する場合は、接続ユーザー名は以下のようになり変更できません。このため、ユーザー名を指定しても無効になります。
業務サーバがWindowsの場合: システムユーザー
業務サーバがLinux、Solarisの場合: root
接続ユーザー名の文字列の上限は、1024文字です。それより大きい場合、引数エラーとなります。
運用操作部品を実行する対象のホストへSSHを利用して接続するユーザーのパスワードです。
接続ユーザー名および接続に必要なパスワードの入力を省略した場合、指定したホスト名またはIPアドレスを元に構成管理データベース(CMDB)を検索し、取得した接続パスワードの値をSystemwalker Runbook Automationが自動的に設定します。
ファイル転送基盤を利用して接続する場合は、パスワードを指定しても無効になります。
接続に必要なパスワードの文字列の上限は、1024文字です。それより大きい場合、引数エラーとなります。
運用操作部品を実行する対象のホストでコマンドを実行するユーザー名です。
実行ユーザー名およびexecpasswordの入力を省略した場合、指定したホスト名またはIPアドレスを元に構成管理データベース(CMDB)を検索し、取得した管理者ユーザーの値をSystemwalker Runbook Automationが自動的に設定します。CMDBに登録されていない場合は、接続ユーザー名で実行します。
hostnameに指定したホストがWindowsで、ファイル転送基盤を利用して接続する場合は、システムユーザーで実行します。このため、ユーザー名を指定しても無効になります。
実行ユーザー名の文字列の上限は、1024文字です。それより大きい場合、引数エラーとなります。
本運用操作部品ではexecpasswordの値を使用しません。execpasswordの値を指定した場合、無効となります。
運用操作部品の実行の完了待ち合わせ時間(秒)です。
300~86,400(1日)の範囲で指定が可能です。
(例) 完了待ち合わせを10分間行う場合:600
指定した時間を経過しても運用操作部品の実行が完了しない場合は、運用操作部品の処理を復帰値:201で中断します。
運用操作部品の実行の起動リトライ回数です。
運用操作部品が復帰値:161で終了した場合に、起動リトライを行う回数を指定します。0~5の範囲で指定が可能です。
起動リトライにより再実行した結果、運用操作部品が161以外の復帰値で終了した場合は、指定した起動リトライ回数に達していなくても運用操作部品の実行は終了します。運用操作部品の復帰値は最後に実行した値になります。
(例) 起動リトライを2回行う場合:2
なお、複数のネットワーク定義を指定した場合、もしくは、各ネットワーク定義に複数の値を指定した場合は、起動リトライはしません。
運用操作部品のリトライ間隔(秒)です。
運用操作部品が復帰値:161で終了した場合に、起動リトライを行うまでの間隔を指定します。1~14400の範囲で指定が可能です。
(例) 300秒間隔でリトライを行う場合:300
timeout、retry、およびretry_intervalについて、指定を省略した場合や、範囲外の値を入力した場合は、運用操作部品実行定義ファイルで指定した値が有効になります。詳細は、“2.5 運用操作部品実行定義ファイル”を参照してください。
復帰値
アイコン | シンボル名 | 復帰値 | 意味 |
---|---|---|---|
成功 | 0 | OSのネットワークの設定に成功しました。 | |
失敗 | 161 | OSのネットワークの設定に失敗しました。リトライ回数を指定した場合、リトライします。なお、ネットワーク定義を複数指定した場合、リトライしません。 | |
174 | 構成管理データベース(CMDB)への反映に失敗しました。 | ||
180 | ドメイン名、ワークグループ名、DNSサーバアドレス、WINSアドレスのいずれかの設定に失敗しました。各設定の復帰値は、標準出力の“Return_code”を確認してください。 | ||
187 | 運用操作部品による操作を実施する際、業務サーバにネットワーク接続(SSH)時の認証に失敗しました。 または、運用操作部品による操作を実施する際に、業務サーバとの通信処理(ファイル転送基盤)で異常が発生しました。実行結果にファイル転送基盤のエラーコードを出力します。エラーコードについては、“3.22 ファイル転送基盤の詳細コード”を参照してください。 | ||
188 | RBAエージェントが導入されていない業務サーバに対して運用操作部品による操作を実施中に、業務サーバとのネットワーク通信(SSH)が切断されました。 | ||
189 | 運用操作部品による操作を実施する際、業務サーバにネットワーク接続(SSH)できませんでした。 または、運用操作部品による操作を実施する際に、業務サーバとの通信処理(ファイル転送基盤)で異常が発生しました。実行結果にファイル転送基盤のエラーコードを出力します。エラーコードについては、“3.22 ファイル転送基盤の詳細コード”を参照してください。 | ||
197 | オプションの指定に誤りがありました。もしくは、構成管理データベース(CMDB)の登録情報に問題があります。 | ||
200 | OSのネットワークの設定が異常終了しました。 | ||
- | - | 201 | 運用操作部品の実行がタイムアウトしました。 |
202 | 運用操作部品が実行されませんでした。運用操作部品を実行するための設定に問題があります。 | ||
203 | 運用操作部品の実行が失敗しました。管理サーバの環境に問題があります。 | ||
205 | 運用操作部品が実行されませんでした。運用操作部品の入力情報の指定に問題があります。 | ||
206 | 運用操作部品を正常に実行できませんでした。運用操作部品の出力情報の指定に問題があります。 | ||
207 | 運用操作部品が実行されませんでした。運用操作部品が管理サーバに登録されていない可能性があります。 | ||
208 | 運用操作部品の実行途中に自動運用プロセスのリカバリが行われたため、自動運用プロセスを中止状態にしました。 |
出力情報
変数 | 意味 |
---|---|
message | すべてのネットワーク定義の設定に成功した場合、以下のメッセージを設定します。 The operation component was successful. 一部、または、すべてのネットワーク定義の設定が失敗した場合、失敗した項目の情報をnetwork_set_resultと同じ形式で設定します。 |
network_set_result | 各ネットワーク定義に対する復帰値と設定結果を設定します。“,”(カンマ)区切りで設定します。 |
returnCode | 復帰値を設定します。 |
network_set_resultの出力形式は以下です。
[定義項目],[設定値],[復帰値],[設定結果]
[設定結果]には以下を出力します。
定義の設定に成功した場合、"Success"という文字列を出力します。
定義の設定に失敗した場合、エラー内容を文字列で出力します。
(例)すべてのネットワーク定義を指定。かつ、WINSアドレスの設定が失敗した場合:
"Item","Value",Return_code,"Result"
"domain","domain1",0,"Success"
"dns","192.0.2.0",0,"Success"
"dns","192.0.2.1",0,"Success"
"wins","192.0.2.3",161,"無効なインターフェース ローカル エリア接続2 を指定しました。"
上記の例の場合、messageには以下が出力されます。
(例)
"Item","Value",Return_code,"Result"
"wins","192.0.2.3",161,"無効なインターフェース ローカル エリア接続2 を指定しました。"
注意事項
本運用操作部品は、hostnameに管理サーバ以外の情報を入力した場合、ファイル転送基盤またはSSHを利用して動作を実現しています。少なくともどちらか片方では通信可能となるように設定してください。各通信方法の注意事項については、“3.17 各通信方法の注意事項”を参照してください。
接続ユーザーと実行ユーザーが異なる場合、“3.17.7 接続ユーザーと実行ユーザーが異なる場合の注意事項”を参照してください。
以下のネットワーク定義のいずれか1つは指定する必要があります。
ドメイン名
ワークグループ名
DNSサーバアドレス
WINSアドレス
ドメインに参加しているサーバに対してワークグループ名の設定を行うことはできません。設定しようとした場合、エラーになります。
本運用操作部品では、ドメインの設定にnetdomコマンドを利用します。本コマンドは、Windows Server 2003ではサポートツールに含まれています。Windows Server 2003のサーバに対してドメインの設定を行う場合は、事前にサポートツールをインストールしてください。Windows Server 2008、およびWindows Server 2012では、インストールする必要はありません。
cmdbupdateに“on”を指定した場合、hostnameで指定したサーバの情報がCMDBに登録されていないと復帰値174のエラーになります。
各オプションには、半角カナ文字および以下の記号は使用しないでください。半角カナ文字および以下の記号を使用すると、運用操作部品の実行に失敗する場合があります。
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業務サーバにRBAエージェントが未導入の場合は、domainオプション、workgroupオプション、interfacenameオプションに日本語を指定すると運用操作部品の操作結果は保証されません。日本語を指定する場合は業務サーバにRBAエージェントを導入してください。
本運用操作部品を使用してネットワークを定義する場合、以下のファイルに対して操作を行います。
対象ホストがLinuxの場合
/etc/resolve.conf
対象ホストがSolarisの場合
/etc/resolve.conf(ファイルが存在しない場合、本運用操作部品が新規に作成します。DNSの登録を有効にするには、対象ホストを再起動してください。)
/etc/nsswitch.conf
復帰値の確認は、Webコンソールで行います。詳細については、“Systemwalker Runbook Automation 運用ガイド”の“運用操作部品の実行状況・実行結果を確認する”を参照してください。
201~208の復帰値が出力された場合は自動運用プロセスが中止状態またはエラー状態となり、以下の場所にエラーメッセージが出力されます。
管理サーバのイベントログ(管理サーバがWindows(R)の場合)
管理サーバのシスログ(管理サーバがLinuxの場合)
BPMNのカスタムメッセージ
上記いずれかの場所でメッセージを確認し、適切な対処を実施してください。メッセージの詳細については、“Systemwalker Runbook Automation メッセージ集”を参照してください。