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ServerView Resource Orchestrator V3.2.0 リリース情報
FUJITSU Software

2.3.1 旧バージョンとの互換性の維持

ここでは、旧バージョンとの互換性の維持について説明します。

2.3.1.1 オーバーコミット定義ファイル

ここでは、オーバーコミット定義ファイルについて説明します。

オーバーコミット定義ファイルでは、以下の設定を行います。

ポイント

本機能はFUJITSU Software ServerView Resource Orchestrator V3.0.0とV2.3の互換性を目的としています。旧バージョンからの互換以外では使用しないでください。
また、将来のバージョンでは提供されなくなる可能性があるため、以下の手順で新しい指定形式に移行してください。

  • オーバーコミット属性設定の移行

    1. rcxmigrate_ocコマンドを実行します。

      rcxmigrate_ocコマンドについては、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「5.2 rcxmigrate_oc」を参照してください。

    2. 定義ファイルから、以下のキーと値を削除します。

      • over_commit

      • over_commit_calculate_by_reserve_value

  • シン・プロビジョニング属性設定の移行

    1. 定義ファイルから、以下のキーと値を削除します。

      • thin_provisioning

定義ファイルの格納場所

【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data

【Linuxマネージャー】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data

定義ファイルの名前

pool.rcxprop

定義ファイルの書式

over_commit=pool1,pool2,...
over_commit_calculate_by_reserve_value=true|false
thin_provisioning=pool1,pool2,...

over_commit

オーバーコミットで使用するVMプールを指定します。

VMプール名は、複数指定できます。複数指定する場合、カンマ(",")区切りで指定してください。

階層化されたVMプール名は、絶対パスで指定してください。

オーケストレーションツリー直下のVMプールは、VMプール名だけ指定してください。

over_commit=VMPool,/folder1/VMPool

ポイント

オーバーコミットを使用するL-Serverと使用しないL-Serverを作成する場合、オーバーコミットで使用するVMプールと使用しないVMプールの両方を作成する必要があります。

定義ファイルの編集後は、RORコンソールの[リソース]タブで、リソースプールのリソース詳細表示やリソースプールの一覧表示を行い、リソースプールの属性に反映されていることを確認します。

over_commit_calculate_by_reserve_value

オーバーコミットで使用するVMプールに対する空き容量の計算方法を指定します。

以下のどちらかを指定できます。

  • 予約値で換算する場合

    "true"を指定します。

  • 上限値で換算する場合

    "false"を指定します。

以下の場合、"false"が指定されます。

  • "over_commit_calculate_by_reserve_value"の指定を省略した場合

  • 無効な値を指定した場合

over_commit_calculate_by_reserve_value=true

thin_provisioning

シン・プロビジョニングの属性を設定するストレージプール名を設定します。

ストレージプールは複数指定できます。複数指定する場合、カンマ(",")区切りで指定します。

階層化されたストレージプールは、フォルダー名も含めて絶対パスで指定します。

オーケストレーションツリーの直下のストレージプールは、ストレージプール名だけ指定します。

thin_provisioning=StoragePool,/folder/StoragePool

注意

ストレージプールのシン・プロビジョニング属性の設定は、ストレージプールを作成した時点で決まります。

ストレージプール作成時に設定された定義ファイルを読み込み、thin_provisioningキーが指定されている場合、シン・プロビジョニングの属性が設定されたストレージプールとして作成されます。

thin_provisioningキーが指定されていない場合、シン・プロビジョニングの属性が設定されていないストレージプールとして作成されます。

ストレージプールの作成後、以下の操作を実行しても、作成済みのストレージプールのシン・プロビジョニング属性の設定または設定解除はできません。

  • thin_provisioningキーの値の変更

  • ストレージプール名の変更

シン・プロビジョニングの属性が設定されたストレージプールを作成する場合、事前に設定ファイルのthin_provisioningキーに、作成予定のストレージプール名を指定しておく必要があります。

2.3.1.2 VMプール属性表示制御定義ファイル

ここでは、VMプール属性表示制御定義ファイルについて説明します。

ポイント

本機能は、ROR V3.0.0との互換性を目的としています。

ROR V3.0.0からアップグレードを行った場合、rcxadm pool list -extend attributesコマンドの実行に対して、V3.0.0との互換性を維持するため、VMプール属性表示制御定義ファイルが作成されます。

VMプールの"ATTRIBUTES"項目を表示する場合は、VMプール属性表示制御定義ファイルの削除を行ってください。

定義ファイルの格納場所

【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data

【Linuxマネージャー】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data

定義ファイルの名前

cli_notlist_oc.rcxprop

  • 定義ファイルが存在する場合

    rcxadm pool list -extend attributesコマンドの実行時、VMプールの"ATTRIBUTES"項目は表示されません。

  • 定義ファイルが存在しない場合

    rcxadm pool list -extend attributesコマンドの実行時、VMプールの"ATTRIBUTES"項目は表示されます。


2.3.1.3 ツリーに表示されるリソースの表示順の設定

ここでは、RORコンソールの[リソース]タブにおける、ツリーの表示順の設定方法について説明します。

RORコンソール[リソース]タブのツリーにおいて、V3.1.0では、旧バージョンと異なり、名前の昇順でリソースが表示されます。

旧バージョンと同様に、リソースの登録順または作成順で表示させる場合、以下の定義ファイルを設定してください。

定義ファイル格納場所

【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data

【Linuxマネージャー】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data

定義ファイルの名前

gui_config.rcxprop

定義ファイルの書式

RESOURCE_TREE_SORT_ORDER=RESOURCE_TREE_ORDER

定義ファイルの指定項目

RESOURCE_TREE_ORDER

同一リソース種別での表示順序を指定します。

name

リソースの名前の昇順で表示されます。

registered

リソースの登録順または作成順で表示されます。

注意

  • 定義ファイルを編集したあと、設定を有効にするためには、マネージャーの再起動を行います。

  • サーバツリーに表示されるブレードサーバなど、一部のリソースの表示順序は変更できません。


2.3.1.4 L-Platform API“GetLPlatformConfiguration”のサーバ状態(lserverStatus)

ここでは、L-Platform API“GetLPlatformConfiguration”のサーバ状態(lserverStatus)について、説明します。
L-Platform API“GetLPlatformConfiguration”のサーバ状態(lserverStatus)が返却されないように修正されました。

変更内容

L-Platform API“GetLPlatformConfiguration”の仕様では、サーバ状態(lserverStatus)はレスポンスに含まれませんが、障害のため返却されていました。V3.1.1A以降では、サーバ状態がレスポンスに含まれなくなります。

対処方法

L-Platform API“GetLPlatformConfiguration”を利用し、レスポンスにサーバ状態が含まれていることを期待している場合は、以下の定義ファイルを編集してください。

  1. 定義ファイルをエディタで開きます。
    定義ファイルは、以下に格納されています。

    • 【Windowsマネージャー】
      インストールフォルダー\RCXCFMG\config\api_config.xml

    • 【Linuxマネージャー】
      /etc/opt/FJSVcfmg/config/api_config.xml

  2. 定義ファイルの以下の項目を設定します。

    • キー名
      getlplatformconfiguration-lservestatus

    • 設定値
      true: サーバ状態を返却する
      false: サーバ状態を返却しない(デフォルト)

  3. ファイルを保存します。

  4. マネージャーを再起動します。
    マネージャーの再起動については、「運用ガイド CE」の「2.1 マネージャーの起動と停止」を参照してください。