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ServerView Resource Orchestrator Cloud Edition V3.2.0 リファレンスガイド (コマンド/XML編)
FUJITSU Software

15.12 テナント

テナントのXML定義は以下のとおりです。

テナント作成および変更のXML定義

<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
<Tenants>
  <Tenant name="テナント名">
    <DisplayName>表示名</DisplayName>
    <MailAddress>メールアドレス</MailAddress>
    <CutOffDate>締め日</CutOffDate>
    <AccountingMailAddress>課金送付先メールアドレス</AccountingMailAddress>
    <Pools>
      <Pool name="ローカルプール名" type="ローカルプール種別" label="ラベル">
        <Comment>コメント</Comment>
        <Priority>優先順位</Priority>
        <Attributes>
          <OverCommit>オーバーコミット属性</OverCommit>
          <CalculatedUsing>容量換算方法</CalculatedUsing>
          <Thin>シン・プロビジョニング属性</Thin>
        </Attributes>
      </Pool>
    </Pools>
    <GlobalPoolLinks>
      <GlobalPoolLink>グローバルプール名</GlobalPoolLink>
       ...
    </GlobalPoolLinks>
    <Attrs>
      <Attr name="テナント構成情報1の項目名" value="テナント構成情報1の値" />
      <Attr name="テナント構成情報2の項目名" value="テナント構成情報2の値" />
       ...
    </Attrs>
  </Tenant>
</Tenants>
表15.21 テナントのXML指定項目一覧

要素名

説明

取り得る値、または例

テナント名

(Tenant name)

テナントの名前 (注1)

先頭半角英数字で、半角英数字、アンダースコア("_")およびハイフン("-")で構成された32文字以内の文字列を指定します。リソースフォルダーおよびテナント配下には作成できません。

表示名

(DisplayName)

テナントの表示名

日本語(半角カナを含む)、半角文字に関係なく30文字以内の文字列を指定します。

メールアドレス

(MailAddress)

テナントの管理者のメールアドレス

半角英数字と記号で構成された64文字以内の文字列を指定します。

締め日

(CutOffDate)

課金情報の締め日

日付を示す2桁の数値(1~31)

課金送付先メールアドレス

(AccountingMailAddress)

利用料金の送付先メールアドレス

半角英数字と記号で構成された64文字以内の文字列を指定します。

ローカルプール名

(Pool name)

テナントに作成するローカルプールの名前

テナント内に作成するリソースプール名(ローカルプール名)を指定します。

Poolsタグを省略した場合、テナント内にリソースプールは作成されません。

ローカルプール種別

(Pool type)

ローカルプールの種別

(省略可)

テナント内に作成されるローカルプール種別を指定します。

以下の種別を指定できます。

  • vm(VMプール)

  • server(サーバプール)

  • storage(ストレージプール)

  • network(ネットワークプール)

  • address(アドレスプール)

  • image(イメージプール)

ラベル

(Pool label)

ローカルプールのラベル

(省略可)

日本語(半角カナを含む)、半角文字に関係なく32文字以内の文字列を指定します。

コメント

(Comment)

ローカルプールのコメント

(省略可)

日本語(半角カナを含む)、半角文字に関係なく256文字以内の文字列を指定します。

優先順位

(Priority)

ローカルプールの優先順位

(省略可)

ローカルプールの優先順位を1~10の範囲で指定します。

省略した場合、"5"が設定されます。優先順位は、"1"が最も高く、"10"が最も低い順位です。

オーバーコミット属性 (注2)

(OverCommit)

オーバーコミットの設定

(省略可)

VMプールに対し、オーバーコミットの有効/無効を設定します。
省略時は"false"が設定されます。

  • オーバーコミットを有効にする場合
    "true"を指定します。

  • オーバーコミットを無効にする場合
    "false"を指定します。

空き容量の計算方法 (注2)

(CalculatedUsing)

リソース空き容量の計算方法の設定

(省略可)

オーバーコミットが有効なVMプールに対し、空き容量の計算方法を設定します。
省略時は"limit"が設定されます。

  • 予約値で空き容量を計算する場合
    "reserve"を指定します。

  • 上限値で空き容量を計算する場合
    "limit"を指定します。

シン・プロビジョニング属性 (注2)

(Thin)

シン・プロビジョニング属性の設定

(省略可)

ストレージプールに対し、プロビジョニング属性を設定します。
省略時は"false"が設定されます。

  • シン・プロビジョニング属性を設定する場合
    "true"を指定します。

  • シック・プロビジョニング属性を設定する場合
    "false"を指定します。

グローバルプール名

(GlobalPoolLink)

グローバルプールの名前

(省略可)

テナントのグローバルプールに定義するリソースプール名を指定します。

GlobalPoolLinksタグを省略した場合、テナントのグローバルプールは定義されません。
リソースフォルダー配下にあるリソースプールを指定する場合、リソースフォルダー名をスラッシュ("/")でつないで指定してください。

テナント構成情報の項目名

(Attr name)

テナント構成情報の項目名

(省略可)

テナント構成情報の項目名を指定します。指定できる項目名は、「表15.22 テナント構成情報の項目」を参照してください。

テナント構成情報は複数指定できます。

テナント構成情報の値

(Attr value)

テナント構成情報の値

(省略可)

テナント構成情報の値を指定します。指定できる値は、「表15.22 テナント構成情報の項目」を参照してください。

注1) 指定したテナント名のユーザーグループも作成されます。

注2) ROR V2.3.0~V3.0.0の管理サーバからアップグレードし、オーバーコミット機能の設定方法の移行手順をしていない場合、設定できません。別途、定義ファイルの編集を行ってください。詳細は、「リリース情報」の「2.3.1.1 オーバーコミット定義ファイル」を参照してください。

表15.22 テナント構成情報の項目

name

value

workflow.policy

テナントごとに申請プロセス設定を有効にするかどうかを指定します。以下のどちらかを指定します。

  • default(作成時のデフォルト値)

    全体の設定に従います。

  • custom

    テナントごと申請プロセス設定に従います。

workflow.subscribe

L-Platform利用申請時の承認・審査者を指定します。

以下のどれか1つを指定します。

  • infra

    インフラ管理者による審査

  • tenant

    テナント管理者による承認

  • infra_tenant(作成時のデフォルト値)

    インフラ管理者による審査とテナント管理者による承認

  • none

    インフラ管理者による審査もテナント管理者による承認もしない

workflow.reconfigure

L-Platform構成変更時の承認・審査者を指定します。

以下のどれか1つを指定します。

  • infra

    インフラ管理者による審査

  • tenant

    テナント管理者による承認

  • infra_tenant(作成時のデフォルト値)

    インフラ管理者による審査とテナント管理者による承認

  • none

    インフラ管理者による審査もテナント管理者による承認もしない

workflow.unsubscribe

L-Platform解約時の承認・審査者を指定します。

以下のどれか1つを指定します。

  • infra

    インフラ管理者による審査

  • tenant

    テナント管理者による承認

  • infra_tenant(作成時のデフォルト値)

    インフラ管理者による審査とテナント管理者による承認

  • none

    インフラ管理者による審査もテナント管理者による承認もしない

テナント作成初期定義ファイル

RORコンソールを利用してテナントを作成するときの初期値を変更できます。

テナント作成時の初期値を変更するには、テナント作成初期定義ファイルを修正します。

定義ファイルの格納先

【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data

【Linuxマネージャー】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data

定義ファイル名

tenant_config.xml

定義ファイルの形式
<?xml version='1.0' encoding='utf-8'?>
<Tenant>
  <Pools>
    <Pool name="ローカルプール名" type="ローカルプール種別">
      <Priority>優先順位</Priority>
    </Pool>
  </Pools>
  <GlobalPoolLinks>
    <GlobalPoolLink>グローバルプール名</GlobalPoolLink>
  </GlobalPoolLinks>
</Tenant>
表15.23 テナント作成における初期値の定義ファイルの指定項目一覧

要素名

説明

取り得る値、または例

ローカルプール名
(Pool name)

テナントに作成するローカルプールの名前

テナント内に作成するローカルプール名を指定してください。

ローカルプール名は、先頭半角英数字で、半角英数字、アンダースコア("_")およびハイフン("-")で構成された32文字以内の文字列にしてください。

その他の値が設定された場合、テナントの作成画面で[OK]ボタンをクリックするとエラーになります。

ローカルプール種別
(Pool type)

ローカルプールの種別

テナント内に作成されるローカルプール種別を指定してください。以下の種別を指定できます。

  • vm(VMプール)

  • server(サーバプール)

  • storage(ストレージプール)

  • network(ネットワークプール)

  • address(アドレスプール)

  • image(イメージプール)

その他の値が設定された場合、テナントの作成画面では"undefined"が表示され、[OK]ボタンをクリックするとエラーになります。

優先順位
(Priority)

ローカルプールの優先順位

ローカルプールの優先順位を指定します。

優先順位は1~10の数値で指定してください。

それ以外の値が設定されるとテナントの作成画面で[OK]ボタンをクリックするとエラーになります。

グローバルプール名
(GlobalPoolLink)

グローバルプールの名前

テナントのグローバルプールに定義するリソースプール名を、以下のように階層指定で記載します。

/リソースフォルダー名/グローバルプール名

以下の場合、テナントの作成画面にグローバルプール名は表示されません。

  • 存在しないリソースプールを指定

  • リソースプール以外を指定

定義ファイル例

定義ファイルの例を以下に示します。

<?xml version='1.0' encoding='utf-8'?>
<Tenant>
  <Pools>
    <Pool name="TenantVMHostPool" type="vm">
      <Priority>5</Priority>
    </Pool>
    <Pool name="TenantServerPool" type="server">
      <Priority>5</Priority>
    </Pool>
    <Pool name="TenantStoragePool" type="storage">
      <Priority>5</Priority>
    </Pool>
    <Pool name="TenantNetworkPool" type="network">
      <Priority>5</Priority>
    </Pool>
    <Pool name="TenantAddressPool" type="address">
      <Priority>5</Priority>
    </Pool>
    <Pool name="TenantImagePool" type="image">
      <Priority>5</Priority>
    </Pool>
  </Pools>
  <GlobalPoolLinks>
    <GlobalPoolLink>/VMHostPool</GlobalPoolLink>
    <GlobalPoolLink>/ServerPool</GlobalPoolLink>
    <GlobalPoolLink>/StoragePool</GlobalPoolLink>
    <GlobalPoolLink>/NetworkPool</GlobalPoolLink>
    <GlobalPoolLink>/AddressPool</GlobalPoolLink>
    <GlobalPoolLink>/ImagePool</GlobalPoolLink>
  </GlobalPoolLinks>
</Tenant>
サンプル定義ファイル

運用形態に応じて適切なリソースプールだけ定義した、サンプル定義ファイルを用意しています。

テナントの運用に適したサンプル定義ファイルを、定義ファイルの格納先にコピーしてください。