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ServerView Resource Orchestrator Express/Virtual Edition V3.2.0 導入ガイド
FUJITSU Software

9.2 構成

サーバ切替えを利用する場合の主な構成例と動作概要を示します。


構成例と利用できるサーバ切替え方式の対応

構成例と利用できるサーバ切替え方式の対応は以下のとおりです。

表9.3 構成例と利用できるサーバ切替え方式の対応

構成例

サーバ切替え方式

バックアップ・リストア方式

HBA address rename 方式

VIOMサーバプロファイル切替え方式

ストレージアフィニティ切替え方式

ローカルディスクから起動するサーバの予備サーバ構成

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SAN/iSCSIストレージから起動するサーバの予備サーバ構成

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物理OSとVMゲスト(サーバ仮想化ソフトウェアの高可用性機能)で予備サーバを共有する構成

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サーバOSが動作しているサーバを予備サーバに使用する構成

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VMゲストが動作しているサーバを予備サーバに使用する構成

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SANストレージから起動するサーバ予備サーバ構成

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サーバOSが動作しているサーバを予備サーバに使用する構成

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VMゲストが動作しているサーバを予備サーバに使用する構成

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○: 構成例に対応しています。
- : 構成例に対応していません。

利用できるサーバ切替え方式は、管理対象サーバのハードウェア環境によって異なります。
詳細は、「解説書」の「6.2.1 エディション共通」の「エージェントで利用できる機能」を参照してください。

注意

複数の運用サーバで予備サーバを共有する場合、ローカルブート環境のサーバ、SANブート環境のサーバ、およびiSCSIブート環境のサーバで、同じサーバを予備サーバとして共有できません。


バックアップ・リストア方式

ローカルディスクから起動するサーバの予備サーバ構成

ローカルブート環境のサーバに対して予備サーバを用意します。
運用サーバが故障した場合、事前にバックアップしておいたシステムイメージを予備サーバにリストアして起動します。予備サーバは、複数の運用サーバで共用できます。
また、ローカルブート環境のサーバが、SANストレージをデータ領域として利用している場合、I/O仮想によりそのSANストレージを予備サーバに引き継ぐことができます。

図9.1 ローカルディスクから起動するサーバの予備サーバ構成


HBA address rename方式、VIOMサーバプロファイル切替え方式

SAN/iSCSIストレージから起動するサーバの予備サーバ構成(I/O仮想化環境)

SAN/iSCSIブート環境のサーバに対してI/O仮想による予備サーバを用意します。
運用サーバが故障した場合、HBAに設定したWWNまたはNICに設定したMACアドレス、ブート設定、ネットワーク設定を予備サーバに引き継ぎ、ブートディスクを予備サーバに接続して起動します。予備サーバは、複数の運用サーバで共用できます。

図9.2 SAN/iSCSIストレージから起動するサーバの予備サーバ構成


I/O仮想による予備サーバを持った構成では、物理OSとVMゲスト(サーバ仮想化ソフトウェアの高可用性機能)で予備サーバを共有できます。サーバ仮想化ソフトウェアごとの利用可否については、「設計ガイド VE」の「9.1 サーバ仮想化ソフトウェアの決定」を参照してください。
予備サーバ上にはVMホストだけをSANブートで動作させておき、VMゲストが動作している物理サーバが故障した場合、サーバ仮想化ソフトウェアの高可用性機能によってVMゲストだけを移動します。
物理OSの動作しているサーバが故障した場合、予備サーバのVMホストが停止されたあとに、I/O仮想でブートディスクが予備サーバに接続され起動します。

図9.3 物理OSとVMゲスト(サーバ仮想化ソフトウェアの高可用性機能)で予備サーバを共有する構成


I/O仮想を利用しているサーバの構成では、サーバOSが動作しているサーバを予備サーバに使用できます。
予備サーバ上にはサーバOSをSANブートで動作させておき、運用サーバが故障した場合、予備サーバのOSが停止されたあとに、I/O仮想でブートディスクが予備サーバに接続され起動します。

図9.4 サーバOSが動作しているサーバを予備サーバに使用する構成


I/O仮想を利用しているサーバの構成では、VMゲストが動作しているサーバを予備サーバに使用できます。
予備サーバ上にはVMホストをSANブートで動作させておき、運用サーバが故障した場合、予備サーバのVMホストが停止されたあとに、I/O仮想でブートディスクが予備サーバに接続され起動します。

図9.5 VMゲストが動作しているサーバを予備サーバに使用する構成


ストレージアフィニティ方式

SANストレージから起動するサーバの予備サーバ構成(ストレージ管理ソフトウェア連携環境)

SANブート環境のサーバに対して、SANストレージ環境を管理するストレージ管理ソフトウェアを用意します。
運用サーバが故障した場合、ストレージ管理ソフトウェアと連携して、以下の設定を変更することでブートディスクを予備サーバに接続して起動します。予備サーバは、複数の運用サーバで共用できます。

ストレージアフィニティ切替え方式では、サーバOSが動作しているサーバを予備サーバとして使用できます。
予備サーバ上にはサーバOSをSANブートで動作させておきます。運用サーバが故障した場合、予備サーバのOSが停止したあとに、ブートディスクが予備サーバに接続され、起動します。

図9.7 サーバOSが動作しているサーバを予備サーバに使用する構成

ストレージアフィニティ切替え方式では、VMゲストが動作しているサーバを予備サーバとして使用できます。
予備サーバ上にはVMホストをSANブートで動作させておきます。運用サーバが故障した場合、予備サーバのVMホストが停止したあとに、ブートディスクが予備サーバに接続され、起動します。

図9.8 VMゲストが動作しているサーバを予備サーバに使用する構成