メール送信ログの採取に関して、Systemwalker Desktop Keeperは、SMTP(クライアント(CT)インストール時に指定したポート番号)を監視します。つまり、メールの送信にSMTPプロトコルを使用するメールソフトが対象となります。複数のメールソフトを使用している場合、それぞれのSMTPのポート番号設定は、同一のポート番号を指定してください。
SMTP以外のプロトコルを使用するグループウェアなどは、メール送信ログが採取されません。ただし、Microsoft® Outlook® 2007以降のバージョンのOutlookからメール送信を行った場合は、SMTP以外のプロトコルであってもメール送信ログが採取されます。(メール以外のMicrosoft® Outlook®のテキストメッセージング機能(SMS)やFAX送信機能などでの送信については、ログは記録しません)
Microsoft® Outlook® 2003以前のバージョンのOutlookを使用している時、Outlookの電子メールアカウントで使用するサーバの種類が“Microsoft Exchange Server”になっている場合は、SMTPプロトコルでないため、メール送信ログが採取されません。
パーソナルファイアーウォールなどで、インストール時に指定したポート番号が閉じられている場合は、メール送信ログが採取されません。
送信するメールは、JIS:ISO-2022-JP、UTF-7、UTF-8、US-ASCIIのどれかの形式でエンコードされている必要があります。メール送信ログを取得するポリシーの場合、JIS:ISO-2022-JP、UTF-7、UTF-8、US-ASCII以外の形式でエンコードされたメールは送信されず、メール送信ログを取得するポリシーが設定されていても、ログは記録されません。
ただし、Microsoft® Outlook® 2007以降のバージョンのOutlookからメール送信を行った場合は、この制限はありません。
メールが暗号化して送信された場合、メールは送信されず、メール送信ログを取得するポリシーが設定されていても、ログは記録されません。
Microsoft® Outlook® 2003の場合で、UNICODE文字を含むメールを送信した場合、「送信メッセージのエンコード方法を自動で決定する」を設定していると、文字設定を日本語(JIS)にしていても、簡体字中国語(GB2312)に変換されて送信されます。したがって、Microsoft® Outlook® 2003では、「送信メッセージのエンコード方法を自動で決定する」を設定しないでください。
ただし、Microsoft® Outlook® 2007以降のバージョンのOutlookからメール送信を行った場合は、この制限はありません。
メールソフトが「RFC2183」に準拠した仕様になっていない場合、正しくログが採取されないことがあります。(例:添付ファイル名が採取されない)
ただし、Microsoft® Outlook® 2007以降のバージョンのOutlookからメール送信を行った場合は、この制限はありません。
メール送信ログで採取されるすべての情報は半角で2048文字(全角で1024文字)までです。それを超える場合は、以下の順番で情報が削除され、半角で2048文字(全角で1024文字)以内になるまで続けられます。
このため、メール送信ログの一部が削除された場合は、ログビューアにおいて、メール送信ログが関係したファイル追跡ができないことがあります。
送信元アドレスが削除されますが、半角で100文字(全角で50文字)までは残されます。
送信先アドレス(Bcc)が削除されますが、半角で500文字(全角で250文字)までは残されます。
送信先アドレス(Cc)が削除されますが、半角で500文字(全角で250文字)までは残されます。
送信先アドレス(To)が削除されますが、半角で500文字(全角で250文字)までは残されます。
メールのタイトルが削除されますが、半角で100文字(全角で50文字)までは残されます。
添付ファイル名が削除されますが、半角で300文字(全角で150文字)までは残されます。
RFC-5321に準拠していないメールアドレスを使用した場合、メールアドレスが途中で切断されて記録される場合があります。原本保管したメールのアドレス部分についても同様です。
送信先アドレス(Bcc)は、アドレス部分だけログとして採取されます。メールソフトで添付される名前は採取されません。
新規にLANデバイスを装着し、LANドライバのインストールが行われた場合は、クライアント(CT)を再起動したあとにメール送信ログを採取できるようになります。
ただし、Microsoft® Outlook® 2007以降のバージョンのOutlookからメール送信を行った場合は、クライアント(CT)を再起動しなくてもすぐにメール送信ログを採取できます。
送信先アドレス(To、Cc、Bcc)に「,」や「;」が含まれている場合、メールソフトによっては「,」や「;」の部分でアドレスが分割されてログが採取されるときがあります。
送信先アドレス(To)と(Bcc)、(cc)と(Bcc)が同じアドレスの場合、(Bcc)のアドレスが採取されません。
Microsoft® Outlook® 2007以降のバージョンのOutlookの場合、Systemwalker Desktop Keeperのアドインを追加しています。 このアドインを無効化したり、削除したりすると、Outlookが強制終了するため行わないでください。なお、そのPCに複数のユーザーがログオンしている場合、アドインを無効化・削除したユーザーだけでなく、全員のOutlookが強制終了する事があります。
Microsoft® Outlook® でメールに長い名前のファイルを添付した時、添付ファイル名が短く縮められて記録される事があります。たとえば、Microsoft® Outlook®では拡張子を含め255文字になるようにファイル名部分(拡張子以前)を変更して添付されます。そのため、メール送信ログとして記録するファイル名も255文字までとなります。(全角半角に関係なく255文字です) また、Microsoft® Outlook® 2013およびMicrosoft® Outlook® 2016ではもっと短い名前になり、ファイル名の末尾に「...」が付く事があります。 こういったファイル名になった場合、ファイル追跡が行えません。
メール添付禁止ログ、メール送信ログ(確認後送信)、メール送信中止ログについては、警告アドレス(複数該当する場合は警告アドレスを並べたもの)、添付ファイル名(複数ある場合は添付ファイル名を並べたもの)は、それぞれ最大1023文字(半角および全角で)までしか記録しません。1023文字を超えた部分は切り捨てられます。 また、メール添付禁止ログは添付ファイルが複数あった場合、1添付ファイルごとに1件のメール添付禁止ログを作成しますが、添付ファイル名を並べたものが1023文字を超えていた場合、超えた部分の添付ファイル名のログは記録しません。 また、最後のファイル名が途中で切れて記録される事があります。
Microsoft® Outlook® 2007から差出人を規定のアカウント以外を指定してメール送信すると、メール送信ログの送信者が規定のアカウントのメールアドレスで取得されます。
メール内容の参照について
メール内容(本文、添付ファイル含むすべて)は、MIMEエンコード後のものが、参照用ファイルとしてサーバに保管されます。したがって、ファイルサイズはMIMEでエンコードされたあとのサイズで判断されます。メール内容のファイルサイズが50MBを超える場合は、保管されません。メール送信ログ自体は取得されます。
メール内容のファイルはバックアップツール対象外のため、定期的に退避することをお勧めします。
メール内容参照用に管理サーバに保管したファイルは、他の原本保管ファイルと同様、バックアップツール、バックアップコマンドでのバックアップ対象外です。
Microsoft® Outlook® 2007以降のバージョンのOutlookからメール送信し、原本保管した場合、ログビューアよりメール原本を取り出すとファイルの拡張子はmsgになります。またメール原本を表示するためには、そのPCにMicrosoft® Outlook®がインストールされている必要があります。
Microsoft® Outlook® 2007以降のバージョンのOutlookからメール送信し、原本保管したメールは、下書きのメールを開いた形式で表示されます。
メール送信時の宛先確認について
メール送信時に確認対象となるメールアドレスは、すべての宛先(TO、CC、BCC)です。FROMは対象外です。
利用者がメールソフトから除外ドメイン以外のアドレスにメールを送信しようとして、送信を中止した場合においても、メールソフトはメールの送信を完了しているため、該当メールは送信済みと見なされてしまいます。なお、Microsoft® Outlook® 2007以降のバージョンのOutlookからメール送信した場合は、送信を中止した場合は、メールの作成画面に戻りますので、そこで再編集し、送信してください。
本機能をメールサーバで動作させると、中継したメールの送信でメッセージが表示される場合があります。メッセージが表示されたままではメールの送信が完了していないため、メールが滞留してしまう可能性があります。メールサーバでは、本機能を使用しないでください。
警告メッセージが表示されている間は、メールの送信が完了しません。メッセージが表示された状態で長時間放置していた場合、メール送信が失敗することがあります。
管理サーバと同じコンピュータにインストールされているCTで、本機能を動作させる場合、管理者通知のメール送信時にアドレスがチェックされ、警告メッセージが表示される可能性があります。メッセージが表示されている間は、メールの送信が完了しないため、管理者通知の宛先を除外ドメインのアドレスに設定してください。
本機能は、システムが自動で送信しているメールに対してもチェックを行い、警告メッセージを表示します。メッセージが表示されている間、メールが送信されないため、そのようなメール送信については宛先を除外ドメインのアドレスに設定してください。
Microsoft® Outlook® 2007から差出人を規定のアカウント以外を指定してメール送信すると、メール送信宛先確認画面の送信者には、規定のアカウントのメールアドレスが表示されます。
メール送信ログについて
暗号化しない保管は、管理コンソールで設定したあとからとなります。現在保管されているものについては、暗号化されたままとなります。暗号化するに設定しても、暗号化されずに保存されている原本は暗号化されていない状態のままとなります。
Webメールについて
Web通信の監視方式が「ローカルプロキシ方式」の場合のみ、Webメールの監視が有効です。
Webメールは、Gmail、Outlook.com、Office365 Outlookを監視します。それ以外のWebメールはメール送信ログが採取されません。
各社が提供するWebメールサービスにおいて何らかの仕様変更が行われた場合、ログが採取できなくなることがあります。
Gmailの簡易HTML版には対応していません。
本機能は、Internet Explorer® 11以降、Microsoft® Edge、Firefox® 49以降、およびGoogle® Chrome 53以降で動作します。
メール内容の参照ができない場合があります。
メール内容に添付ファイルは含まれません。
宛先確認機能は動作しません。
送信者のメールアドレス(From)が表示されない場合があります。
添付ファイル名は取得できない場合があります。
以下の場合でも、添付ファイル名はメール送信ログに表示される場合があります。
添付ファイルをアップロード中にキャンセル
編集中にアップロードした添付ファイルを削除
添付ファイル名に空白を含んでいる場合、アンダーバー(_)になる場合があります。
各社が提供するWebメールサービスで1日のメール送信量が上限に達した場合でも、ログが採取される場合があります。
添付ファイルのアップロードログを取得する場合は、ポリシーでWeb操作ログを取得する設定にしておく必要があります。その際のログ種別は「Webアップロード」となります。
以下の場合でも、添付ファイルはWeb操作ログとして取得される場合があります。
添付ファイルをアップロード中にキャンセル
編集中にアップロードした添付ファイルを削除
添付ファイルが存在するメールを送信せずに削除
添付ファイル名に空白を含んでいる場合、アンダーバー(_)になる場合があります。