NetCOBOL Studioでは、1つのプロジェクトで作成できるターゲットは一つです。プロジェクトマネージャのように、複数ターゲットに対して共通のビルドオプションを設定する場合は、全てのCOBOLプロジェクトに対して同じビルドオプションを設定するか、またはCOBOLソリューションプロジェクトを使います。COBOLソリューションプロジェクトについては、“4.1.1 COBOLソリューションプロジェクトとは”を参照してください。
プロジェクト構成変換コマンドは、プロジェクトマネージャのプロジェクトをCOBOLソリューションプロジェクトに変換し、かつ、ターゲットごとのCOBOLプロジェクトへ変換する機能を提供します。
NetCOBOL StudioのCOBOLプロジェクトでは、次のCOBOL資源ファイルはCOBOLプロジェクトフォルダに存在する必要があります。このため、プロジェクト構成変換コマンドはプロジェクトフォルダ直下またはその配下のサブフォルダにこれらのファイルをコピーします。
ファイルの種類 | 拡張子 | 変換処理 |
---|---|---|
COBOLソースファイル (コンパイラの入力) | .CBL .COB .COBOL | 変換元のCOBOLソースファイルが存在する場合、プロジェクトフォルダ直下またはプロジェクトフォルダにサブフォルダを作成してコピーします。 サブフォルダを作成するかどうかは、プロジェクト構成変換コマンドの-Mオプションの指定で決まります。詳細は“E.3.3 プロジェクト構成変換コマンド(PM2NSコマンド)の使い方”を参照してください。 |
登録集ファイル (コンパイラの入力) | .CBL | プロジェクト構成変換コマンドの-Mオプションによって共有ファイルとして扱わない場合、次のルールでコピーします。
-Mオプションの詳細は“E.3.3 プロジェクト構成変換コマンド(PM2NSコマンド)の使い方”を参照してください。 |
定義体ファイル (コンパイラの入力) | .FFD .PMD .SMD .PXD | 登録集ファイルと同じルールで変換します。 |
リポジトリファイル (コンパイラの入力) | .REP | 登録集ファイルと同じルールで変換します。 |
その他ファイル | 任意 | プロジェクト構成変換コマンドの-Mオプションによって共有ファイルとして扱わない場合、変換元のプロジェクトファイルと同じフォルダの配下に存在するとき、COBOLプロジェクトフォルダ配下にコピーします。 |
オブジェクトファイル (リンカの入力) | .OBJ | その他ファイルと同じルールでコピーします。 |
ライブラリファイル (リンカの入力) | .LIB | その他ファイルと同じルールでコピーします。 |
インクルードファイル (プリコンパイラ入力) | 任意 | その他ファイルと同じルールでコピーします。 |
オブジェクトファイル (コンパイラの出力) | .OBJ | 変換元のCOBOLソースファイルと同じフォルダに、COBOLソースファイルと同じベース名の.OBJファイルが存在する場合に、COBOLソースファイルと同じフォルダにコピーします。 |
デバッグ情報ファイル (コンパイラの出力) | .SVD | 変換元のCOBOLソースファイルと同じフォルダに、COBOLソースファイルと同じベース名の.SVDファイルが存在する場合に、COBOLソースファイルと同じフォルダにコピーします。 |
SAIファイル (コンパイラの出力) | .SAI | SAI翻訳オプション指定時、かつ変換元のCOBOLソースファイルと同じフォルダにCOBOLソースファイルと同じベース名の.SAIファイルが存在する場合に、COBOLソースファイルと同じフォルダにコピーします。 |
ターゲットリポジトリファイル (コンパイラの出力) | .REP | 変換元のターゲットリポジトリファイルが存在する場合に、COBOLソースファイルと同じフォルダにコピーします。 |
ターゲットファイル (リンカの出力) | .DLL .EXE | 変換元のターゲットファイルが存在する場合、プロジェクトフォルダ直下にコピーします。 |
MAPファイル (リンカの出力) | .MAP | /MAPオプション指定時、かつ変換元のターゲットファイルと同じフォルダにターゲットファイルと同じベース名の.MAPファイルが存在する場合に、COBOLプロジェクトフォルダ直下にコピーします。 |
リソーススクリプトファイル (プロジェクトマネージャの出力) | .RC | バージョン情報が設定されている場合に、ターゲットファイルと同じベース名の.RCファイルをCOBOLプロジェクトフォルダ直下にコピーします。 |
リソースファイル (プロジェクトマネージャの出力) | .RES | 変換元のプロジェクトファイルと同じフォルダに、ターゲットファイルと同じベース名の.RESファイルが存在する場合にコピーします。 |
なお、変換先フォルダに同じ名前のファイルが存在している、かつ、-Fオプションが指定されていない場合、プロジェクト構成変換コマンドはエラーを出力して変換を停止します。