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PRIMECLUSTER GLS for Windows ユーザーズガイド 4.4
FUJITSU Software

1.2 GLSの主な機能

GLSの主な機能としては、以下があります。

表1.1 GLSの主な機能

機能

概要

仮想化制御

仮想アダプター

複数のネットワークアダプター(物理アダプター)を束ねる1つの仮想的なネットワークアダプター(仮想アダプター)を作成することができます。

また、複数の仮想アダプターでNICの共有ができます。ただし、各仮想アダプターが共有するNICの使用条件は、すべて同一条件とする必要があります。

通信相手システムの制限はありません。

二重化制御

冗長化した伝送路の一方を“運用”状態、もう一方を“待機”状態として、排他使用します。

監視機能

NIC、ケーブルおよびネットワークスイッチの故障を監視します。また、ネットワーク機器の通信異常も監視します。

監視の開始と停止のタイミングは、以下のとおりです。

  • 監視の開始
    Windowsの起動時に自動的に開始されます。

  • 監視の停止
    Windowsの停止時またはコマンドでの仮想アダプターの停止時に自動的に停止されます。

監視方法は、以下のとおりです。

  • リンク状態監視
    物理アダプターからの接続状態の通知をもとに、監視を行います。
    検出時間:1~2秒(切替え時間を含む)

  • ping監視
    ネットワーク機器の通信状態について、ping応答をもとに監視します。
    検出時間:約15秒(初期値)

    監視先にIPv6アドレスを使用する場合、以下のIPv6アドレスが設定できます。

    • グローバルユニキャストアドレス

    • ユニークローカルユニキャストアドレス

なお、検出時間は変更できます。詳細は、“6.2.5 hanetpoll”を参照してください。

切替え機能

“運用”状態の物理アダプターで異常が発生した場合、“待機”状態の伝送路を“運用”状態に切り替えて通信を継続します。
切替え時間:約1~2秒(検出時間を含む)

復旧機能

異常が発生していた伝送路が復旧した場合、以下を行います。

  • 運用中の物理アダプターが存在する場合
    当該物理アダプターを待機アダプターとして接続します。

  • 運用中の物理アダプターが存在しない場合
    当該物理アダプターを運用アダプターとして接続します。

切離し機能

“待機”状態の物理アダプターで異常が発生した場合、“待機”状態の物理アダプターの接続を切り離します。
なお、待機状態のNICでは、リンクダウンを伴う故障だけ検出します。

通信制御

IPv4通信

IPv4による以下の通信が行えます。

  • ユニキャスト

  • ブロードキャスト

  • マルチキャスト

IPv6通信

IPv6による以下の通信が行えます。

  • ユニキャスト

  • マルチキャスト

タグVLAN通信

タグVLAN(IEEE802.1Q)通信により、仮想的な複数のネットワークが構築できます。

スクリプト実行制御

ユーザースクリプト実行機能

監視で異常を検出した場合、事前に用意したスクリプトを以下のタイミングで実行します。

  • 伝送路異常検出時

  • 通信相手システムの異常検出時