GLSは、複数のNIC (Network Interface Card)を使用して、システムが接続するネットワーク伝送路を冗長化し、通信全体の高信頼化を実現するソフトウェアです。
GLSは、複数のネットワークアダプター(物理アダプター)を束ね、1つの仮想的なネットワークアダプター(仮想アダプター)を作成します。作成された仮想アダプターは、以下の方式によりネットワーク伝送路を二重化します。
同一ネットワーク上に接続された一組(2つ)のNICを排他に使用することでネットワーク伝送路を二重化します。通信相手が限定されず、またルータを経由した別ネットワーク上のホストとも通信できます。
図1.1 NIC切替方式による二重化
NIC切替方式では、一方の伝送路を通信可能な“運用”状態とし、もう一方の伝送路は、運用側の異常に備えた“待機”状態とします。
運用中の伝送路で異常が発生した場合には、該当する物理アダプターとの接続を切断し、待機側の伝送路を“運用”に切り替えて通信を継続します。
異常発生時の制御の詳細は、“2.2 二重化制御”を参照してください。