ここでは、この製品で提供されているサンプルプログラム-sample06-について説明します。
sample06では、環境変数の操作機能を使って、プログラムの実行中に環境変数の値を変更するプログラムの例を示します。
環境変数の操作機能の使い方は、“NetCOBOL ユーザーズガイド”の“環境変数の操作機能”を参照してください。
概要
商品コード、商品名、および単価が格納されているマスタファイル中のデータを、商品コードの値によって二つのマスタファイルに分割します。分割方法と新規に作成する二つのマスタファイルのファイル名を以下に示します。
商品コードの値 | ファイル名 |
---|---|
先頭が“0” | master.a |
先頭が“0”以外 | master.b |
提供プログラム
sample6.cob(COBOLソースプログラム)
Makefile(メイクファイル)
master(マスタファイル)
使用しているCOBOLの機能
環境変数の操作機能
索引ファイル
使用しているCOBOLの文
ACCEPT文
CLOSE文
DISPLAY文
EXIT文
GO TO文
IF文
MOVE文
OPEN文
READ文
STRING文
WRITE文
翻訳、リンク、実行方法
cobolコマンドを利用する場合
$ cobol -M -o sample6 sample6.cob 最大重大度コードはIで,翻訳したプログラム数は1本です. $ INFILE=master; export INFILE $ OUTFILE=; export OUTFILE $ ./sample6 $ ls mas* master master.a master.b $
Makefileを利用する場合
$ make $ INFILE=master; export INFILE $ OUTFILE=; export OUTFILE $ ./sample6 $ ls mas* master master.a master.b $
マスタファイルと同じディレクトリに次の2つのファイルが作成されます。
master.a(商品コードの先頭が“0”の商品のデータを格納したマスタファイル)
master.b(商品コードの先頭が“0”以外の商品のデータを格納したマスタファイル)
索引ファイル(master.a/master.b)が正しく作成されたことを確認する場合は、ファイルユーティリティを使用してください。ファイルユーティリティの表示コマンドでは、索引ファイルのレコードを表示することができます。使用方法の詳細は、“NetCOBOL ユーザーズガイド”の“ファイルユーティリティ”を参照してください。
参考
ソースプログラムのASSIGN句にファイル識別名を記述した場合、プログラムを実行する前にファイルを割り当てる必要があります。ファイルを割り当てるには、ファイル識別名を環境変数名として、使用するファイルの名前をその環境変数に設定します。このsampleでは、マスタファイルを割り当てる環境変数はINFILEで、新規に作成するファイルを割り当てる環境変数はOUTFILEです。ただし、新規に作成するファイルについては、プログラム中で環境変数の操作機能を使用してファイルの割当てを行っているので、プログラム実行前に設定している値は無視されます。
注意
すでにmaster.aおよびmaster.bというファイルが存在する場合、そのファイルの内容は失われます。