iscollectinfoコマンドについて説明します。
機能説明
本コマンドは、Interstage Service Integratorの調査資料を採取します。
Interstage Service Integratorの運用中に問題が発生し、メッセージの[対処方法]に説明されている対処を行っても問題が解決しない場合、技術員に連絡を行う前に本コマンドを使用して調査資料を採取します。
形式
iscollectinfo [-d 格納先ディレクトリ名]
オプション
オプション | 説明 |
---|---|
-d 格納先ディレクトリ名 | 調査資料を格納するディレクトリ名を指定します。 ディレクトリ名は絶対パスまたは相対パスのどちらでも指定できます。指定したディレクトリが存在しない場合は、指定したディレクトリが作成されます。 本オプションを省略した場合、格納先ディレクトリ名を問い合わせします。 調査資料は以下の形式で格納されます。 <格納先ディレクトリ名>\collect\<YYYYMMDDHHMMSS>\ <格納先ディレクトリ名>/collect/<YYYYMMDDHHMMSS>/
|
復帰値
復帰値 | 意味と対処 |
---|---|
0 | 正常終了。 |
0以外 | 異常終了。エラーメッセージから原因を特定し、再度実行してください。 |
注意事項
本コマンドは障害が発生した直後に実行してください。
本コマンドはシステム管理者権限で実行してください。
Symfoware Serverをインストールしている場合、本コマンドを実行する前にRDBシステムが起動している必要があります。
Symfoware Serverをインストールしている場合で、RDBシステム名を付ける運用の場合は、環境変数RDBNAMEにRDBシステム名を設定して本コマンドを実行してください。RDBシステム名を付けない運用の場合は、環境変数RDBNAMEの設定は必要ありません。
本コマンドは、Symfoware Serverのrdbpdfiコマンドで初期調査のための情報を採取します。
データベースにSymfoware Server以外の製品をインストールしている場合、その製品のマニュアルを参照し必要な資料を採取してください。
資料採取時に以下のメッセージが出力されることがありますが、問題はありません。qffで始まるメッセージについてはSolarisの場合はIDCM使用手引書を、Windowsの場合はIDCMヘルプを参照してください。IJServer、es、od、otsで始まるメッセージについては“Interstage Application Server メッセージ集”を参照してください。
IJServer10007, IJServer10008, IJServer10134
es10924
od10712, od10713, od10717, od10719, od10723, od10724, od10725, od10726, od10727, od10728, od10900, od10901, od10905, od10966
ots9343, ots9378
qff32022u, qff32301i
格納先ディレクトリに指定するディスクの空き容量が少ない場合、調査資料の取得に失敗することがあります。ディスクに十分な空きを用意してください。
格納先ディレクトリに特殊ファイル(ローデバイスファイル、FIFOファイル、socketファイルなど)は指定できません。
採取する情報量によっては、情報採取の完了までに長い時間を要する場合があります。
資料格納先に<YYYYMMDDHHMMSS>ディレクトリがすでに存在している場合、is30892メッセージを出力して処理を中止します。別端末で同時期にiscollectinfoコマンドを実行している場合や、OSの時計が正しくない場合などが該当します。
Interstage HTTP Serverのアクセスログおよびエラーログのログファイルの出力先を以下の初期値から変更した場合、iscollectinfoコマンドでは採取できません。その場合、別途ログファイルを採取してください。(インストールディレクトリはデフォルト)
C:\Interstage\F3FMihs\servers\(Webサーバ名)\logs(インストールディレクトリはデフォルト)
/var/opt/FJSVihs/servers/(Webサーバ名)/logs
Java EE共通ディレクトリの作成先を以下の初期値から変更した場合、iscollectinfoコマンドでは採取できません。その場合、別途ディレクトリを採取してください。(インストールディレクトリはデフォルト)
C:\Interstage\F3FMisjee\var(インストールディレクトリはデフォルト)
/var/opt/FJSVisjee
資料格納先に255バイトを超えるディレクトリへの採取はできません。255バイトを超えるディレクトリの場合、is30893メッセージを出力して処理を中止します。
資料格納先に1024バイトを超えるディレクトリへの採取はできません。1024バイトを超えるディレクトリの場合、is30893メッセージを出力して処理を中止します。
資料格納先にInterstageのインストールディレクトリを指定することはできません。Interstageのインストールディレクトリを指定した場合、is30896メッセージを出力して処理を中止します。
資料格納先に“/FSUN”または“/FJSV”という文字列が含まれるディレクトリ名は指定できません。“/FSUN”または“/FJSV”という文字列が含まれるディレクトリ名を指定した場合、is30896メッセージを出力して処理を中止します。
資料格納先に“/FJSV”という文字列が含まれるディレクトリ名は指定できません。“/FJSV”という文字列が含まれるディレクトリ名を指定した場合、is30896メッセージを出力して処理を中止します。
キュー間転送機能を利用している場合、mqddumpコマンドを使用しMQDの保守情報を採取してください。
mqddumpコマンドは、“Interstage Application Server MessageQueueDirector説明書”を参照してください。
資料採取時に以下のメッセージが出力されますが、問題はありません。
FSP_INTS-BAS_APの8500、8501
使用例
iscollectinfoコマンドの使用例を示します。
格納先ディレクトリ名“C:\tmp”を指定した場合の入力例を以下に示します。
iscollectinfo -d C:\tmp
格納先ディレクトリ名を省略した場合の入力例を以下に示します。
デフォルトの格納先ディレクトリ名はカレントディレクトリです。格納先ディレクトリ名を変更したい場合は、“y”を入力し、格納先ディレクトリ名を指定してください。
iscollectinfo デフォルトの資料格納ディレクトリは以下です: 資料格納ディレクトリ: <カレントディレクトリ>\collect\<YYYYMMDDHHMMSS> 資料格納ディレクトリを変更しますか? (default: n) [y,n,q] y 資料格納ディレクトリを入力してください (default: <カレントディレクトリ>\collect\<YYYYMMDDHHMMSS>) <格納先ディレクトリ> 資料格納ディレクトリは以下です: 資料格納ディレクトリ: <格納先ディレクトリ>\collect\<YYYYMMDDHHMMSS> 資料格納ディレクトリを変更しますか? (default: n) [y,n,q]
格納先ディレクトリ名“/var/tmp”を指定した場合の入力例を以下に示します。
/opt/FJSVisco/bin/iscollectinfo -d /var/tmp
格納先ディレクトリ名を省略した場合の入力例を以下に示します。
デフォルトの格納先ディレクトリ名はカレントディレクトリです。格納先ディレクトリ名を変更したい場合は、“y”を入力し、格納先ディレクトリ名を指定してください。
/opt/FJSVisco/bin/iscollectinfo Default collecting directory is following: Collecting directory: <カレントディレクトリ>/collect/<YYYYMMDDHHMMSS> Do you want to change the collecting directory? (default: n) [y,n,q] y Please specify collecting directory (default: <カレントディレクトリ>/collect/<YYYYMMDDHHMMSS>) <格納先ディレクトリ> Collecting directory is now following: Collecting directory: <格納先ディレクトリ>/collect/<YYYYMMDDHHMMSS> Do you want to change the collecting directory? (default: n) [y,n,q]