2.3.3 入力ファイルの文法について

入力ファイルの文法の説明を以下に示します。

定義項目の記述について

定義項目を“キーワード=値”の形式で記述します。
“キーワード”と“=”の間には空白および改行を記述することができます。
“=”と“値”の間には空白および改行を記述することができます。
“値”の後には空白を記述することができます。ただし、改行は必ず記述してください。
1行に記述できる文の長さは、最大1023バイトです。
“キーワード”の途中に空白および改行は記述できません。

“値”の記述形式は、定義項目により6種類に分けられます。以下の表に記述形式を示します。項番の1～6は、“2.3.1 入力ファイルの記述形式”で説明している1～6の表記に対応しています。

項番	種類	値	記述形式
1	識別子	抽出定義名データベース名スキーマ名表名表のDSI名レプリケーショングループ名	18文字以内の文字列を記述します。（注1）（環境変数LANGの指定値がja_JP.UTF-8の場合は、36バイト以内で記述します）（注2）全角、半角、大文字、小文字は区別されます。
2	識別子のリスト	列名のリスト抽出定義名のリスト	識別子を2つ以上記述するときは、半角カンマ“,”で区切ります。半角カンマ“,”の前後には、空白および改行を記述することができます。
3	決められた文字列	運用種別データベース種別データベースコード系差分ログファイル種別抽出コード系抽出差分形式ナル表示域の有無バイトスワップの指定差分データ形式	指定可能な文字列を選択し記述します。
4	整数	サイズ警告率	半角数字で記述します。
5	パス名	パス名	絶対パス名で記述します。
6	条件文字列	条件文字列	等値指定（=指定）と範囲指定（BETWEEN指定）が指定できます。詳細は、 “条件文字列の文法について”を参照してください。

注1）組み合わせる製品のバージョンレベルによっては、データベース名、スキーマ名、表名と表のDSI名は、半角英数字36文字まで指定できます。詳細は、“解説書”の“サポート情報リリース”および“関連製品の組合せ”を参照してください。

注2）以下の製品組合せによるSymfoware抽出レプリケーションの場合は、18文字まで指定できます。

OS	組合せ製品名
Solaris	Symfoware Server V8以降 Linkexpress Replication option 4.0.1以降 Linkexpress 4.0.2以降
Linux	Symfoware Server V8以降 Linkexpress Replication option V4.0L11以降 Linkexpress V4.0L11以降

条件文字列の文法について

条件文字列には、以下の2種類が指定できます。

等値指定（=指定）

(<列名のリスト>) = (<動的パラメタのリスト>)
                    USING (<定数のリスト>)
                    [ { , (<定数のリスト>) } ...]

範囲指定（BETWEEN指定）

(<列名のリスト>)
   BETWEEN (<動的パラメタのリスト>) AND (<動的パラメタのリスト>)
   USING  (<定数のリスト>,<定数のリスト>)
   [ { ,(<定数のリスト>,<定数のリスト>) } ...]

列名のリストとは、列名を2つ以上記述するとき、半角カンマ“,”で区切ることを意味します。
動的パラメタのリストとは、動的パラメタを2つ以上記述するとき、半角カンマ“,”で区切ることを意味します。
定数のリストとは、定数を2つ以上記述するとき、半角カンマ“,”で区切ることを意味します。
列名は、識別子です。
動的パラメタは、半角疑問符“?”1文字です。
リストを構成する要素（列名、動的パラメタおよび定数）の個数は、すべて同じである必要があります。
定数の形式については“A.2 抽出定義の条件文字列に指定する定数の形式(Symfoware抽出レプリケーション(V11以前およびNativeインタフェース)の場合)”を参照してください。

以下に条件文字列の指定例を示します。

例1：COL1=10かつCOL3=’AAA’、または
       COL1=20かつCOL3=’BBB’の行を抽出します。

  (COL1,COL3)=(?,?) USING (10,’AAA’),(20,’BBB’)

例2：COL1=10かつCOL3=’AAA’からCOL1=20かつCOL3=’BBB’、または
     COL1=50かつCOL3=’HHH’からCOL1=60かつCOL3=’III’の行を抽出します。

  (COL1,COL3) BETWEEN (?,?) AND (?,?)
              USING (10,’AAA’,20,’BBB’),(50,’HHH’,60,’III’)

コメント、空行について

コメントを記述する場合、その行の先頭に“#”を記述します。
改行文字までがコメントになります。改行は必ず記述してください。
コメントの“#”文字の前に空白などは指定できません。
空白または改行だけの行は、コメントと同様に無視されます。

2つ以上の定義記述について

入力ファイルには2つ以上の定義を記述することができます。この場合、記述した順番で先頭から処理されます。
2つ以上の定義を記述する場合、区切り行（間の行）の先頭に“;”を記述します。
区切り行の“;”文字の前に空白などは指定できません。
区切り行の“;”の後には空白を記述することができます。ただし、改行は必ず記述してください。