処理する内容に合わせて、ジョブの種類を検討します。
ジョブを定義する際には、ジョブにジョブアイコンを割り当てます。ジョブアイコンは、ジョブフローなどに表示されるジョブの種別を表すイメージです。ジョブアイコンを選択することで、Systemwalker Operation Managerとしてあらかじめ用意された実行ファイル(コマンド)を利用しやすくなり、ジョブの識別が容易になります。
Systemwalker Operation Managerで扱うジョブの種類には、以下があります。
ジョブアイコン | ジョブの種類(アイコン種別) | ジョブの内容 |
---|---|---|
コマンド実行 | 実行ファイルを実行する | |
メッセージ事象発生 | メッセージ事象を発生させる | |
ファイル存在判定 | 特定のファイルが存在するかどうかを判定するためのジョブです。他のジョブ/ジョブネットによって動的に作成または削除されるファイルの存在確認ができます。 ファイルの有無によって、後続のジョブを切り分けることができます。 | |
ジョブネット変数判定 | ジョブネット変数の値を判定するためのジョブです。先行ジョブの実行により設定されたジョブネット変数の値を数値または文字列で比較し、条件に一致するかどうかを判定します。 比較結果によって、後続のジョブを切り分けることができます。 | |
サービス開始 | サービスを開始する | |
サービス停止 | サービスを停止する | |
サービス状態確認 | 特定のサービスが開始/停止しているかどうかを判定するためのジョブです。サービス開始または停止処理の後に定義し、状態を確認することができます。 | |
ファイル待ち合わせ | 特定のファイルが作成/削除/更新/サイズ変更されるまで待ち合わせるジョブです。指定した監視間隔で監視し、条件を満たすとジョブは終了します。 | |
メッセージ事象待ち合わせ | 特定のメッセージ事象が発生するまで待ち合わせるジョブです。指定した監視間隔で監視し、待ち合わせ対象のメッセージ事象が発生すると、ジョブは終了します。 | |
バックアップ連携 | ARCserveの機能を使用してバックアップする | |
ログファイル解析 | テキスト形式のファイルを解析し、正規表現で指定した文字列が含まれるかを判定するジョブです。文字列が含まれるかどうかで、後続のジョブを切り分けることができます。 | |
時刻待ち合わせ | 指定した時刻が到来するまで待ち合わせるジョブです。指定時刻が到来すると、ジョブは終了します。 | |
指定時間待ち合わせ | ジョブの実行開始から指定した時間の間、待ち合わせるジョブです。指定時間が経過すると、ジョブは終了します。 | |
ジョブネット | 子ジョブネットを実行する | |
リンクジョブネット | リンクジョブネットを実行する | |
クライアントアプリケーション起動 | クライアント上のアプリケーションを起動する | |
クライアントファイル圧縮/伸長 | クライアント上のファイルを圧縮/伸長する | |
クライアントファイル操作 | クライアント上のファイル名を変更する | |
クライアントファイル操作 | クライアント上のファイルを削除する | |
クライアントファイル操作 | クライアント上のディレクトリを作成する | |
クライアントファイル操作 | クライアント上のディレクトリを削除する | |
クライアントファイル転送 | サーバ/クライアント間のファイル転送をする | |
クライアント電源投入 | クライアントの電源を投入する | |
クライアント電源切断 | クライアントの電源を切断する | |
サーバアプリケーション起動 | サーバ上のアプリケーションを起動する | |
サーバファイル圧縮/伸長 | サーバ上のファイルを圧縮/伸長をする | |
サーバファイル操作 | サーバ上のファイル名を変更する | |
サーバファイル操作 | サーバ上のファイルを削除する | |
サーバファイル操作 | サーバ上のディレクトリを作成する | |
サーバファイル操作 | サーバ上のディレクトリを削除する | |
サーバファイル転送 | サーバ間でのファイル転送をする | |
SAP ERP | SAP ERPシステムのジョブを実行する ※“Systemwalker for ERPパッケージ ジョブ連携”のSAP ERPジョブ連携機能が導入されている場合のみ使用可能 | |
Interstage | Interstageで定義したワークユニットを実行する ※Interstage属性のジョブネットだけに登録可能 | |
グローバルサーバジョブ連携(MSP) | グローバルサーバMSPジョブを実行する ※Systemwalker Operation Manager GEEが導入されている場合のみ使用可能 | |
グローバルサーバジョブ連携(XSP) | グローバルサーバXSPジョブを実行する ※Systemwalker Operation Manager GEEが導入されている場合のみ使用可能 | |
バッチフレームワーク | Interstage Job Workload Serverのバッチフレームワークジョブを実行する ※Systemwalker Operation Manager EE/GEEとInterstage Job Workload Serverが導入されている場合のみ使用可能 | |
Oracle EBS コンカレント | Oracle E-Business Suiteのコンカレントプログラムを実行する ※“Systemwalker for ERPパッケージ ジョブ連携”のOracle E-Business Suite ジョブ連携機能が導入されている場合のみ使用可能 |
上記の標準提供されるジョブアイコンで不足する場合には、必要に応じてジョブアイコンの追加を検討します。ジョブアイコンの追加については、“Systemwalker Operation Manager 使用手引書”の“ユーザ定義のジョブアイコン/カテゴリを追加する”を参照してください。
ジョブのカテゴリ
ジョブは、目的に応じてカテゴリに分類されています。業務の設計において、知っておくとよい代表的な3種類のカテゴリ(基本ジョブ/判定ジョブ/待ち合わせジョブ)と、そのカテゴリに含まれるジョブについて説明します。
Systemwalker Operation Managerでよく使われる基本的なジョブです。基本ジョブには、以下があります。
コマンド実行
メッセージ事象発生
ファイル存在判定
ジョブネット変数判定
サービス開始【Windows版】
サービス停止【Windows版】
サービス状態確認【Windows版】
ファイル待ち合わせ
メッセージ事象待ち合わせ
バックアップ連携【Windows版】
ログファイル解析
時刻待ち合わせ
指定時間待ち合わせ
特定の事象を条件判定するためのジョブです。条件判定の結果により、後続ジョブを起動させるかどうか切り分けを行う目的で利用できます。判定ジョブの後続ジョブには、条件に合致した場合に起動させたいジョブを定義します。判定ジョブには、以下があります。
ファイル存在判定
ジョブネット変数判定
サービス状態確認【Windows版】
ログファイル解析
なお、先行ジョブの終了コードによって後続ジョブを切り分ける場合は、判定ジョブを利用する必要はありません。後続ジョブの起動条件定義で、先行ジョブの終了コードに対する判定条件を指定することができます。
特定の条件を待ち合わせるためのジョブです。特定の条件が満たされるまで起動させたくないジョブの先行ジョブとして利用できます。後続ジョブには、条件が満たされるのを待って起動させたいジョブを定義します。待ち合わせジョブには、以下があります。
ファイル待ち合わせ
メッセージ事象待ち合わせ
時刻待ち合わせ
指定時間待ち合わせ