保管フォルダに対するアクセス権の設定について説明します。
List Worksでは保管フォルダに対して、ユーザごと、またはグループごとのアクセス権を設定することができます。
アクセス権の概要については、“運用手引書”を参照してください。 |
保管フォルダ作成直後のアクセス権は以下のようになっています。
保管フォルダ | 作成直後のアクセス権 |
---|---|
第一階層の保管フォルダ | List Worksで用意されたアクセス権の初期値がEveryoneとして設定されます。 第一階層の保管フォルダ作成時のEveryoneに対するアクセス権の初期値については、“2.6.2 保管フォルダの作成”を参照してください。 |
第二階層以下の保管フォルダ | 作成した保管フォルダの上位の保管フォルダに設定されているアクセス権が継承されます。 |
上記のアクセス権が設定された保管フォルダに対して、運用に合わせて、ユーザごと、またはグループごとのアクセス権を設定します。
管理者ツール、および、アクセス権の設定方法の詳細は、“操作手引書 運用管理者編”を参照してください。 |
注意
管理者ツールは、管理者だけが使用できます。
管理者ツールとリスト管理サーバ間の通信用ポート番号が、他の製品のポート番号と重なって起動することができない場合は、プロパティファイルのポート番号を変更してください。
プロパティファイルの編集については、“付録E リスト管理サーバのプロパティファイル”を参照してください。 |
ユーザ認証先に「このコンピュータが所属するドメイン」または「他のドメイン」を選択して運用する場合、ドメインコントローラのドメインモードが「混在モード」であり、管理者ツールでアクセス権を設定したグループが「ドメインローカルグループ」であると、設定したアクセス権が有効になりません。
この場合は、ドメインコントローラのドメインモードを「ネイティブモード」に変更するか、または、グループを「グローバルグループ」で再作成してから、アクセス権を設定してください。
なお、ドメインモードを「ネイティブモード」に変更すると、「混在モード」に戻せなくなるため注意が必要です。
参考
運用時における保管フォルダの各機能の使用可否は、以下のように決まります。
ユーザのアクセス権 (注1) > グループのアクセス権 (注2) > Everyone (注3)
保管フォルダに、自ユーザのアクセス権が定義されている場合は、ユーザのアクセス権の指定に従います。
保管フォルダに、自ユーザのアクセス権の定義がなく、所属するグループのアクセス権が定義されている場合は、所属するグループのアクセス権に従います。
複数の所属グループのアクセス権が定義されている場合は、各機能につき、各グループの中で、どれか1つでも許可されていると、機能の使用が可能となります。この場合、Everyoneは1つのグループとして扱われます。
保管フォルダに、自ユーザのアクセス権、および、所属するグループのアクセス権が定義されていない場合は、Everyoneのアクセス権に従います。Everyoneも含め、関連するアクセス権の定義が何もない場合は不許可となります。
ユーザ認証を「ユーザ作成ライブラリによる認証」で運用する場合に、ユーザ定義に業務権限が設定されている場合は、まず、業務権限が評価されます。業務権限で許可されていたら、上記で決定された保管フォルダのアクセス権に従います。
保管フォルダ内の帳票について、登録時は、全権限ありのEveryoneが設定されます。帳票の参照時は、各機能につき、上記で決定された保管フォルダのアクセス権と参照する帳票のアクセス権の両方で許可されている場合に、機能の使用が可能となります。
運用上、特別な帳票に対しては、帳票自身にアクセス権を設定することができます。
帳票に対するアクセス権の設定については“運用手引書”を参照してください。 |
保管フォルダによっては、階層的に同じアクセス権を設定したい場合があります。そのような場合に、以下のような方法で設定していくと容易にアクセス権の設定ができます。
第二階層以下の保管フォルダを作成すると、上位の保管フォルダのアクセス権が継承されます。そのため、階層的に同じアクセス権で運用する場合は、上位の保管フォルダ作成後、アクセス権を設定、その後に、直下に保管フォルダを作成していきます。保管フォルダのアクセス権も作成した保管フォルダに継承されていきます。
注意
保管フォルダ配下に保管フォルダが作成されている場合に、上位の保管フォルダにアクセス権を設定しても、下位の保管フォルダにはアクセス権は継承されません。
すべての保管フォルダを作成した後で同じアクセス権にしたい場合は、管理者ツールのアクセス権のコピー機能を使用して対象保管フォルダへのコピーができます。複数の対象保管フォルダに対して一括してコピーができます。
参考
管理者ツールのインポート/エクスポート機能を利用すれば、エクスポートによって出力したアクセス権の情報を編集して、複数の対象保管フォルダに対して、一括でアクセス権を設定することができます。
インポート/エクスポートの詳細については、“保守手引書”を参照してください。 |
選択した保管フォルダに対するアクセス権の種類を、以下の表に示します。
List WorksクライアントとWebクライアントでは、利用できる機能が異なります。そのため、設定してもWebクライアントでは無効となるアクセス権があります。
注意
管理者は、アクセス権の設定に関係なく保管フォルダの機能を利用できます。ただし、「ファイリング」については、List Worksクライアントでの設定が必要です。
第一階層の保管フォルダは、管理者のみ作成することができます。
利用者がファイリング機能を利用する場合は、保管フォルダに設定したアクセス権のほかに、List Worksクライアントでの設定が必要です。
List Worksクライアントでの設定については、“5.1 List Worksクライアントの環境構築”を参照してください。 |
アクセス権 | 機能 | クライアント | 説明 | |
---|---|---|---|---|
List Worksクライアント | Webクライアント | |||
フォルダアクセス権 | フォルダの作成 | ○ | - | 保管フォルダ配下にフォルダの作成を許可します。 |
フォルダの移動 | ○ | - | フォルダの移動を許可します。 | |
フォルダの複写 | ○ | - | フォルダの複写を許可します。 | |
フォルダの削除 | ○ | - | フォルダの削除を許可します。 | |
フォルダの表示 | ○ | ○ | フォルダの表示を許可します。 | |
フォルダのプロパティ表示 | ○ | - | フォルダのプロパティ表示を許可します。 | |
フォルダのプロパティ更新 | ○ | - | フォルダのプロパティ更新を許可します。 | |
フォルダ名の変更 | ○ | - | フォルダ名の変更を許可します。 | |
フォルダ配下のフォルダ一覧表示 | ○ | ○ | 保管フォルダ配下のフォルダの一覧表示を許可します。 | |
フォルダ配下の帳票一覧表示 | ○ | ○ | 保管フォルダ配下の帳票の一覧表示を許可します。 | |
帳票アクセス権 | 帳票の移動 | ○ | - | 帳票の移動を許可します。 |
帳票の複写 | ○ | - | 帳票の複写を許可します。 | |
帳票の削除 | ○ | ○ | 帳票の削除を許可します。 | |
帳票の表示 | ○ | ○ | 帳票の表示・検索を許可します。 | |
帳票情報の変更 | ○ | - | 帳票情報の変更を許可します。 | |
帳票への記入 | ○ | ○ | 帳票に対して、記入情報の記入を許可します。 | |
帳票のローカル印刷 | ○ | ○ | 帳票のローカル印刷を許可します。 | |
帳票のリモート印刷 | ○ | - | 帳票のリモート印刷を許可します。 | |
ファイリング | ○ | - | 帳票のファイリングを許可します。 | |
メール送信 | ○ | - | 帳票のメール送信を許可します。 なお、「メール送信」の権限は、V7.0L10および8.0のList Worksクライアントから接続するときの互換用です。本バージョンのList Worksクライアントでは、意味を持ちません。 | |
PDF表示/保存 | - | ○ (注4) | 帳票のPDF形式での表示/保存を許可します。 | |
PDF変換 | ○ | - | 帳票のPDF形式への変換を許可します。 なお、「PDF変換」の権限は、V7.0L10および8.0のList Worksクライアントから接続するときの互換用です。本バージョンのList Worksクライアントでは、意味を持ちません。 | |
データ変換 | ○ | ○ | 帳票のデータ変換(Text、CSV形式に変換)を許可します。 | |
上書き保存 | ○ | ○ | 記入情報の保存を許可します。 | |
名前を付けて保存 | ○ | - | 帳票のマイ コンピュータへの保存を許可します。 | |
帳票項目の保存 | ○ | ○ | 帳票に対して、帳票項目の保存を許可します。 | |
抜き出し検索範囲の設定 | ○ | ○ | 帳票に対して、抜き出し検索範囲の設定を許可します。 | |
オーバレイ位置の設定 | ○ | ○ | 帳票に対して、オーバレイ位置の設定を許可します。 | |
クリップボードへコピー | ○ | ○ | 帳票のクリップボードへのコピーを許可します。 |
○:該当します。
-:該当しません。
保管フォルダに対するアクセス権
「フォルダアクセス権」の「フォルダのプロパティ表示」権限がない保管フォルダにフォルダを作成した場合、アクセス権がない旨を示すエラーメッセージが表示されますが、フォルダの作成は行われています。この場合、リスト管理サーバからいったん切断し、再度接続することで、作成したフォルダが表示されます。
保管フォルダ内の帳票に対するアクセス権
WebクライアントからPDF表示/保存を利用する場合は、Web連携の環境設定ファイルに設定が必要です。
Web連携の環境設定ファイルの詳細については、“付録A Web連携の環境設定ファイル”を参照してください。 |