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Interstage List Works V10.3.1 運用手引書
FUJITSU Software

1.5.1 印刷データ

印刷データとは、帳票のデータ部分のことです。スプールデータ、出力データとも呼びます。印刷データは、List Worksでは改ざんできません。

扱える印刷データ

帳票保管活用機能で扱える印刷データを以下に示します。

扱える印刷データ

説明

一般アプリ帳票のデータ

Windows上で動作する会計パッケージなどの一般アプリケーションパッケージで印刷できるデータのことです。

Windows版 のみサポートしています。

NetCOBOL/MeFt帳票の印刷データ

Windowsサーバ、またはSolaris上のアプリケーションで作成した帳票をNetCOBOLと直接連携、またはMeFt経由によるNetCOBOLとの連携により印刷するデータのことです。

List Creator帳票の印刷データ

List CreatorまたはInterstage List Managerで作成した印刷データのことです。

富士通ホスト帳票の印刷データ

富士通ホストで作成した、NLP/CLP装置で印刷できるJEF形式(F6671、F6672、SIA)の印刷データのことです。

IBMビジネスサーバ帳票の印刷データ

IBMビジネスサーバ(AS/400、iSeries)上で作成した印刷データのことです。

Windows版 のみサポートしています。

印刷データを扱う場合の留意事項については、“2.1.1 帳票の登録”の“帳票を扱う場合の留意事項”を参照してください。

印刷データのページ数

1つの帳票について、扱うことができる印刷データの最大ページ数は、約20万ページ(ファイルサイズ 1.8ギガバイト)です。

ただし、Windows版 において、扱うことができる富士通ホスト帳票の最大ページ数は、65535ページです。65535ページを超えた場合、帳票出力アプリケーションで分割して下さい。


注意

  • 最大ページ数を超える場合、超えた分のページは登録されません。

  • 0ページの帳票、および富士通ホスト帳票の空白ページだけの帳票は登録できません。

  • List Worksでは、空白文字を文字データとして扱いません。検索やデータ変換などを行う場合は、注意が必要となります。

  • リスト管理サーバの帳票を連結表示する場合、合計ページ数が最大ページ数を超えると帳票を表示することはできません。

  • List Worksクライアントに保存されている帳票を連結保存する場合、ファイルサイズが1.8ギガバイトを超える帳票を保存することはできません。合計ページの目安は約20万ページです。

  • 印刷データ内の文字罫線は、表示/印刷したときに線がつながらないなど期待どおりにならない場合があります。このため、印刷データ内の文字罫線は、オーバレイとして定義することをお勧めします。


印刷データのコード系

扱うことができる印刷データのコード系を以下に示します。


印刷データ

コード系

一般アプリ帳票のデータ

シフトJIS

Unicode(UCS-2)

Unicode(UTF-8)

Unicode(UTF-16)

Windowsサーバ上で作成したNetCOBOL/MeFt帳票の印刷データ

シフトJIS

Unicode(UCS-2)

Unicode(UTF-8)

Unicode(UTF-16 リトルデンディアン)

Unicode(UTF-16 ビッグエンディアン)

Unicode(UTF-32 リトルデンディアン)

Unicode(UTF-32 ビッグエンディアン)

Windowsサーバ上で作成したList Creator帳票の印刷データ

シフトJIS

Unicode(UCS-2)

Unicode(UTF-8)

Unicode(UTF16 リトルエンディアン)

Unicode(UTF16 ビッグエンディアン)

Solaris上で作成したNetCOBOL/MeFt帳票やList Creator帳票の印刷データ

シフトJIS

EUC

Unicode(UTF-8)

Linux 上で作成したList Creator 帳票の印刷データ

シフトJIS

EUC

Unicode(UCS-2)

Unicode(UTF-8)

富士通ホスト帳票の印刷データ

JEF

IBMビジネスサーバの印刷データ

IBMビジネスサーバのコード系


登録された印刷データの文字コードは、List Worksが変換し、シフトJISで表示・印刷されます。


注意

OS共通の注意事項

  • シフトJISコードに存在しない文字については、List Worksがサーバの辞書から文字パターンを取り出し、イメージ(ビットマップ)化します。これにより、クライアントでの表示/印刷が可能になりますが、検索やほかのアプリケーションとの連携機能などで使用することはできません。

  • イメージ化せず、文字コードとして運用したい場合は、外字の登録を行ってください。

    外字については、“1.5.3 外字”を参照してください。
  • 印刷データがUnicodeの場合、シフトJISの半角文字にない、Unicodeの半角文字は使用することができません。

  • JIS2004の結合文字の扱いは以下のとおりです。

    • 対応するシフトJISの文字がある場合は、シフトJISの文字に置き換えて、文字コードとして扱われます。

    • 対応するシフトJISの文字がない場合は、Windowsシステム(一般アプリ帳票を除く)では「〓」文字、Solaris/Linuxシステムでは空白文字として扱われます。一般アプリ帳票では、対応するシフトJISの文字がない場合は、文字化けする可能性があります。

Windows版の注意事項

  • 印刷データがUnicodeの場合、JIS2004の文字のうち、新しく追加された全角文字(第三水準、第四水準から補助漢字JIS X 0212に定義された文字を除いた文字)については、イメージとして扱われます。
    Windowsシステムにおいて、イメージとして扱うには、文字を描画するフォントがJIS2004で追加された文字に対応している必要があります。対応していない場合は、「〓」文字として扱われます。
    対応しているフォントは以下のとおりです。

    • Windows Server 2012、Windows Server 2008の場合

      • MSゴシック(MSゴシック、MSPゴシック(注)、MS UI Gothic(注))

      • MS明朝(MS明朝、MSP明朝(注))

      • メイリオ(注)

    • Windows Server 2003において、「Windows XPおよびWindows Server 2003向けJIS2004対応MSゴシック&MS明朝フォントパッケージ」がインストールされている場合

      • MSゴシック(MSゴシック、MSPゴシック(注)、MS UI Gothic(注))

      • MS明朝(MS明朝、MSP明朝(注))

    注:List Creator帳票、NetCOBOL/MeFt帳票は、プロポーショナルフォントはサポートしていません。

  • 一般アプリ帳票では、フォントの種類によっては、文字が正しく出力されない場合があります。このため、運用前に十分な検証を行ったうえで使用してください。

  • 一般アプリ帳票で、プロポーショナルフォントを使用している場合、リストビューアで検索すると、検索結果で強調された範囲が文字よりも小さく、または大きく表示される場合があります。

印刷データの文字コードがUnicodeの場合の、登録後のコード系について

Windowsサーバ上で作成した印刷データの文字コードがUnicodeの場合、Unicodeの文字はList Worksへ登録するときに、以下のとおりシフトJISまたはイメージに変換されます。

注:

外字はリスト管理サーバ環境設定の外字の扱いにより、文字コードまたはイメージに変換されます。
外字を文字コードとして運用した場合、文字コードの範囲は以下のとおりです。

  • シフトJIS
    X’F040’~ X’F9FC’

  • Unicode
    X’E000’~ X’E757’

上記以外の外字は、イメージとして扱われます。

ポイント

印刷データがUnicodeの場合、イメージとして登録された文字を、文字コードで描画(表示、印刷のみ)することができます。

Unicodeの文字の扱いについては、“操作手引書 運用管理者編”を参照してください。

Web連携で運用する場合の印刷データの文字コードに関する注意事項

注意

Windowsでは、外字情報はユーザごとに保持され、ログオン時にメモリにロードされます。Webゲートウェイサーバがログオフ状態であると外字情報にアクセスできず、外字をイメージで表示、印刷できません。

このため、外字をイメージで表示、印刷する場合、WebゲートウェイサーバでWindowsにログオンしていることを確認してください。


ポイント

  • Windows版の場合、外字の表示、印刷方法を、Web連携の環境設定ファイル(ListPrint.properties)で設定することができます。Webクライアントで外字の文字コードを登録してある場合は、外字をそのまま文字で表示、印刷できるように設定できます。

  • Webクライアントでは、帳票名に外字が使用されていると、正常に表示できない場合があります。帳票名には外字を使用しないでください。

  • 印刷データがUnicodeの場合、イメージとして登録された文字を、文字コードで描画(表示、印刷のみ)することができます。イメージで描画するか、文字コードで描画するかは、Web連携の環境設定ファイル(ListPrint.properties)で設定できます。

    Web連携の環境設定ファイル(ListPrint.properties)については、“環境構築手引書”を参照してください。

印刷データとして扱うことができるバーコード

NetCOBOL/MeFt帳票およびList Creator帳票の場合、バーコードを扱うことができます。以下にList Worksで扱うことができるバーコードを示します。

バーコード種別

帳票の表示

印刷

PDF変換 (注1)

JAN標準

JAN短縮

Code 3 of 9

Code 3 of 9(EIAJ準拠)

×

×

×

INDUSTRIAL 2 OUT OF 5

INTERLEAVED 2 OUT OF 5

NW-7

カスタマ

QR Code(モデル1)  (注2)

QR Code(モデル2)  (注2)

マイクロQRCode

×

×

×

PDF417

×

×

×

Maxicode

×

×

×

Code128

EAN-128

EAN-128(コンビニエンスストア向け)  (注3,4)

×

UPC バージョンA

UPC バージョンE

EAN-13

Delivery Point Code(U.S.POSTNET)

ZIP+4 Code(U.S.POSTNET)

5-Digit Zip Code(U.S.POSTNET)

FIM A(U.S.Postal FIM)

FIM B(U.S.Postal FIM)

FIM C(U.S.Postal FIM)

物流コード標準バージョン

物流コード拡張バージョン

物流コードアドオンバージョン

×

○:サポート
×:未サポート

注1:

帳票の登録時自動PDFメール配信、帳票の登録時自動PDF帳票作成、帳票のPDF一括変換、サーバ機能APIによるPDF変換、およびWebクライアントのPDF表示/保存を指します。

注2:

バーコードを分割する場合は、分割方向に応じて適切なサイズ(横幅、縦幅)を指定してください。適切なサイズを指定していない場合、バーコードが表示されなかったり、正しく表示/印刷されない場合があります。

注3:

EAN-128(コンビニエンスストア向け)の表示はできません。バーコードが表示される位置には、点線の矩形が表示されます。
印刷、PDF変換は、正しく出力されます。ただし、低解像度(300dpi未満)では、正しく出力されない場合があるので、高解像度(300dpi以上)で出力してください。

注4:

印刷するプリンタによっては、EAN-128(コンビニエンスストア向け)の印刷結果が、バーコードリーダで正しく読み取れない場合があります。その場合は、バーコード補正機能により読み取り精度を向上させることができます。

詳細は、“保守手引書”を参照してください。

注意

  • 一般アプリ帳票のバーコードについては、印刷、およびPDF 変換後の印刷について、バーコードリーダの読み込みを保証できません。

  • NetCOBOL/MeFt帳票、またはList Creator帳票の場合、バーコードのサイズは適切な値を指定してください。サイズが不適切な場合、List Worksで正しく表示/印刷されない場合があります。


List Works帳票

印刷データはリスト管理サーバに登録されるときに、List WorksクライアントやWebクライアントで扱うことができる形式に変換されます。変換されたものをList Works帳票といいます。