トレースマスキング利用者出口プログラムには、vlu資源ごとの業務データとして、以下のデータを通知します。
LU-LUセションの普通フロー要求のデータ(FNAプロトコルのRH以降のRU部)
送信権譲渡要求のような業務データを伴わない普通フロー要求のデータや応答は通知しません。
富士通メインフレーム上の業務アプリケーションは、長い業務データを送受信する場合、ブロック分割を行います。NETSTAGE/FIC 全銀TCP/IPオプションでは、ブロック分割されたデータごとにトレースマスキング利用者出口プログラムに通知します。なお、ブロック分割されたデータには、それぞれの先頭に7バイトのBCヘッダがあります。トレースマスキング利用者出口プログラムに通知する場合、BCヘッダを除いた業務データを通知します。
分割データを通知する場合は、1つの業務データについてそれまでに送信・受信した先頭からのデータを参考情報として通知します。
分割データの通知形式を図6.2に示します。
図6.2 分割データの通知形式
分割データの参考情報のデータは、トレースマスキング利用者出口プログラムによる加工前のデータを通知します。参考情報のデータをトレースマスキング利用者出口プログラムで加工することはできません。
なお、BCヘッダのみの業務データ(単独EOT)は、トレースマスキング機能の対象外です(トレースマスキング利用者出口プログラムには通知しません)。
利用者出口プログラム呼出しインタフェースの構造体(NFIC_TRCEXT_USERIF)において、送受信したデータ(分割データ)の先頭アドレスは通知データアドレス(data_area)を、送受信したデータ(分割データ)のサイズは通知データ長(通知データ長)を参照してください。また、それまでに送受信した先頭からのデータ(参考情報)の先頭アドレスは参考情報データアドレス(accumlate_area)を、それまでに送受信した先頭からのデータ(参考情報)のサイズは参考情報データ長(accumlate_len)を参照してください。利用者出口プログラム呼出しインタフェースの構造体(NFIC_TRCEXT_USERIF)については、“6.2 利用者出口プログラム呼出しインタフェース”を参照してください。
富士通メインフレームとの文字コードは、EBCDICコードを使用します。