NETSTAGE/FIC 全銀TCP/IPオプションにおけるトレースマスキング利用者出口プログラムについて説明します。
NETSTAGE/FIC 全銀TCP/IPオプションでは、富士通メインフレームとのFNAセション上の利用者データをFNAセションごとに、接続先システムとのTCPコネクション上の利用者データをTCPコネクションごとに、トレースマスキング利用者出口プログラムに通知します。本章ではこれらデータを業務データと呼びます。トレースマスキング利用者出口プログラムの位置付けを図6.1に示します。
図6.1 トレースマスキング利用者出口プログラムの位置付け
以降では、トレースマスキング利用者出口プログラムに通知されるデータについて説明します。なお、EONFonTCP/IPプロトコル固有のデータについては“EONFonTCP/IPプロトコルのデータ” で説明し、接続先通信プロトコル固有のデータについては“接続先通信プロトコルのデータ”で説明します。
業務データのデータ形式(フォーマット)は、全国銀行協会連合会から提供されている以下の資料を参照してください。
“全銀協標準通信プロトコル-TCP/IP手順-”
トレースマスキング利用者出口プログラムにおいて、業務データのマスキングを行う場合は、次のことに注意してください。
1つの業務データは、データ送受信時には分割されたデータとして通知されることがあります。業務データの一部分が通知された場合でも正しく処理できるようにしてください。
例えば、あるデータのサイズが4バイトであるとき、4バイトの途中までしか通知されていないことがあります。残りのデータは次回通知されます。
ネットワークから異常なデータ長のデータを受信することがあることを考慮してください。
常にプロトコルで規定された正しいデータが通知されるとは限りません。例えば、プロトコルで規定されたデータ長より短いまたは長い、異常なデータが通知されることがあることを考慮してください。または、データ長が格納される領域に0や負の値が設定されることがあることを考慮してください。