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PRIMEFLEX for HA Database 業務開発ガイド(Open SQL編)
FUJITSU Integrated System

1.1 Open SQLの機能

Open SQLの機能について、説明します。

PostgreSQL 9.2 互換のインターフェース

Open SQLのクライアントインターフェースおよび、クライアント・サーバ間の通信プロトコル、SQLの構文規則には、オープンソースのPostgreSQL 9.2の仕様と互換があります。このため、以下のメリットがあります。

Open SQLで実行可能なコマンドやSQL文については、“第7章 コマンドリファレンス”および“第8章 SQL文”を参照してください。PRIMEFLEX for HA Databaseに接続するアプリケーション開発の方法は、“第4章 アプリケーションの開発”を参照してください。

Open SQLのインターフェースのイメージを以下に示します。

図1.1 Open SQLのインターフェース

Open SQL Client(クライアント機能)

Open SQL Client(クライアント機能)は、PRIMEFLEX for HA Databaseに接続するためのクライアントインターフェース、およびクライアントアプリケーションです。以下の機能を提供します。

表1.1 クライアントインターフェースとクライアントアプリケーション

インターフェース/アプリケーション

開発言語

説明

C言語用ライブラリ

C

PostgreSQL 9.2のCライブラリ(libpq)と互換があります。

埋め込みSQL

C

PostgreSQL 9.2のC言語による埋め込みSQL (ECPG)と互換があります。

JDBCドライバ

Java

PostgreSQL 9.2のPostgreSQL JDBCドライバと互換があります。

ODBCドライバ

ODBCインタフェースに対応したプログラム言語

PostgreSQL 9.2のPostgreSQL ODBCドライバと互換があります。

.NET Data Provider

C#

Visual Basic .NET

PostgreSQL 9.2のNpgsql - .Net Data Provider for Postgresqlと互換があります。

クライアントコマンド

-

PostgreSQL 9.2のPostgreSQLクライアントアプリケーションと互換があります。

Open SQL Server(サーバ機能)

Open SQL Server(サーバ機能)は、PostgreSQL 9.2と互換のあるクライアント・サーバ間の通信プロトコル(フロントエンド/バックエンドプロトコル)を持ちます。このため、Open SQL Clientのクライアントインターフェースだけではなく、オープンソースのクライアントインターフェースから接続できます。

二重化されたデータベースへのコネクション制御

PRIMEFLEX for HA Databaseはデータベースを二重化し、信頼性を高めています。

この二重化したデータベースサーバの情報をデータベースの接続先指定時に設定しておくことで、アプリケーションは、二重化されていることを意識せずに、運用を行うデータベースサーバ(“プライマリサーバ”と呼びます)へ接続できます。二重化されているもう一方のサーバを“スタンバイサーバ”と呼びます。

接続済みのプライマリサーバがダウンした場合など、コネクション(ネットワーク)が寸断された事態に備え、エラー処理においてコネクションを再接続しているアプリケーションは、そのままスタンバイサーバから切り替わった新プライマリサーバへ接続することができます。

また、スタンバイサーバを利用し、参照系の業務を行うことができます。スタンバイサーバで参照系の業務を行う場合の設定については、“4.1 接続先サーバの設定”を参照してください。

ポイント

スタンバイサーバで参照系の業務を行う場合、プライマリサーバへの最大コネクション数に影響はありません。また、スタンバイサーバへの最大コネクション数も4000です。最大コネクション数については、“付録B 定量制限”を参照してください。

注意

スタンバイサーバで参照系の業務を行っている際に、プライマリサーバへの切り替えが発生すると、スタンバイサーバから切り替わった新プライマリサーバにおいて、旧プライマリサーバで行っていた主業務と旧スタンバイサーバで行っていた参照系の業務の両方を処理するため、業務に性能影響が出ることがあります。

性能への影響を懸念する場合は、旧スタンバイサーバで行っていた参照系の業務を一時停止して、新スタンバイサーバに対して参照系の業務を再開することを推奨します。

メッセージ番号によるメンテナンス性の向上

メッセージ番号を付加することにより、番号でメッセージ集を検索することができ、迅速に異常事象の切り分けや対処を行うことができます。

GUIによる設定変更およびモニタリング

シンプルなメニュー構成のOpen SQL Administrator(GUI)を利用して、データベースの動作環境のチューニング、および、OSに関するパフォーマンス情報のモニタリングができます。

Open SQL Administratorの詳細については“第6章 Open SQL Administratorの使い方”を参照してください。