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PRIMEFLEX for HA Database 利用ガイド
FUJITSU Integrated System

D.6.1 外部バックアップの事前準備

バックアップ製品と連携して外部バックアップを実行するためには、以下の準備が必要です。以下の準備を1度実施することで、外部バックアップが定期的に実行されます。

  1. 外部バックアップサーバと外部バックアップ媒体を準備します。
    外部バックアップのためには、外部のバックアップサーバを用意し、PRIMEFLEX for HA Databaseのネットワークに接続します。
    外部のバックアップ媒体は、外部のバックアップサーバにマウントします。以下に、製品ごとの1世代あたりに必要な最大の容量を示します。

    データベースインターフェース

    1世代あたりに必要な最大容量

    2.6TB用(注)

    2.6TB用+(注)

    5.2TB用(注)

    5.2TB用+ (注)

    Open SQL

    4.2TB

    6.3TB

    6.3TB

    10.7TB

    Native SQL

    5.0TB

    9.4TB

    9.4TB

    18.2TB

    注)以下の製品のモデルを表します。詳細は“1.1.3 基本スペック”を参照してください。
      ・2.6TB用 : 16コアモデル(2.6TB用)または36コアモデル(2.6TB用)。
      ・2.6TB用+ :16コアモデル(2.6TB用) 容量増設オプションを追加した場合。または36コアモデル(2.6TB用)に容量増設オプションを追加した場合。
      ・5.2TB用 : 16コアモデル(5.2TB用)または36コアモデル(5.2TB用)。
      ・5.2TB用+: 16コアモデル(5.2TB用) に容量増設オプションを追加した場合。または36コアモデル(5.2TB用)に容量増設オプションを追加した場合。

    ポイント

    外部バックアップの所要時間を短縮するために、以下の構成を推奨します。

    • ネットワークは10GbEで構成する。

    • 外部のバックアップ媒体はRAID 1+0構成にするなど、高速な媒体を使用する。

  2. バックアップ製品をインストールします。
    外部のバックアップサーバにバックアップ製品のサーバ機能をインストールします。
    PRIMEFLEX for HA DatabaseのServerUnit#1とServerUnit#2に、それぞれ別々にスーパーユーザーでログインします。ログイン方法については、“付録G サーバへのログイン方法”を参照してください。ServerUnit#1とServerUnit#2にバックアップ製品のクライアント機能を転送してインストールします。インストール先は、/opt配下に作成したディレクトリを指定してください。バックアップ製品のインストール方法は、バックアップ製品のドキュメントに従ってください。
    PRIMEFLEX for HA Databaseにインストールするバックアップ製品で使用可能なポートは、5432および26500~26999です。これらのポートは購入時には開放されていないため、バックアップ製品の機能もしくはOSの機能を用いて、必要なポートを開放してください。

  3. バックアップ製品にバックアップジョブを登録します。
    バックアップ製品には、バックアップジョブという機能があり、一度設定を行うことで定期的に外部バックアップを実行することが可能です。バックアップジョブは、ServerUnit#1とServerUnit#2のそれぞれに登録します。
    バックアップジョブには、以下の項目について設定します。

    1. バックアップジョブのスケジュールを登録
      バックアップジョブでは、実行する周期や開始時刻を設定してください。実行する周期は、お客様の運用に合わせて設定してください。

      ポイント

      • バックアップジョブの開始時刻は、ServerUnit#1のバックアップジョブとServerUnit#2のバックアップジョブの両方とも、PRIMEFLEX for HA Databaseのバックアップの開始時刻の5分後に設定してください。

      • 外部バックアップは、PRIMEFLEX for HA Databaseのバックアップが終了した時点で自動的に開始されます。

    2. 外部バックアップのディレクトリを登録
      それぞれのバックアップジョブがバックアップするディレクトリとして、以下を登録します。

      表D.1 バックアップジョブの一覧

      データ
      ベース
      インターフェース

      バックアップジョブ

      バックアップ元

      バックアップ先
      (外部のバックアップ媒体上)

      1世代あたりの容量

      2.6TB用(注)

      2.6TB用+(注)

      5.2TB用(注)

      5.2TB用+ (注)

      Open SQL

      ServerUnit#1のジョブ

      ServerUnit#1上の以下2つ。
      ・/disk1/pg/archived_xlog/
      ・/disk2/pg/

      共通のバックアップ先

      4.2TB

      6.3TB

      6.3TB

      10.7TB

      ServerUnit#2のジョブ

      ServerUnit#2上の以下2つ。
      ・/disk1/pg/archived_xlog/
      ・/disk2/pg/

      Native SQL

      ServerUnit#1のジョブ

      ServerUnit#1上の以下2つ。
      ・/disk2/rdb/backup/
      ・/disk4/rdb/cntl_back/

      ServerUnit#1用のバックアップ先

      2.5TB

      4.7TB

      4.7TB

      9.1TB

      ServerUnit#2のジョブ

      ServerUnit#2上の以下2つ。
      ・/disk2/rdb/backup/
      ・/disk4/rdb/cntl_back/

      ServerUnit#2用のバックアップ先

      2.5TB

      4.7TB

      4.7TB

      9.1TB

    注)以下の製品のモデルを表します。詳細は“1.1.3 基本スペック”を参照してください。
      ・2.6TB用 : 16コアモデル(2.6TB用)または36コアモデル(2.6TB用)。
      ・2.6TB用+ :16コアモデル(2.6TB用) 容量増設オプションを追加した場合。または36コアモデル(2.6TB用)に容量増設オプションを追加した場合。
      ・5.2TB用 : 16コアモデル(5.2TB用)または36コアモデル(5.2TB用)。
      ・5.2TB用+: 16コアモデル(5.2TB用) に容量増設オプションを追加した場合。または36コアモデル(5.2TB用)に容量増設オプションを追加した場合。


    1. バックアップ実行前とバックアップ実行後に実行するコマンドを登録
      バックアップジョブには、バックアップ実行前に実行するコマンドと、バックアップ実行後に実行するコマンドを登録できる機能があります。以下のコマンドをバックアップ製品からアクセスできるディレクトリにコピーし、バックアップジョブに登録します。

      状況

      コマンド名

      バックアップ実行前に実行するコマンド

      /opt/FJSVaplamdb/bin/apl_prebackup_from_StorageUnit.sh

      バックアップ実行後に実行するコマンド(注)

      /opt/FJSVaplamdb/bin/apl_postbackup_from_StorageUnit.sh

      注) バックアップ製品ごとにカスタマイズすることを推奨します。

      バックアップ製品でエラーが発生したにAppliance Managerにメッセージを表示する場合

      「バックアップ実行後に実行するコマンド」をカスタマイズすることで、外部バックアップ中にバックアップ製品でエラーが発生した場合に、Appliance Managerのメッセージウィンドウに「外部バックアップに失敗しました。」のメッセージを出力させることができます。
      この場合、以下のようなコマンドを作成し、バックアップ製品からアクセスできるディレクトリに置いて実行権を付けた後、バックアップジョブに登録します。

      バックアップ実行後に実行するコマンドの例(NetVault Backup使用時)を以下に示します。

      #!/bin/bash
      
      if [ "${NV_STATUS}" = "FAILED" ] ; then
            /opt/FJSVaplamdb/bin/apl_postbackup_from_StorageUnit.sh 1   …(1)
            exit $?
      else
            /opt/FJSVaplamdb/bin/apl_postbackup_from_StorageUnit.sh 0   …(2)
            exit $?
      fi
      

      (1)、(2)で、/opt/FJSVaplamdb/bin/apl_postbackup_from_StorageUnit.shに渡す引数は、以下のとおりです。

      状況

      引数

      外部バックアップに成功した場合

      0

      外部バックアップに失敗した場合

      1

      参考

      外部バックアップ実行前に実行するコマンドが失敗した場合の動作や、外部バックアップに失敗した場合に、外部バックアップ実行後に実行するコマンドが実行されるかどうかは、バックアップ製品によって異なります。以下の条件を満たすように、バックアップ製品側で設定してください。

      注)バックアップ製品によっては、バックアップジョブを中止した場合、バックアップ実行後に実行するコマンドが自動では実行されません。

      そのときは、バックアップジョブを中止したServerUnitにおいて、手動で以下のコマンドを実行してください。

      /opt/FJSVaplamdb/bin/apl_postbackup_from_StorageUnit.sh 1



外部バックアップ運用時の注意

外部バックアップ運用時の注意事項について説明します。