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ServerView Resource Orchestrator Cloud Edition V3.1.2 DRオプション 説明書
FUJITSU Software

B.6 rcxdrcheck

名前

【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\bin\rcxdrcheck - Disaster Recoveryの設定チェック

【Linuxマネージャー】
/opt/FJSVrcvmr/bin/rcxdrcheck - Disaster Recoveryの設定チェック


形式

rcxdrcheck -mode {prepare|check} [-config_dir dir]
[-dir dir] [-image_dir dir] [-map mapping_dir]
[-mirror storage_file] [{-vmmgr vmmgr_file|-vm_pool pool_file}]
[-global] [-tenant tenant1[,tenant2...]]

機能説明

rcxdrcheckは、DR(Disaster Recovery)の設定をチェックするコマンドです。

以下のチェックを切替え元サイトで行います。

チェック番号

チェック内容

1

切替え範囲にあるLUNのレプリケーションの有無

2

仮想ストレージリソース名の重複回避処理がされている仮想ストレージリソースはないか

3

切替え時に使用するファイルは作成されているか

4

構成情報ファイルの出力後、構成情報ファイルの再出力が必要になる操作は本製品上で行われていないか

5

イメージ格納フォルダーは"切替え情報格納フォルダー\Image"に変更されているか

6

Active-Active運用の場合

  • リソース名はサイト間で重複していないか

  • 切替え先サイトで、切替えに使用するリソースはリソースプールから解除されているか

Active-Standby運用の場合

  • リソース名はサイト間で重複していないか

7

ネットワークリソースについてサイト間で重複利用している範囲がないか

8

アドレスセットリソースについてサイト間で重複利用している範囲がないか

9

切替え時に必要なサーバおよびVMホストリソースは切替え先サイトに存在するか

10

切替え時に必要なネットワークデバイスリソースは切替え先サイトに存在するか

11

ROR CEのマネージャーのバージョンレベルは、サイト間で一致するか

12

ROR CEのマネージャーのインストールフォルダーは、サイト間で一致するか

13

管理サーバの管理LANのIPアドレスは、サイト間で一致するか

14

管理サーバに登録するストレージ装置のIPアドレスは、サイト間で重複しない値が設定されているか

15

サーバのIPアドレスは、サイト間で重複しない値が設定されているか

16

アドレスセットリソースとネットワークリソースは、テナントに格納されているか

17

ソフトウェアIDのプレフィックスは、両サイトで異なるように設定されているか

必要に応じて、本コマンドを実行する前に以下のDR設定チェックツールの定義ファイルを、コマンドが実行されるサイトの本製品のマネージャーで編集してください。

【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data\drcheck.rcxprop

【Linuxマネージャー】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data/drcheck.rcxprop

以下の条件をすべて満たす場合に、-config_dirオプションの指定が必要です。

また、以下の条件をすべて満たす場合も同様に、-config_dirオプションの指定が必要です。

以下の条件をすべて満たす場合に、-dirオプションの指定が必要です。

DR設定チェックツールの定義ファイルに、下記の項目を設定してください。

各項目に設定できる値については、以下のサンプルを確認してください。

【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data\drcheck.rcxprop.sample

【Linuxマネージャー】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data/drcheck.rcxprop.sample

項目名

内容

DR_switchover_method

切替え方式を指定します。

本項目の設定が行なわれていない場合、コマンド実行時に問合せのメッセージが出力されます。

DR_operation_method

DR切替え運用方式を指定します。

本項目の設定が行なわれていない場合、コマンド実行時に、問合せのメッセージが出力されます。

excluded_check_items

チェックを行わない項目を指定します。

本項目の設定が行なわれていない場合、全チェック項目に対してDR設定のチェックが行われます。

rcxdrcheck_prepare_define

DR設定チェックツールが使用する、切替え先サイトの設定情報が出力されるフォルダーを指定します。
なお、このフォルダーは切替え先サイトの本製品マネージャー上のフォルダーになります。

格納フォルダーに100MB以上の空き容量を確保してください。

rcxdrcheck_check_define

DR設定チェックツールが使用する、切替え先サイトの設定情報が格納されるフォルダーを指定します。
なお、このフォルダーは切替え元サイトの本製品マネージャー上のフォルダーになります。

格納フォルダーに100MB以上の空き容量を確保してください。


サブコマンド

ありません。


オプション

-mode {prepare|check}

prepareまたはcheckを指定します。

指定するオプション

rcxdrcheckコマンドを実行するサイト

備考

prepare

切替え先サイト

本製品のマネージャーの情報が出力されます。

check

切替え元サイト

DR設定チェックツールが実行されます。

-config_dir dir
-dir dir

-modeオプションに"check"を指定した場合、必要に応じて本オプションを指定してください。
rcxmgrexportコマンドで採取した、Disaster Recoveryの切替え情報が格納されている切替え元サイトのフォルダーを指定します。

【Windowsマネージャー】

>インストールフォルダー\SVROR\Manager\bin\rcxdrcheck -mode check -dir D:\Export\ManagerExport <RETURN>

【Linuxマネージャー】

# /opt/FJSVrcvmr/bin/rcxdrcheck -mode check -dir /DRExport/Export/ManagerExport <RETURN>

省略した場合、以下のファイルの"#rcxmgrexport_define"に指定されたフォルダーより1つ上の階層に格納されている、ManagerExportフォルダーが指定されたとみなします。

【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data\fa_dr.rcxprop

【Linuxマネージャー】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data/fa_dr.rcxprop

本オプションを指定した場合、必要に応じて以下のオプションも指定してください。

  • -image_dir

  • -map

  • -mirror

  • -vmmgr

  • -vm_pool

-image_dir dir

物理サーバのイメージ格納フォルダーを指定します。-dirオプションを指定する場合、併せて本オプションも指定してください。
-dirオプションおよび本オプションを省略した場合、以下のファイルの"#rcxmgrexport_define"に指定されたフォルダーより1つ上の階層に格納されている、Imageフォルダーが指定されたとみなします。

【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data\fa_dr.rcxprop

【Linuxマネージャー】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data/fa_dr.rcxprop

-map mapping_dir

切替え元サイトと切替え先サイトのサーバ名の対応関係を定義したマッピングファイルが格納されているフォルダーを指定します。-dirオプションを指定する場合、併せて本オプションも指定してください。
-dirオプションおよび本オプションを省略した場合、以下のファイルの"#rcxmgrexport_define"に指定されたフォルダーより1つ上の階層に格納されている、MAPフォルダーが指定されたとみなします。

【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data\fa_dr.rcxprop

【Linuxマネージャー】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data/fa_dr.rcxprop

切替え元サイトと切替え先サイトで、サーバツリー上に登録された物理サーバ名、または、管理製品ツリー上に登録されたVM管理製品名を変更する場合、rcxdrcheckコマンドを実行する前にMAPフォルダー内に下記の内容のファイルを作成してください。

  • ファイル名は任意です。

  • 本定義ファイル内にコメントを設定できません。

  • 本定義ファイル内の空行は、意味のない行として読み飛ばされます。

  • 物理サーバのマッピング定義は1つのファイルに記述してください。

  • 物理サーバのマッピング定義を行う場合、本定義ファイルに1行で"#PhysicalServer"と記述します。その次の行以降に物理サーバのマッピングを記述してください。

  • 物理サーバのマッピングは、対応する2つの物理サーバ名をカンマ(",")区切りで1行に記載してください。

  • VM管理製品のマッピング定義は1つのファイルに記述してください。

  • VM管理製品のマッピング定義を行う場合、本定義ファイルに1行で"#VMManagementSoftware"と記述します。その次の行以降にVM管理製品のマッピングを記述してください。

  • VM管理製品のマッピングは、対応する2つのVM管理製品名をカンマ(",")区切りで1行に記載してください。

#PhysicalServer
Server1-1,Server2-1
Server1-2,Server2-2
#VMManagementSoftware
VMM1-1,VMM2-1
VMM1-2,VMM2-2

Server1-1,Server1-2は、切替え元サイトのサーバ名を指定します。
Server2-1,Server2-2は、切替え先サイトのサーバ名を指定します。

VMM1-1,VMM1-2は、切替え元サイトのVM管理製品名を指定します。
VMM2-1,VMM2-2は、切替え先サイトのVM管理製品名を指定します。

参考

MAPファイル格納域に、以下のどちらかのファイル構成で物理サーバのマッピング定義とVM管理製品のマッピング定義を記述することが出来ます。

  • 1つのファイルに記述

  • 別々(2つ)のファイルに記述

物理サーバのマッピング定義と、VM管理製品のマッピング定義を1つのファイルに記述する場合、以下の記述はしないでください。

  • "#VMManagementSoftware"が記載された行以降、かつ、"#PhysicalServer"が記載された行の前に物理サーバのマッピング定義を記述すること

  • "#PhysicalServer"が記載された行以降、かつ、"#VMManagementSoftware"が記載された行の前にVM管理製品のマッピング定義を記述すること

-vm_pool vm_pool

所属しているVMプールの定義ファイルを指定します。このオプションが指定された場合、仮想L-Server切替えとみなして事前チェックを行います。-dirオプションを指定する場合、併せて本オプションも指定してください。
-dirオプションおよび本オプションを省略した場合、以下のファイルの"#rcxmgrexport_define"に指定されたフォルダーより1つ上の階層に格納されている、vm_pool.csvファイルが指定されたとみなします。

【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data\fa_dr.rcxprop

【Linuxマネージャー】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data/fa_dr.rcxprop

切替え対象の仮想L-Serverが動作するVMホストを定義するファイルを、切替え情報格納フォルダー配下に以下のように作成します。

  • ファイル名はvm_pool.csvで作成してください。

  • 本定義ファイルでは、行の先頭にシャープ("#")を記述するとコメントになります。

  • 本定義ファイル内の空行は、意味のない行として読み飛ばされます。

#vmpool_name,vmhost_name
/VMHostPool,192.168.2.1
/VMHostPool,192.168.2.2
/tenant1/TenantVMHostPool,vmhost1.example.org
/tenant1/TenantVMHostPool,vmhost2.example.org
/tenant2/TenantVMHostPool,192.168.10.15

  • vmpool_nameには切替え元サイトのVMプール名、vmhost_nameには切替え先サイトでvmpool_nameに登録する切替え先サイトのVMホスト名(切替え先サイトのRORコンソールのサーバツリーに表示されている名前)を指定してください。

  • 1つのVMプールに対して複数のVMホストを登録する場合、複数行記述してください。

-vmmgr vmmgr_file

切替え先サイトにVM管理製品を登録するためのVM管理製品定義ファイルを指定します。このオプションが指定された場合、物理/仮想L-Server切替えとみなして事前チェックを行います。-dirオプションを指定する場合、併せて本オプションも指定してください。
-dirオプションおよび本オプションを省略した場合、以下のファイルの"#rcxmgrexport_define"に指定されたフォルダーより1つ上の階層に格納されている、vmmgr_file.txtファイルが指定されたとみなします。

【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data\fa_dr.rcxprop

【Linuxマネージャー】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data/fa_dr.rcxprop

切替え先サイトで本製品のVM管理製品を登録するための情報を、切替え情報格納フォルダー配下に以下のように作成します。

  • ファイル名はvmmgr_file.txtで作成してください。

  • 本定義ファイルでは、行の先頭にシャープ("#")を記述するとコメントになります。

  • 本定義ファイル内の空行は、意味のない行として読み飛ばされます。

#name soft name ip user name password physical-lserver
vcenter, vmware-vc, 192.168.1.24, admin, admin, no
scvmm, ms-scvmm, 192.168.100.77, root, root, yes

-mirror storage_file

rcxstorageコマンドの-recoveryオプションおよび-mode prepareオプションを切替え元サイトで実行し、出力されたマッピング用の中間ファイルを指定します。-dirオプションを指定する場合、併せて本オプションも指定してください。
-dirオプションおよび本オプションを省略した場合、以下のファイルの"#rcxmgrexport_define"に指定されたフォルダーより1つ上の階層に格納されている、storage_fileファイルが指定されたとみなします。

【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data\fa_dr.rcxprop

【Linuxマネージャー】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data/fa_dr.rcxprop

-global

グローバルリソースに対するDR設定チェックを行います。
このオプションと-tenantオプションを省略した場合、切替え元サイトのすべてのリソースに対するDR設定チェックが行われます。

-tenant tenant1

テナントのリソース、および、テナントに関連するグローバルのリソースに対するDR設定チェックを行います。
このオプションと-globalオプションを省略した場合、切替え元サイトのすべてのリソースに対するDR設定チェックが行われます。


終了ステータス

以下の終了ステータスが返されます。

0

正常に処理されました。

1

エラーが発生しました。


チェック結果

以下のチェック結果が、各チェック項目の"Result"に出力されます。

ERRORおよびWARNINGメッセージの対処方法については、「C.3 rcxdrcheckのメッセージ」を参照してください。


使用例