運用サイトとバックアップサイトにおいて、管理対象サーバおよびネットワークデバイスの設定を行います。
詳細は、「導入ガイド CE」の以下を参照してください。
「第7章 インフラ管理者の登録」
「第8章 定義ファイルの作成」
「第9章 本製品へのリソースの登録」
「第11章 VMホストに対するソフトウェアのインストールとエージェントの登録」
「第12章 リソースのグローバルプールへの登録」
「第13章 L-Serverテンプレートの作成」
「第14章 インフラ管理者用L-Serverの作成」
「第15章 クローニングイメージの採取と登録」
「第16章 L-Platformテンプレートの作成」
Disaster Recovery環境は、以下のように設定してください。
共通の設定
運用サイトとバックアップサイトで一致させる内容、重複させない内容について、「第2章 設計」を参照してください。
サーバはサーバツリーに、バックアップサイト側でも事前に登録してください。登録したサーバに対して、BIOSの事前設定も必要です。詳細は「設計ガイド CE」の「8.2.7 管理対象サーバのBIOS設定」を参照してください。
物理L-Serverが切替え対象となる場合の設定
本手順は、本製品のエージェントがインストールされた切替え対象の物理L-Serverすべてに必要な手順です。
運用サイトの1台目の管理対象サーバの導入
管理対象サーバに本製品のエージェントをインストールします。
管理サーバで管理対象サーバをリソースツリーへ登録します。
管理対象サーバから以下のファイルを採取します。
【Windows】
インストールフォルダー\Agent\StorageRM\Agent\etc\certificate\agent_keystore
【Linux】
/etc/opt/FJSVssagt/certificate/agent_keystore
運用サイトの2台目、およびバックアップサイトの1台目以降の管理対象サーバの導入
管理対象サーバに本製品のエージェントをインストールします。
エージェントのインストール後に、"agent_keystore"を運用サイトの1台目構築時に採取したもので上書きします。
管理サーバで管理対象サーバをリソースツリーへ登録します。
上記の手順を実行してから採取されたイメージを使用して作成された物理L-Serverについては、採取元の"agent_keystore"が含まれるため、本手順は必要ありません。
また、本製品エージェントをインストールした管理対象サーバをバックアップサイトに1台も登録しない場合は、運用サイトの1台目の管理対象サーバの導入後に、再度以下のフォルダー配下のファイルを、運用サイトのマネージャーからバックアップサイトのマネージャーにコピーしてください。
【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\opt\FJSVssmgr\current\certificate\
【Linuxマネージャー】
/etc/opt/FJSVrcvmr/opt/FJSVssmgr/current/certificate/
以下の設定は、運用サイトとバックアップサイトで、それぞれの環境に合わせた情報にしてください。
【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\storage\emc配下
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data\storage_portset.rcxprop
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data\fc_connection_pattern配下
【Linuxマネージャー】
/etc/opt/FJSVrcvmr/storage/emc配下
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data/storage_portset.rcxprop
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data/fc_connection_pattern配下
参考
fc_connection_pattern配下に格納するファイルについて
ファイル名は両サイトで一致させてください。
また、各ファイルに記述するNUM_OF_FC、BOOT_FC_PORTの定義内容も両サイトで一致させてください。
各ファイルに記述するSTORAGE_Xの定義内容については、それぞれのサイトのストレージにあわせた定義内容にしてください。
fc_connection_pattern配下に格納するファイルの詳細は、「導入ガイド CE」の「B.1.7 物理サーバごとのFC搭載数および実装位置の設定」を参照してください。
ネットワークツリーに登録するネットワークデバイスは、ネットワーク機器を用意したうえで、バックアップサイト側でも事前に登録してください。
ネットワークデバイスとしてNSアプライアンスを使用している場合は、切替え時にNSアプライアンス内のファイアーウォール設定情報が引き継がれます。しかし、本製品のネットワークツリーのネットワークデバイス構成情報は引き継がれません。
このため、バックアップサイト側でもNSアプライアンスを作成し、事前にネットワークデバイスとしてネットワークツリーに登録してください。
NSアプライアンスの作成手順については、「NSオプション 説明書」を参照してください。
ネットワーク機器の自動設定機能を使用している場合
以下のファイルおよびフォルダーをバックアップサイトにコピーしてください。
【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data\network_device_model.xml
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\scripts\
【Linuxマネージャー】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data/network_device_model.xml
/etc/opt/FJSVrcvmr/scripts/
ネットワーク自動設定のデフォルト構成以外のNICを利用する場合、サーバNIC定義を作成し、マネージャーに反映します。
バックアップサイトのサーバNIC定義は、事前に運用サイトと同様に作成し、マネージャーに反映します。
作成したサーバNIC定義は、rcxadm nicdefctl commitコマンドを実行し、マネージャーに反映します。
サーバNIC定義については、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「15.12 サーバNIC定義」を参照してください。
rcxadm nicdefctl commitコマンドについては、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「5.15 rcxadm nicdefctl」を参照してください。
切替え対象となっているネットワークリソースに関連付いた管理LANサブネットは、事前に切替え先サイトへ登録してください。
管理LANサブネットの登録については、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「5.11 管理LANサブネットの登録」を参照してください。
Active-Standby運用の場合、バックアップサイトの構築はリソースをプールに登録する前まで進めてください。切替えが実施されるまでバックアップサイトを優先度の低い別業務で使用する場合、さらにバックアップサイトの構築を進めてください。
Active-Active運用の場合、運用サイト、バックアップサイトの両方で構築を進めてください。
運用サイトで「導入ガイド CE」の「第18章 導入後の環境設定」にしたがって実施した以下のカスタマイズ設定は切替え前にバックアップサイトに反映する必要があります。
環境構築時に合わせて設定を行うか、切替え時に反映してください。
「18.1 メールの設定」
「18.2.3 申請プロセスの設定の変更方法」
「18.2.4 使用する申請プロセスの変更方法」
「18.3 ダッシュボードのカスタマイズ」
「18.4 仮想サーバのホスト名設定」
「18.5 リソース名の設定方式の設定」
「18.6 オーバーコミット機能の設定」
「18.7 L-Platform APIの環境設定の変更」
「18.9 物理L-Serverのシステムディスク設定」
「18.12 許諾の編集」
「18.13 利用者登録時の規約の編集」
編集した以下のファイルは退避しておいてください。
【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\RCXCFMG\config\command_config.xml
インストールフォルダー\RCXCFMG\config\mail_config.xml
インストールフォルダー\RCXCFMG\config\vsys_config.xml
インストールフォルダー\RCXCTMG\Charging\conf\accounting.properties
インストールフォルダー\RCXCTMG\MyPortal\config\application_process.properties
インストールフォルダー\RCXCTMG\MyPortal\config\custom_config.xml
インストールフォルダー\RCXCTMG\MyPortal\config\managerview_config.xml
インストールフォルダー\RCXCTMG\MyPortal\config\license\create\default
インストールフォルダー\RCXCTMG\MyPortal\config\license\reconfigure\default
インストールフォルダー\RCXCTMG\MyPortal\config\license\return\default
インストールフォルダー\RCXCTMG\SecurityManagement\conf\portal.properties
インストールフォルダー\IAPS\F3FMihs\servers\FJapache\htdocs\sopdocs\pub\html\ja\cRegApply_agreement.forUse_ja.html
【Linuxマネージャー】
/etc/opt/FJSVcfmg/config/command_config.xml
/etc/opt/FJSVcfmg/config/mail_config.xml
/etc/opt/FJSVcfmg/config/vsys_config.xml
/etc/opt/FJSVctchg/conf/accounting.properties
/etc/opt/FJSVctmyp/config/application_process.properties
/etc/opt/FJSVctmyp/config/custom_config.xml
/etc/opt/FJSVctmyp/config/managerview_config.xml
/etc/opt/FJSVctmyp/config/license/create/default
/etc/opt/FJSVctmyp/config/license/reconfigure/default
/etc/opt/FJSVctmyp/config/license/return/default
/etc/opt/FJSVctsec/conf/portal.properties
/var/opt/FJSVihs/servers/FJapache/htdocs/sopdocs/pub/html/ja/cRegApply_agreement.forUse_ja.html
以下の切替え対象リソースは、必ずテナントに格納してください。
アドレスセットリソース
インフラ管理者用L-Server
以下の切替え対象リソースは、テナントに格納することを推奨します。
クローニングイメージ
グローバルプールに格納してテナント切替えを行った場合、一度も配備に使用されていないイメージは切替え対象外になります。
ネットワークリソース
グローバルプールに格納してテナント切替えを行った場合、リソースが凍結されます。これにより、ほかのテナントで当該ネットワークリソースを使用した配備が、切替え元サイトでできなくなります。
L-Platformテンプレートの各種情報に対して、属性を以下のように設定してください。
L-Platformテンプレートの各種情報 | "テナント"と表示される属性 |
---|---|
ソフトウェア情報 | テナント情報 |
イメージ情報 | テナント情報 |
セグメント情報 | テナント情報 |
L-Platformテンプレート情報 | テナント情報 |
L-Platformテンプレートの各種情報については、「操作ガイド テナント管理者編 CE」の「7.4 L-Platformテンプレートの各種情報の設定項目」を参照してください。
構築済みの仮想マシン(VMware)に関連付けたL-Serverが切替え対象となる場合の設定
構築済みの仮想マシン(VMware)に関連付けたL-Serverが切替え対象となる場合、切替えを行う前にVMゲストのUUIDに関する設定変更が必要です。「設計ガイド VE」の「D.2 利用する製品別の設定」の「VMゲストを作成したあとのサーバ切替えの前に行う設定変更について」のVMwareの記述のとおり、設定変更を実施してください。
仮想L-Server切替え(VMゲスト)を実施する場合の設定
仮想L-Server切替え(VMゲスト)を実施する場合、以下の注意事項があります。
VMホストは運用サイト、バックアップサイトにそれぞれ構築してください。
VMホストは物理L-Server上に構築しないでください。
切替え操作時、レプリケーションされたLUNのマウントが適切なVMホストに対して実施できるよう、バックアップサイトにおいて事前に以下の準備を実施してください。レプリケーションされたLUNは、そのLUNを使用するL-Serverが使用するVMプールに登録されている各VMホスト、またはそのLUNに格納されたイメージを接続するVMホストにマウントする必要があります。
FC接続またはiSCSI接続ディスクの場合
レプリケーションされたLUNがVMホストから参照できるよう、ストレージ装置のゾーニング、マッピング設定を実施してください。
NAS接続ディスクの場合
レプリケーションされたLUNをVMホストにマウントできるよう、ネットワーク結線やストレージ製品の操作を実施してください。
以下のフォーマットでレプリケーションされた各LUN(データストア)をマウントするための情報(NFSサーバのアドレス、およびNFSパス)を記載したNFS接続情報ファイルを準備してください。本ファイルは切替え手順の中で使用します。詳細は「4.2 Disaster Recovery機能によるサイト間の切替え」を参照してください。
データストア名,IPアドレス または FQDN名,NFSパス |
例
storage_X,192.168.3.230,/nfs/data |
データストア名にマルチバイト文字を使用しないでください。
分散仮想スイッチを使用している場合、切替え先サイトで仮想マシンと分散仮想スイッチのポートグループとの接続は復旧しません。切替え後、再設定を実施してください。
VM管理製品を直接操作して仮想マシンのVMファイルの配置先を編集する場合、仮想マシンのシステムディスクやデータディスクを配置したデータストアにすべてのVMファイルを配置するように編集してください。
VM管理製品を直接操作してテンプレート(クローニングイメージ)のVMファイルの配置先を編集する場合、1つのテンプレートのVMファイルは1つのデータストアに配置するように編集してください。
切替え手順により、切替え対象のL-Serverまたはクローニングイメージが使用しているデータストアだけがVMホストにマウントされます。それ以外のレプリケーションされたデータストアをマウントする場合、切替え後に手動でマウントを実施してください。
仮想マシンからディスクの削除を実施した場合、ディスクの削除前に採取したスナップショットは切替え先サイトで使用できません。そのため、仮想マシンからディスクの削除を実施した場合は、ディスクの削除前に採取したスナップショットを削除し、再度スナップショットを採取してください。
ディスクの削除前に採取したスナップショットを削除しない場合、切り替え先サイトで以下の影響があります。
ディスクの削除前に採取したスナップショット分のディスクリソースが消費されます。
利用料金機能を使用している場合、ディスクの削除前に採取したスナップショットも利用料金の集計対象になります。