OVM for SPARC環境のサーバ切替えを実行する前に、OVMの構成情報をXML形式で保存する必要があります。GUI、CLI、自動保存による保存方法があります。
OVM構成情報のXMLファイルの保存状態の確認は、「18.1 状態表示」を参照してください。
OVM構成情報のXMLファイルは、制御ドメインの以下の場所に保存されます。
【制御ドメイン】
/etc/opt/FJSVrcvat/config
ovm_config.xml
注意
OVM構成情報のXMLファイル保存は、運用サーバだけ利用できます。予備サーバをOVM for SPARC環境として利用していた場合、XMLファイル保存の操作はできますが、切替え処理中の不完全な構成情報が上書きされます。
このため、予備サーバの復旧には使用できません。
予備サーバのOVM構成情報の保存は、ldm list-constraintsコマンドを使用してください。
詳細は、オラクル社の「Oracle VM Server for SPARC 管理ガイド」を参照してください。
ポイント
以下の条件をすべて満たす場合に、OVM構成情報をXMLファイルとして保存できます。
サーバの電源がONの状態
サーバのstatusがnormalの状態
GUIを利用してOVM構成情報を保存します。
RORコンソールのサーバツリーで、対象の制御ドメインのVMホストを右クリックし、表示されたメニューから[OVM 構成情報のXML保存]を選択します。
制御ドメインにOVM構成情報をXMLファイルとして保存します。
サービスプロセッサへのOVM構成情報の保存は行われません。
CLIを利用してOVM構成情報を保存します。
rcxadm server backupコマンドを実行することで、制御ドメインにOVM構成情報のXMLファイルが保存されます。
サービスプロセッサへのOVM構成情報の保存は行われません。
コマンドの詳細は、「リファレンスガイド (コマンド編) VE」の「3.2 rcxadm server」を参照してください。
下記の契機にOVM構成情報が保存されます。
自動保存では、サービスプロセッサへのOVM構成情報の保存と、制御ドメインへのXMLファイル保存の両方を行います。
本製品から以下の操作を実行した場合
VMゲスト/仮想L-Serverの電源操作(電源ON/電源OFF/強制電源OFF/リブート/強制リブート)
VMゲスト/仮想L-Serverのサーバ間移動
仮想L-Serverの仕様変更(CPU数、メモリサイズ)
仮想L-Serverのディスク増設/減設
制御ドメイン上でゲストドメインに対して以下の操作を実行した場合
ゲストドメインの作成/削除
リソースのbind/unbind
ゲストドメインのstop/start
仮想CPU数、メモリサイズの変更
仮想ディスクの追加/削除
ゲストドメインの移行
注意
OVM構成情報が保存されるまでに数分のタイムラグが生じるため、上記の操作を実行した直後にサーバ切替えを実行しないでください。
OVM構成情報の保存状態はリソース詳細から確認できます。
詳細は、「A.6.3 物理OS、VMホストまたはVMゲストの属性」を参照してください。