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ServerView Resource Orchestrator Cloud Edition V3.1.2 導入ガイド
FUJITSU Software

M.1.1 導入

ここでは、VMware Horizon Viewを利用する場合の導入について説明します。

  1. VDI連携用のクローニングイメージの採取

    VDI連携では、Horizon View Agentがインストールされたクローニングイメージを使用します。

    本製品を使用して、Horizon View Agentがインストールされたクローニングイメージを採取する場合は、以下の手順を実行してください。

    1. 仮想L-Serverを作成します。

      仮想L-Serverの作成方法については、「C.2.7 L-Server作成」を参照してください。

    2. 手順a.の仮想L-Serverに、Horizon View Agentをインストールします。

      Horizon View Agentのインストール方法については、VMwareのマニュアルを参照してください。

    3. 手順a.の仮想L-Serverから、クローニングイメージを採取します。

      クローニングイメージの採取方法については、「C.2.8 クローニングイメージの採取」を参照してください。

    VMwareを直接操作して仮想マシンにHorizon View Agentをインストールし、採取したクローニングイメージも使用できます。
    その場合は、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「14.7.1 仮想イメージリソース」を参照してください。

  2. VDI管理製品の登録

    VDI管理製品として、VDI管理サーバを本製品に登録します。

    VDI管理製品の登録方法は、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「5.15 VDI管理製品の登録」を参照してください。

  3. 定義ファイルの作成

    1. VDIプールに付与するグループ資格定義ファイル

      VDIプールの資格としてドメイングループを使用する場合に使用します。
      VDI管理サーバ、VDIプール、およびドメイングループの対応を定義します

      定義ファイルの格納先

      【Windowsマネージャー】
      インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data

      定義ファイル名

      vdipool_group_entitlement.rcxprop

      定義ファイルの形式

      定義ファイルは、1行ごとに以下の形式で記述します。

      VDI管理サーバ名:VDIプール名:ドメイングループ名1[:ドメイングループ名2:…]

      定義ファイル作成後、本製品のマネージャーの再起動は必要ありません。
      行の先頭に"#"を設定した場合、コメント行になります。
      1行ごとにVDI管理サーバ、VDIプール、およびドメイングループの対応をコロン(":")区切りで指定します。
      VDI管理サーバに複数のVDIプールが存在する場合、VDIプールごとに1行ずつ指定します。
      VDIプールに複数のドメイングループを付与する場合、コロン(":")区切りで指定します。
      VDI管理サーバ名は、VDI管理製品の登録で指定した管理製品名を指定します。
      同じVDI管理サーバ名と同じVDIプール名を2行以上記載した場合、最下行の設定が有効になります。

      定義ファイルの指定項目
      表M.1 指定項目一覧

      指定項目

      説明

      VDI管理サーバ名

      VDI管理サーバ名を指定します。

      先頭文字を英字とし、半角英数字とハイフン("-")で構成された15文字以内の文字列を指定します。

      VDIプール名

      VDIプール名を指定します。

      半角英数字とアンダースコア("_")、およびハイフン("-")で構成された64文字以内の文字列を指定します。

      ドメイングループ名

      ドメイングループ名を指定します。

      指定できる文字は、Microsoft社のWebサイトを参照してください。 (注)

      注) ドメイングループ名に指定できる文字は、Microsoft社のWebサイトの「NetBIOSドメイン名」を参照してください。

      Microsoft社のWebサイト

      URL: http://support.microsoft.com/kb/909264/ja

      定義ファイル例

      # VDI Management Server Name:VDI Pool Name:Domain Group Name
      vdi-server1:vdi-pool1:domaingroup1
      vdi-server1:vdi-pool2:domaingroup2:domaingroup3

      文字コード

      UTF-8

      改行コード

      【Windowsマネージャー】
      CR/LF

      注意

      グループ資格定義ファイルに従って、VDIプールにドメイングループ資格が付与されます。
      このため、グループ資格定義ファイルを使用する場合は、VDI管理サーバ名、VDIプール名、ドメイングループ名に誤りがないように記載してください。

    2. サーバ仮想化ソフトウェア定義ファイル

      事前に、以下の定義ファイルに値を設定すると、サーバ仮想化ソフトウェアに関する動作を変更できます。

      定義ファイルの格納先

      【Windowsマネージャー】
      インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data

      定義ファイル名

      vm.rcxprop

      定義ファイルの形式

      定義ファイルでは、1行ごとに以下の形式で記述します。

      キー =

      定義ファイルの指定項目
      表M.2 指定項目一覧

      項目

      キー

      備考

      ゲストOSカスタマイズの完了待ち時間

      vmwareview_customize_wait

      1~1440の整数

      単位は分です。

      Horizon Viewを使用したVDI連携時のゲストOSのカスタマイズ完了待ち時間を指定します。

      サーバ仮想化ソフトウェアがVMware、かつ、VDI管理製品がHorizon Viewの場合に有効です。

      省略時は、30(分)が設定されます。

      本設定の変更後、再起動は必要ありません。

      範囲外の値、数値以外などの不正な値を指定した場合は、30(分)が設定されます。

      完了待ち時間が短い場合、L-Server配備完了後も、ゲストOSのカスタマイズが実行されていることがあります。

      設定値を変更する場合は、事前に完了待ちに必要な時間を確認した上で変更してください。

      文字コード

      UTF-8

      改行コード

      【Windowsマネージャー】
      CR/LF

    3. OSプロパティ定義ファイル

      VDI連携では、ゲストOSのActive Directoryドメインへの参加が必要です。
      このため、OSプロパティ定義ファイルで以下の項目を指定します。

      • 参加するActive Directoryドメイン名

      • ドメイン参加の認証で利用する、ドメイン参加アカウント

      • ドメイン参加の認証で利用する、ドメイン参加アカウントのパスワード

      詳細は、「C.1.8 OSプロパティ定義ファイル」を参照してください。

  4. L-Serverの電源操作を抑止するロールの作成

    ここでは、L-Serverの電源操作を抑止するロールの作成について説明します。

    ロールのカスタマイズを使用して、RORコンソールからの電源操作を抑止するために、VDI用途で使用するテナント管理者、テナント利用者用のロールを作成します。

    以下の手順で、ロールを作成します。ロールのカスタマイズの詳細については、「リファレンスガイド(コマンド/XML編) CE」の「第12章 ロールのカスタマイズ」を参照してください。

    1. 標準のテナント管理者、テナント利用者のロールを基に、VDI用途で使用するテナント管理者、テナント利用者のロールを作成します。

      rcxadm role create -name vdi_tenant_user -base tenant_user
      rcxadm role create -name vdi_tenant_admin -base tenant_admin
    2. a.で作成したロールの詳細情報をXMLファイルに出力します。

      rcxadm role show -name vdi_tenant_user -format xml -outfile temp_vdi_user_role.xml
      rcxadm role show -name vdi_tenant_admin -format xml -outfile temp_vdi_admin_role.xml
    3. エディタなどを使用して、b.のXMLファイルを開き、既存のロールの設定から、L-Serverの起動、停止に関する操作権限を削除します。テナント管理者用のXMLファイル、テナント利用者用のXMLファイルともに更新します。
      次の例は、テナント管理者用のXMLファイルです。下線部分の行が削除する行になります。

      <?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
      <Role name="vdi_tenant_admin" id="ct03-m_4066" label="">
        <Comment></Comment>
        <BaseRole>tenant_admin</BaseRole>
        <OperationGroups>
          <OperationGroup name="LPlatform">
            <Authorities>
              <Authority>create</Authority>
              <Authority>modify</Authority>
              <Authority>delete</Authority>
              <Authority>ruleset</Authority>
              <Authority>showlog</Authority>
            </Authorities>
          </OperationGroup>
          <OperationGroup name="LServer">
            <Authorities>
              <Authority>create</Authority>
              <Authority>modify</Authority>
              <Authority>delete</Authority>
              <Authority>resource_operation</Authority>
              <Authority>start</Authority>
              <Authority>stop</Authority>
              <Authority>image_collect</Authority>
              <Authority>backup</Authority>
              <Authority>restore</Authority>
              <Authority>delete_backup</Authority>
            </Authorities>
          </OperationGroup>
          <OperationGroup name="Console">
            <Authorities>
              <Authority>home</Authority>
              <Authority>dashboard</Authority>
              <Authority>template</Authority>
              <Authority>lplatform</Authority>
              <Authority>account</Authority>
            </Authorities>
          </OperationGroup>
        </OperationGroups>
      </Role>
    4. c.で修正したXMLファイルを基に、a.で作成したVDI用途で使用するテナント管理者、テナント利用者のロールの設定を変更します。

      rcxadm role modify -name vdi_tenant_user -file temp_vdi_user_role.xml
      rcxadm role modify -name vdi_tenant_admin -file temp_vdi_admin_role.xml

    VDI用途で使用するテナント管理者、テナント利用者の利用者情報の登録時または変更時には、ここで作成したテナント管理者用のロール、テナント利用者用のロールを設定してください。

    詳しい操作方法については、「操作ガイド インフラ管理者編 CE」の「11.7 利用者の登録」と「11.8 利用者情報の変更」を参照してください。

    また、手順a.~手順d.はRORコンソールからも操作できます。RORコンソールから操作する場合は、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「3.6 ロールの作成」を参照し、手順a.~手順d.と同じロールが作成されるように操作してください。

  5. L-Platform管理に関する設定

    ここでは、L-PlatformテンプレートやL-Platformの配備時に、VDI連携を有効にするための定義ファイルの設定について説明します。

    • VDI連携機能を有効にする場合

      「運用ガイド CE」の「8.5.14 .1 VDIの有効化」を参照してください。

    • L-Platform利用申請時にVDIの接続ユーザー名を指定可能にする場合

      「運用ガイド CE」の「8.5.14.2 VDIユーザー名の設定」を参照してください。

  6. L-Serverテンプレートの作成

    ここでは、L-Platformテンプレート作成時に指定するL-Serverテンプレートの作成について説明します。

    Active Directoryドメイン参加設定を指定したL-Serverテンプレートを作成します。

    Active Directoryドメインへの参加設定の詳細は、「C.2.12 Active Directoryドメインへの参加」を参照してください。

    L-Serverテンプレートの作成方法は、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「第15章 L-Serverテンプレートの操作」を参照してください。

  7. L-Platformテンプレートの作成

    ここでは、L-Platformテンプレートの作成について説明します。
    以下の手順で、L-Platformテンプレートを作成します。

    1. RORコンソールから[テンプレート]タブを開き、[L-Platformテンプレート]画面を表示します。

    2. [イメージ]タブを選択し、[新規作成]ボタンをクリックします。

    3. [イメージ選択]ページで、1.で取り込んだクローニングイメージを選択し、[次へ]ボタンをクリックします。

    4. [基本情報]ページで、イメージ情報の基本的な情報を設定します。
      "デスクトップ仮想化に使用する"を必ずチェックし、[次へ]ボタンをクリックします。

    5. [ソフトウェア選択]ページ、[パッチ情報]ページで、クローニングイメージで使用しているソフトウェアの情報やパッチの情報を設定し、[次へ]ボタンをクリックします。

    6. [構成確認]ページで表示されている内容に誤りがないか確認した後、[作成]ボタンをクリックします。

    7. [テンプレート]タブを選択し、[新規作成]ボタンをクリックします。

    8. [基本情報]ページで、テンプレート情報の基本的な情報を設定し、[次へ]ボタンをクリックします。

    9. [構成変更]ページで、[追加オプション]から仮想サーバを配置するセグメントをドラッグして、L-Platformテンプレートの構成部分にドロップします。構成要素の詳細でセグメントの情報を指定します。

    10. [追加オプション]からb.~f.の手順で作成したイメージ情報をドラッグして、i.で追加したセグメント内にドロップします。構成要素の詳細でサーバの情報を設定します。VDI用のプール名を必ず指定します。

    11. [構成確認]ページで表示されている内容に誤りがないか確認した後、[作成]ボタンをクリックします。

    12. [テンプレート一覧]画面で作成したテンプレートを選択して、[公開]ボタンをクリックします。

    詳しい操作方法については、「操作ガイド インフラ管理者編 CE」の「8.3.1 L-Platformテンプレートの新規作成」、「8.4.2 イメージ情報」および「8.4.4 テンプレート情報」を参照してください。