ここでは、VMware Horizon Viewを利用する場合の導入について説明します。
VDI連携用のクローニングイメージの採取
VDI連携では、Horizon View Agentがインストールされたクローニングイメージを使用します。
本製品を使用して、Horizon View Agentがインストールされたクローニングイメージを採取する場合は、以下の手順を実行してください。
仮想L-Serverを作成します。
仮想L-Serverの作成方法については、「C.2.7 L-Server作成」を参照してください。
手順a.の仮想L-Serverに、Horizon View Agentをインストールします。
Horizon View Agentのインストール方法については、VMwareのマニュアルを参照してください。
手順a.の仮想L-Serverから、クローニングイメージを採取します。
クローニングイメージの採取方法については、「C.2.8 クローニングイメージの採取」を参照してください。
VMwareを直接操作して仮想マシンにHorizon View Agentをインストールし、採取したクローニングイメージも使用できます。
その場合は、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「14.7.1 仮想イメージリソース」を参照してください。
VDI管理製品の登録
VDI管理製品として、VDI管理サーバを本製品に登録します。
VDI管理製品の登録方法は、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「5.15 VDI管理製品の登録」を参照してください。
定義ファイルの作成
VDIプールに付与するグループ資格定義ファイル
VDIプールの資格としてドメイングループを使用する場合に使用します。
VDI管理サーバ、VDIプール、およびドメイングループの対応を定義します
【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data
vdipool_group_entitlement.rcxprop
定義ファイルは、1行ごとに以下の形式で記述します。
VDI管理サーバ名:VDIプール名:ドメイングループ名1[:ドメイングループ名2:…] |
定義ファイル作成後、本製品のマネージャーの再起動は必要ありません。
行の先頭に"#"を設定した場合、コメント行になります。
1行ごとにVDI管理サーバ、VDIプール、およびドメイングループの対応をコロン(":")区切りで指定します。
VDI管理サーバに複数のVDIプールが存在する場合、VDIプールごとに1行ずつ指定します。
VDIプールに複数のドメイングループを付与する場合、コロン(":")区切りで指定します。
VDI管理サーバ名は、VDI管理製品の登録で指定した管理製品名を指定します。
同じVDI管理サーバ名と同じVDIプール名を2行以上記載した場合、最下行の設定が有効になります。
指定項目 | 説明 |
---|---|
VDI管理サーバ名 | VDI管理サーバ名を指定します。 先頭文字を英字とし、半角英数字とハイフン("-")で構成された15文字以内の文字列を指定します。 |
VDIプール名 | VDIプール名を指定します。 半角英数字とアンダースコア("_")、およびハイフン("-")で構成された64文字以内の文字列を指定します。 |
ドメイングループ名 | ドメイングループ名を指定します。 指定できる文字は、Microsoft社のWebサイトを参照してください。 (注) |
注) ドメイングループ名に指定できる文字は、Microsoft社のWebサイトの「NetBIOSドメイン名」を参照してください。
Microsoft社のWebサイト
URL: http://support.microsoft.com/kb/909264/ja |
# VDI Management Server Name:VDI Pool Name:Domain Group Name |
UTF-8
【Windowsマネージャー】
CR/LF
注意
グループ資格定義ファイルに従って、VDIプールにドメイングループ資格が付与されます。
このため、グループ資格定義ファイルを使用する場合は、VDI管理サーバ名、VDIプール名、ドメイングループ名に誤りがないように記載してください。
サーバ仮想化ソフトウェア定義ファイル
事前に、以下の定義ファイルに値を設定すると、サーバ仮想化ソフトウェアに関する動作を変更できます。
【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data
vm.rcxprop
定義ファイルでは、1行ごとに以下の形式で記述します。
キー = 値 |
項目 | キー | 値 | 備考 |
---|---|---|---|
ゲストOSカスタマイズの完了待ち時間 | vmwareview_customize_wait | 1~1440の整数 単位は分です。 | Horizon Viewを使用したVDI連携時のゲストOSのカスタマイズ完了待ち時間を指定します。 サーバ仮想化ソフトウェアがVMware、かつ、VDI管理製品がHorizon Viewの場合に有効です。 省略時は、30(分)が設定されます。 本設定の変更後、再起動は必要ありません。 範囲外の値、数値以外などの不正な値を指定した場合は、30(分)が設定されます。 完了待ち時間が短い場合、L-Server配備完了後も、ゲストOSのカスタマイズが実行されていることがあります。 設定値を変更する場合は、事前に完了待ちに必要な時間を確認した上で変更してください。 |
UTF-8
【Windowsマネージャー】
CR/LF
OSプロパティ定義ファイル
VDI連携では、ゲストOSのActive Directoryドメインへの参加が必要です。
このため、OSプロパティ定義ファイルで以下の項目を指定します。
参加するActive Directoryドメイン名
ドメイン参加の認証で利用する、ドメイン参加アカウント
ドメイン参加の認証で利用する、ドメイン参加アカウントのパスワード
詳細は、「C.1.8 OSプロパティ定義ファイル」を参照してください。
L-Serverの電源操作を抑止するロールの作成
ここでは、L-Serverの電源操作を抑止するロールの作成について説明します。
ロールのカスタマイズを使用して、RORコンソールからの電源操作を抑止するために、VDI用途で使用するテナント管理者、テナント利用者用のロールを作成します。
以下の手順で、ロールを作成します。ロールのカスタマイズの詳細については、「リファレンスガイド(コマンド/XML編) CE」の「第12章 ロールのカスタマイズ」を参照してください。
標準のテナント管理者、テナント利用者のロールを基に、VDI用途で使用するテナント管理者、テナント利用者のロールを作成します。
rcxadm role create -name vdi_tenant_user -base tenant_user rcxadm role create -name vdi_tenant_admin -base tenant_admin
a.で作成したロールの詳細情報をXMLファイルに出力します。
rcxadm role show -name vdi_tenant_user -format xml -outfile temp_vdi_user_role.xml rcxadm role show -name vdi_tenant_admin -format xml -outfile temp_vdi_admin_role.xml
エディタなどを使用して、b.のXMLファイルを開き、既存のロールの設定から、L-Serverの起動、停止に関する操作権限を削除します。テナント管理者用のXMLファイル、テナント利用者用のXMLファイルともに更新します。
次の例は、テナント管理者用のXMLファイルです。下線部分の行が削除する行になります。
<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?> <Role name="vdi_tenant_admin" id="ct03-m_4066" label=""> <Comment></Comment> <BaseRole>tenant_admin</BaseRole> <OperationGroups> <OperationGroup name="LPlatform"> <Authorities> <Authority>create</Authority> <Authority>modify</Authority> <Authority>delete</Authority> <Authority>ruleset</Authority> <Authority>showlog</Authority> </Authorities> </OperationGroup> <OperationGroup name="LServer"> <Authorities> <Authority>create</Authority> <Authority>modify</Authority> <Authority>delete</Authority> <Authority>resource_operation</Authority> <Authority>start</Authority> <Authority>stop</Authority> <Authority>image_collect</Authority> <Authority>backup</Authority> <Authority>restore</Authority> <Authority>delete_backup</Authority> </Authorities> </OperationGroup> <OperationGroup name="Console"> <Authorities> <Authority>home</Authority> <Authority>dashboard</Authority> <Authority>template</Authority> <Authority>lplatform</Authority> <Authority>account</Authority> </Authorities> </OperationGroup> </OperationGroups> </Role>
c.で修正したXMLファイルを基に、a.で作成したVDI用途で使用するテナント管理者、テナント利用者のロールの設定を変更します。
rcxadm role modify -name vdi_tenant_user -file temp_vdi_user_role.xml rcxadm role modify -name vdi_tenant_admin -file temp_vdi_admin_role.xml
VDI用途で使用するテナント管理者、テナント利用者の利用者情報の登録時または変更時には、ここで作成したテナント管理者用のロール、テナント利用者用のロールを設定してください。
詳しい操作方法については、「操作ガイド インフラ管理者編 CE」の「11.7 利用者の登録」と「11.8 利用者情報の変更」を参照してください。
また、手順a.~手順d.はRORコンソールからも操作できます。RORコンソールから操作する場合は、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「3.6 ロールの作成」を参照し、手順a.~手順d.と同じロールが作成されるように操作してください。
L-Platform管理に関する設定
ここでは、L-PlatformテンプレートやL-Platformの配備時に、VDI連携を有効にするための定義ファイルの設定について説明します。
VDI連携機能を有効にする場合
「運用ガイド CE」の「8.5.14 .1 VDIの有効化」を参照してください。
L-Platform利用申請時にVDIの接続ユーザー名を指定可能にする場合
「運用ガイド CE」の「8.5.14.2 VDIユーザー名の設定」を参照してください。
L-Serverテンプレートの作成
ここでは、L-Platformテンプレート作成時に指定するL-Serverテンプレートの作成について説明します。
Active Directoryドメイン参加設定を指定したL-Serverテンプレートを作成します。
Active Directoryドメインへの参加設定の詳細は、「C.2.12 Active Directoryドメインへの参加」を参照してください。
L-Serverテンプレートの作成方法は、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「第15章 L-Serverテンプレートの操作」を参照してください。
L-Platformテンプレートの作成
ここでは、L-Platformテンプレートの作成について説明します。
以下の手順で、L-Platformテンプレートを作成します。
RORコンソールから[テンプレート]タブを開き、[L-Platformテンプレート]画面を表示します。
[イメージ]タブを選択し、[新規作成]ボタンをクリックします。
[イメージ選択]ページで、1.で取り込んだクローニングイメージを選択し、[次へ]ボタンをクリックします。
[基本情報]ページで、イメージ情報の基本的な情報を設定します。
"デスクトップ仮想化に使用する"を必ずチェックし、[次へ]ボタンをクリックします。
[ソフトウェア選択]ページ、[パッチ情報]ページで、クローニングイメージで使用しているソフトウェアの情報やパッチの情報を設定し、[次へ]ボタンをクリックします。
[構成確認]ページで表示されている内容に誤りがないか確認した後、[作成]ボタンをクリックします。
[テンプレート]タブを選択し、[新規作成]ボタンをクリックします。
[基本情報]ページで、テンプレート情報の基本的な情報を設定し、[次へ]ボタンをクリックします。
[構成変更]ページで、[追加オプション]から仮想サーバを配置するセグメントをドラッグして、L-Platformテンプレートの構成部分にドロップします。構成要素の詳細でセグメントの情報を指定します。
[追加オプション]からb.~f.の手順で作成したイメージ情報をドラッグして、i.で追加したセグメント内にドロップします。構成要素の詳細でサーバの情報を設定します。VDI用のプール名を必ず指定します。
[構成確認]ページで表示されている内容に誤りがないか確認した後、[作成]ボタンをクリックします。
[テンプレート一覧]画面で作成したテンプレートを選択して、[公開]ボタンをクリックします。
詳しい操作方法については、「操作ガイド インフラ管理者編 CE」の「8.3.1 L-Platformテンプレートの新規作成」、「8.4.2 イメージ情報」および「8.4.4 テンプレート情報」を参照してください。