以下の手順で、L-Serverを作成します。
L-Serverテンプレートを利用したL-Serverの作成
クローニングイメージが存在しない場合、または既存のクローニングイメージを利用しない場合
「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「16.1 L-Serverテンプレートを利用したL-Serverの作成」を参照して、L-Serverを作成してください。
このとき、イメージは[指定なし]を選択してください。
手順1.で作成したゲストドメインに手動でOSをインストールします。
手動でOSをインストールする方法については、OVM for SPARCのマニュアルを参照してください。
既存のクローニングイメージを利用する場合
「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「16.1 L-Serverテンプレートを利用したL-Serverの作成」を参照して、L-Serverを作成してください。この場合、イメージとして利用するクローニングイメージを指定してください。
個々の仕様を指定したL-Serverの作成
「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「16.3 個々のパラメーターを指定した仮想L-Serverの作成」を参照してください。
[OS]タブの設定については、「C.8.7 [OS]タブ設定」を参照してください。
ポイント
L-Server作成時に指定したイメージのOS種別が"Solaris 11"の場合、設定できるIPアドレスは1つだけであり、管理LANのIPアドレスが設定されます。
L-ServerのNICに管理LANを指定しなかった場合、L-Serverを作成したあとに、ユーザーが管理LANのIPアドレスを削除する必要があります。
また、業務LANのIPアドレスは、L-Serverを作成したあとに、ユーザーが設定する必要があります。
IPアドレスの削除や設定方法については、「L-Server作成後の操作」を参照してください。
なお、イメージのOS種別が"Solaris 10"の場合、すべてのNICに対してIPアドレスが設定されます。
以下の機能を使用する場合、L-Serverを作成したあと、手動で設定してください。
ゲストドメインへの依存関係の設定(マスタ/スレーブ)
CPU Power Management(使用していないCPUを自動的に停止)
CPU Dynamic Resource Management(負荷に応じてCPUを自動的に追加/削除)
CPU Dynamic Resource Management機能を利用する場合、CPUをスレッド単位で割り当てる必要があります。
L-Server作成後の操作
管理LANのIPアドレスを削除します。
本操作は、以下のすべての条件を満たすL-Serverを作成した場合に必要です。
L-Serverへ配付するイメージに、Solaris 11のイメージを指定した
L-ServerにNICを1つ以上設定した
NICの接続先に管理LANが含まれていない
これらの条件をすべて満たすL-Serverには、L-Serverへイメージを配付するために、管理LANのネットワークリソースから一時的に払い出されたIPアドレスがゲストドメインに設定されます。このIPアドレスの設定は、L-Serverを作成したあともOS上に残ったままになります。
そのため、以下の手順で、OS上に残っている管理LANのIPアドレスの設定を削除します。
管理LANのネットワークリソースに設定されているサブネットアドレスを確認します。
手順a.で確認した、管理LANサブネットのIPアドレスが設定されているIPインターフェース名を、以下のコマンドで確認します。
# ipadm show-addr <RETURN> |
手順b.で確認した、IPインターフェースに設定されているIPアドレスを、以下のコマンドで削除します。
# ipadm delete-addr netX/v4 <RETURN> |
手順b.で確認したIPインターフェースを以下のコマンドで削除します。
# ipadm delete-ip netX <RETURN> |
業務LANおよび管理LANのIPアドレスを設定します。
本操作は、Solaris11のイメージを指定してL-Serverを作成した場合に必要です。
管理LANについては、L-ServerのNICに2つ以上の管理LANを指定した場合に必要です。
Solaris11のイメージを指定したL-Serverには、業務LANおよび管理LANのIPアドレスがOSに反映されていません。
このため、L-Serverの各NICに設定されている業務LANおよび管理LANのIPアドレスを確認し、OS上で設定します。
なお、OS上のネットワークインターフェース名の末尾に付く番号は、L-ServerのNICのIndex番号と一致しています。
例
Indexが1のNICの場合
OS上のネットワークインターフェース名はnet1になります。
業務LANおよび管理LANのデフォルトゲートウェイを設定します。
本操作は、以下のすべての条件を満たす場合に必要です。
イメージを指定してL-Serverを作成した場合
業務LANのネットワークリソースにデフォルトゲートウェイを設定していた場合
または、以下のすべての条件を満たす場合にも本操作が必要です。
L-ServerのNICに2つ以上の管理LANのネットワークリソースを指定した場合
管理LANのネットワークリソースにデフォルトゲートウェイを設定していた場合
ただし、管理LANのネットワークリソースは、最後に指定したもの以外であること。
ゲストドメインのコンソールに接続し、以下の手順でデフォルトゲートウェイを設定します。
L-Server作成時に指定したネットワークリソースに設定されている、デフォルトゲートウェイのアドレスを確認します。
該当するネットワークリソースに設定されているデフォルトゲートウェイのアドレスを確認します。
デフォルトゲートウェイを設定します。
手順a.で確認したデフォルトゲートウェイのアドレスをOSに設定します。
設定方法については、Solarisのマニュアルを参照してください。
ゲストドメインのシステムログの出力先を確認します。
イメージを指定してL-Serverを作成した場合は、下記の手順でシステムログの出力先を確認し、必要に応じて出力先を変更してください。
なお、以下のすべての条件を満たす場合、システムログの出力先には、L-Server作成時に一時的に使用した管理LANのIPアドレスが設定されています。そのため、システムログの出力先を必ず変更してください。
Solaris10のイメージを指定した場合
NICに管理LANのIPアドレスを指定しなかった場合
ゲストドメインのコンソールに接続し、システムログの出力先を確認します。
以下のファイルを参照し、システムログの出力先を示すloghostというホスト名に関連付いているIPアドレスを確認します。
/etc/inet/hosts
システムログの出力先を変更します。
システムログの出力先を変更する必要がある場合は、手順a.に記載したファイルを編集し、loghostというホスト名に別のIPアドレスを関連付けます。
なお、L-Server作成時に管理LANのIPアドレスを指定しなかった場合、L-Server作成時に一時的に使用した管理LANのIPアドレスの定義が残っているため、必要に応じて削除してください。
その場合、システムのホスト名を変更する必要があるため、Solarisのマニュアルを参照し、システムのホスト名を変更してください。
また、手順a.に記載したファイル以外にも、一時的に使用した管理LANのIPアドレス用の定義が残っているTCP/IP構成ファイル(注)があります。それらのファイルについても必要に応じて定義を削除してください。
注) 以下のファイルに定義が残ります。詳細については、Solarisのマニュアルを参照してください。
/etc/inet/ipnodes
/etc/inet/netmasks
OSを再起動します。
OSを再起動し、システムログの出力先に設定したサーバにシステムログが出力されていることを確認します。
ディスクを共有する設定を行います。
本設定は、L-Server(ゲストドメイン)間でディスクを共有する場合に必要です。
仮想ディスクサービスにディスクを登録します。
手順a.のディスクをディスクリソースとしてストレージプールへ登録します。
ディスクリソースの登録は、rcxadm disk registerコマンドを実行します。
仮想ディスクをゲストドメインに追加します。