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ServerView Resource Orchestrator Cloud Edition V3.1.2 導入ガイド
FUJITSU Software

C.6.3 リソースのリソースプールへの登録

  1. VMホストリソース(ホスト)の登録

    「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「14.1 VMホストリソース」を参照してください。

    ポイント

    仮想ストレージリソースを利用する場合の、VMプールに登録するVMホストの選択について

    同一仮想ストレージリソースを共有する各VMホストを同一VMプールに登録することを推奨します。

    また、仮想ストレージリソースの共有範囲が異なるVMホストにおいては、互いに異なるVMプールに分けて登録することを推奨します。

    図C.11 VMプールの登録

  2. ストレージリソースの登録

    L-Server作成時に使用する仮想ストレージリソース、または事前登録したVMゲスト用ディスクリソースをリソースプールに登録します。

    • 仮想ストレージリソースの登録

      1. シン・プロビジョニング属性を設定したストレージプールの作成

        シン・プロビジョニング属性を設定したストレージプールを作成します。

        詳細は、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「20.2 作成」を参照してください。

      2. 仮想ストレージリソースの登録

        ストレージ管理製品を登録すると、libvirtのストレージプールでターゲットパスとして指定されるディレクトリ領域が仮想ストレージリソースとして、自動検出されます。自動検出された仮想ストレージリソースをストレージプールに登録してください。

        詳細は、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「14.5 ストレージリソース」を参照してください。

        ポイント

        この仮想ストレージリソースは、シン・プロビジョニング属性です。

        シン・プロビジョニングの属性が設定されているストレージプールにだけ登録できます。

    • 事前に作成したVMゲスト用ディスクリソース(rawデバイスまたはパーティション)の登録

      事前に作成したVMゲスト用ディスクリソース(rawデバイスまたはパーティション)の登録」を参照してください。

      なお、事前に作成したVMゲスト用ディスクリソースを利用しない場合は、本作業は必要ありません。

    • 仮想ストレージリソースと事前に作成したVMゲスト用ディスクリソースを混在させる場合のストレージプールへの登録について

      操作方法、登録手順は、上記の場合と変わりありません。

  3. ネットワークリソースの登録

    L-Server作成時にNICとネットワークリソースを接続すると、L-Serverが動作するVMホストに対して、ネットワークリソースの定義に合わせた設定が自動的に行われます。
    詳細は、「C.6.4 ネットワークの手動設定」を参照してください。

    • RORコンソールのオーケストレーションツリーで対象のネットワークプールを右クリックし、[ネットワークリソース作成]を選択します。

      新規に作成する場合は、続いて[新規]を選択します。

      登録済みの管理LANサブネットを利用して作成する場合は、続いて[管理LANサブネットから]を選択します。

    • [ネットワークリソースの作成]ダイアログが表示されます。

    • ネットワークリソース作成に必要な項目を入力します。詳細は、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「14.3 ネットワークリソース」を参照してください。

  4. ネットワークデバイスリソースの登録

    L-Platformで利用するネットワークデバイスを作成し、種別がFirewallまたはSLBについてはネットワークプールに登録します。

    「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「14.4 ネットワークデバイス」を参照してください。

  5. アドレスセットリソース(MACアドレス)の登録

    アドレスセットリソース(MACアドレス)を作成し、アドレスプールに登録します。
    詳細は、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「14.6 アドレスセットリソース」を参照してください。


仮想ストレージリソースと事前に作成したディスクリソースの混在環境

RHEL-KVMを利用する場合、以下の特長があります。

上記リソースを混在させる場合において、それぞれのリソースで利用条件が異なりますので、異なるリソースプールに分けて登録することを推奨します。

また、仮想ストレージリソースと事前に作成されたディスクリソース合わせて同一共有範囲のVMホストにおいては、同一VMプールに登録することを推奨します。

なお、クローニングイメージが2種類であることについては、「C.6.7 クローニングイメージの採取」の「クローニングイメージの格納先種別と格納先」を参照してください。


前に作成したVMゲスト用ディスクリソース(rawデバイスまたはパーティション)の登録

VMホストが認識しているrawデバイスまたはパーティションをディスクリソースとして登録します。

仮想L-Serverに対応するVMゲストをマイグレーションする場合、複数のVMホストから共有されているrawデバイスまたはパーティションを、共有定義されたディスクリソースとして登録してください。

クローニングイメージを格納する、複数のVMホストから共有されているrawデバイスまたはパーティションを、共有定義されたディスクリソースとして登録してください。

以下の手順を実行します。

  1. ストレージプールの作成(管理サーバ)

    デフォルト以外のストレージプールを利用する場合、ストレージプールを作成します。

    ストレージプールの作成は、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「20.2 作成」を参照してください。

  2. rcxvmdiskagtコマンドの実行(管理対象サーバ)

    管理対象サーバ上で、rcxvmdiskagtコマンドを実行します。rcxvmdiskagtコマンドを実行することで、VMホストが認識しているrawデバイスまたはパーティション情報を表示します。また、リダイレクトを実行し、コマンドの実行結果を拡張子が"xml"のファイルに出力します。

    本コマンドは、ディスクリソースを登録するすべての管理対象サーバ上で実行します。

    rcvmdiskagtコマンドの詳細は、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「5.25 rcxvmdiskagt」を参照してください。

    # /opt/FJSVrcxat/bin/rcxvmdiskagt -ip 管理対象サーバのIPアドレス > rcxvmdiskagtコマンド実行結果のXMLファイル <RETURN>

    rcxvmdiskagtコマンド出力例

    VMホスト(192.168.23.153)で操作
    >rcxvmdiskagt -ip 192.168.23.153 <RETURN>
    <?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
    <VmHost ip="192.168.23.153">
     <Disks>
      <Disk name="*" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300010000" size="10.0"/>
      <Disk name="*" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300020000" size="20.0"/>
      <Disk name="*" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300030000" size="30.0"/>
      <Disk name="*" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300040000" size="10.0"/>
      <Disk name="*" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300050000" size="10.0"/>
     </Disks>
    </VmHost>

    VMホスト(192.168.23.154)で操作
    >rcxvmdiskagt -ip 192.168.23.154 <RETURN>
    <?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
    <VmHost ip="192.168.23.154">
     <Disks>
      <Disk name="*" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300010001" size="10.0"/>
      <Disk name="*" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300020001" size="20.0"/>
      <Disk name="*" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300030001" size="30.0"/>
      <Disk name="*" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300040001" size="10.0"/>
      <Disk name="*" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300050001" size="10.0"/>
     </Disks>
    </VmHost>
  3. 不要なDiskタグの削除(管理対象サーバ)

    手順2.で出力したファイルから以下の<Disk>タグを削除します。

    • VMゲストで使用しないrawデバイスまたはパーティション

    • VMホストで使用する予定で、かつマウントされていないrawデバイスまたはパーティション

    • LVMのディスク

    <Disk>タグ削除後のXMLファイルの例

    VMホスト(192.168.23.153)で出力したXMLファイル
    <?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
    <VmHost ip="192.168.23.153">
     <Disks>
      <Disk name="*" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300010000" size="10.0"/>
      <Disk name="*" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300020000" size="20.0"/>
      <Disk name="*" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300030000" size="30.0"/>
     </Disks>
    </VmHost>

    VMホスト(192.168.23.154)で出力したXMLファイル
    <?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
    <VmHost ip="192.168.23.154">
     <Disks>
      <Disk name="*" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300010001" size="10.0"/>
      <Disk name="*" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300020001" size="20.0"/>
      <Disk name="*" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300030001" size="30.0"/>
     </Disks>
    </VmHost>
  4. XMLファイル格納ディレクトリの作成(管理サーバ)

    手順2.および手順3.で作成したXMLファイルを格納するためのディレクトリを管理サーバ上に作成します。

  5. XMLファイルの格納(管理サーバ)

    手順2.および手順3.で作成したXMLファイルを手順4.で作成したディレクトリに格納します。

  6. rcxvmdiskコマンドの実行(管理サーバ)

    管理サーバ上でrcxvmdiskコマンドを実行します。rcxvmdiskコマンドを実行することで仮想L-Server用のディスクリソース構成情報の一部をXML形式で表示します。また、リダイレクトを実行し、コマンドの実行結果を拡張子が"xml"のファイルに出力します。

    rcxvmdiskコマンドの詳細は、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「5.24 rcxvmdisk」を参照してください。

    XMLファイルの詳細は、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「15.4.1 ディスクリソース【KVM】」を参照してください。

    # /opt/FJSVrcvmr/bin/rcxvmdisk -dir rcxvmdiskagtコマンド実行結果のXMLファイル格納ディレクトリ > 仮想L-Server用ディスクリソース構成情報XMLファイル <RETURN>

    以下の場合の実行例

    rcxvmdiskagtコマンド実行結果のXMLファイル格納ディレクトリ: /root/rcxvmdiskagt_dir
    仮想L-Server用ディスクリソース構成情報のXMLファイル: /root/rcxvmdiskagt_dir/rcxvmdisk_Storage_Pool_1.xml

    # /opt/FJSVrcvmr/bin/rcxvmdisk -dir /root/rcxvmdiskagt_dir > /root/rcxvmdisk_Storage_Pool_1.xml <RETURN>

    仮想L-Server用ディスクリソース構成情報XMLファイルの例

    <?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
    <Storage>
     <Pool name="*" />
     <VmHosts>
      <VmHost ip="192.168.23.153">
       <Disks>
        <Disk name="*" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300010000" size="10.0"/>
        <Disk name="*" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300020000" size="20.0"/>
        <Disk name="*" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300030000" size="30.0"/>
       </Disks>
      </VmHost>
      <VmHost ip="192.168.23.154">
       <Disks>
        <Disk name="*" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300010001" size="10.0"/>
        <Disk name="*" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300020001" size="20.0"/>
        <Disk name="*" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300030001" size="30.0"/>
       </Disks>
      </VmHost>
     </VmHosts>
    </Storage>
  7. ストレージプール名の記述

    手順6.で作成した仮想L-Server用ディスクリソース構成情報のXMLファイル内にある<Pool>タグのname属性に、仮想L-Server用のディスクリソースを登録するストレージプール名を記述します。また、<Disk>タグのname属性にディスクリソース名を記述します。

    以下の情報にもとづいてディスクリソースを登録する場合の、仮想L-Server用ディスクリソース構成情報XMLファイルの例

    仮想L-Server用ディスクリソース構成情報のXMLファイル名: rcxvmdisk_Storage_Pool_1.xml
    ストレージプール名: Storage_Pool_1

    VMホスト(192.168.23.153)のrawデバイスまたはパーティションのパス
    VMホスト(192.168.23.154)のrawデバイスまたはパーティションのパス

    ディスクリソース名

    /dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300010000
    /dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300010001

    disk_resource_10gb

    /dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300020000
    /dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300020001

    disk_resource_20gb

    /dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300030000
    /dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300030001

    disk_resource_30gb

    仮想L-Serverに対応するVMゲストをマイグレーションするために、複数のVMホストから共有されているrawデバイスまたはパーティションを、共有定義されたディスクリソースとして登録します。

    仮想L-Server用ディスクリソース構成情報XMLファイル

    <?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
    <Storage>
     <Pool name="Storage_Pool_1" />
     <VmHosts>
      <VmHost ip="192.168.23.153">
       <Disks>
        <Disk name="disk_resource_10gb" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300010000" size="10.0"/>
        <Disk name="disk_resource_20gb" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300020000" size="20.0"/>
        <Disk name="disk_resource_30gb" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300030000" size="30.0"/>
       </Disks>
      </VmHost>
      <VmHost ip="192.168.23.154">
       <Disks>
        <Disk name="disk_resource_10gb" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300010001" size="10.0"/>
        <Disk name="disk_resource_20gb" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300020001" size="20.0"/>
        <Disk name="disk_resource_30gb" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300030001" size="30.0"/>
       </Disks>
      </VmHost>
     </VmHosts>
    </Storage>
  8. ディスクリソースの作成とストレージプールへの登録(管理サーバ)

    手順7.で作成した仮想L-Server用ディスクリソース構成情報のXMLファイルを指定し、rcxadm diskコマンドを実行します。仮想L-Server用のディスクリソースの作成、およびストレージプールへの登録が行われます。

    # /opt/FJSVrcvmr/bin/rcxadm disk register -file 仮想L-Server用ディスクリソース構成情報XMLファイル <RETURN>

    以下の場合の実行例

    仮想L-Server用ディスクリソース構成情報のXMLファイル: /root/rcxvmdiskagt_dir/rcxvmdisk_Storage_Pool_1.xml

    # /opt/FJSVrcvmr/bin/rcxadm disk register -file /root/rcxvmdiskagt_dir/rcxvmdisk_Storage_Pool_1.xml <RETURN>

ポイント

1つのVMホストで使用できるディスクリソースは、1つのストレージプールに登録するようにしてください。ディスクリソースが複数のストレージプールに分散していると、L-Serverの作成が失敗する場合があります。