VMホストリソース(ホスト)の登録
「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「14.1 VMホストリソース」を参照してください。
ポイント
仮想ストレージリソースを利用する場合の、VMプールに登録するVMホストの選択について
同一仮想ストレージリソースを共有する各VMホストを同一VMプールに登録することを推奨します。
また、仮想ストレージリソースの共有範囲が異なるVMホストにおいては、互いに異なるVMプールに分けて登録することを推奨します。
図C.11 VMプールの登録
ストレージリソースの登録
L-Server作成時に使用する仮想ストレージリソース、または事前登録したVMゲスト用ディスクリソースをリソースプールに登録します。
仮想ストレージリソースの登録
シン・プロビジョニング属性を設定したストレージプールの作成
シン・プロビジョニング属性を設定したストレージプールを作成します。
詳細は、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「20.2 作成」を参照してください。
仮想ストレージリソースの登録
ストレージ管理製品を登録すると、libvirtのストレージプールでターゲットパスとして指定されるディレクトリ領域が仮想ストレージリソースとして、自動検出されます。自動検出された仮想ストレージリソースをストレージプールに登録してください。
詳細は、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「14.5 ストレージリソース」を参照してください。
ポイント
この仮想ストレージリソースは、シン・プロビジョニング属性です。
シン・プロビジョニングの属性が設定されているストレージプールにだけ登録できます。
事前に作成したVMゲスト用ディスクリソース(rawデバイスまたはパーティション)の登録
「事前に作成したVMゲスト用ディスクリソース(rawデバイスまたはパーティション)の登録」を参照してください。
なお、事前に作成したVMゲスト用ディスクリソースを利用しない場合は、本作業は必要ありません。
仮想ストレージリソースと事前に作成したVMゲスト用ディスクリソースを混在させる場合のストレージプールへの登録について
操作方法、登録手順は、上記の場合と変わりありません。
ネットワークリソースの登録
L-Server作成時にNICとネットワークリソースを接続すると、L-Serverが動作するVMホストに対して、ネットワークリソースの定義に合わせた設定が自動的に行われます。
詳細は、「C.6.4 ネットワークの手動設定」を参照してください。
RORコンソールのオーケストレーションツリーで対象のネットワークプールを右クリックし、[ネットワークリソース作成]を選択します。
新規に作成する場合は、続いて[新規]を選択します。
登録済みの管理LANサブネットを利用して作成する場合は、続いて[管理LANサブネットから]を選択します。
[ネットワークリソースの作成]ダイアログが表示されます。
ネットワークリソース作成に必要な項目を入力します。詳細は、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「14.3 ネットワークリソース」を参照してください。
ネットワークデバイスリソースの登録
L-Platformで利用するネットワークデバイスを作成し、種別がFirewallまたはSLBについてはネットワークプールに登録します。
「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「14.4 ネットワークデバイス」を参照してください。
アドレスセットリソース(MACアドレス)の登録
アドレスセットリソース(MACアドレス)を作成し、アドレスプールに登録します。
詳細は、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「14.6 アドレスセットリソース」を参照してください。
仮想ストレージリソースと事前に作成したディスクリソースの混在環境
RHEL-KVMを利用する場合、以下の特長があります。
クローニングイメージが2種類であること
ストレージリソースの割り当てにおいて、以下の割り当てが利用可能なこと
仮想ストレージから自動生成したディスクリソース
事前作成されたディスクリソース
上記リソースを混在させる場合において、それぞれのリソースで利用条件が異なりますので、異なるリソースプールに分けて登録することを推奨します。
また、仮想ストレージリソースと事前に作成されたディスクリソース合わせて同一共有範囲のVMホストにおいては、同一VMプールに登録することを推奨します。
なお、クローニングイメージが2種類であることについては、「C.6.7 クローニングイメージの採取」の「クローニングイメージの格納先種別と格納先」を参照してください。
事前に作成したVMゲスト用ディスクリソース(rawデバイスまたはパーティション)の登録
VMホストが認識しているrawデバイスまたはパーティションをディスクリソースとして登録します。
仮想L-Serverに対応するVMゲストをマイグレーションする場合、複数のVMホストから共有されているrawデバイスまたはパーティションを、共有定義されたディスクリソースとして登録してください。
クローニングイメージを格納する、複数のVMホストから共有されているrawデバイスまたはパーティションを、共有定義されたディスクリソースとして登録してください。
以下の手順を実行します。
ストレージプールの作成(管理サーバ)
デフォルト以外のストレージプールを利用する場合、ストレージプールを作成します。
ストレージプールの作成は、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「20.2 作成」を参照してください。
rcxvmdiskagtコマンドの実行(管理対象サーバ)
管理対象サーバ上で、rcxvmdiskagtコマンドを実行します。rcxvmdiskagtコマンドを実行することで、VMホストが認識しているrawデバイスまたはパーティション情報を表示します。また、リダイレクトを実行し、コマンドの実行結果を拡張子が"xml"のファイルに出力します。
本コマンドは、ディスクリソースを登録するすべての管理対象サーバ上で実行します。
rcvmdiskagtコマンドの詳細は、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「5.25 rcxvmdiskagt」を参照してください。
# /opt/FJSVrcxat/bin/rcxvmdiskagt -ip 管理対象サーバのIPアドレス > rcxvmdiskagtコマンド実行結果のXMLファイル <RETURN> |
例
rcxvmdiskagtコマンド出力例
VMホスト(192.168.23.153)で操作 >rcxvmdiskagt -ip 192.168.23.153 <RETURN> <?xml version="1.0" encoding="utf-8"?> <VmHost ip="192.168.23.153"> <Disks> <Disk name="*" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300010000" size="10.0"/> <Disk name="*" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300020000" size="20.0"/> <Disk name="*" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300030000" size="30.0"/> <Disk name="*" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300040000" size="10.0"/> <Disk name="*" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300050000" size="10.0"/> </Disks> </VmHost> |
VMホスト(192.168.23.154)で操作 >rcxvmdiskagt -ip 192.168.23.154 <RETURN> <?xml version="1.0" encoding="utf-8"?> <VmHost ip="192.168.23.154"> <Disks> <Disk name="*" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300010001" size="10.0"/> <Disk name="*" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300020001" size="20.0"/> <Disk name="*" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300030001" size="30.0"/> <Disk name="*" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300040001" size="10.0"/> <Disk name="*" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300050001" size="10.0"/> </Disks> </VmHost> |
不要なDiskタグの削除(管理対象サーバ)
手順2.で出力したファイルから以下の<Disk>タグを削除します。
VMゲストで使用しないrawデバイスまたはパーティション
VMホストで使用する予定で、かつマウントされていないrawデバイスまたはパーティション
LVMのディスク
例
<Disk>タグ削除後のXMLファイルの例
VMホスト(192.168.23.153)で出力したXMLファイル <?xml version="1.0" encoding="utf-8"?> <VmHost ip="192.168.23.153"> <Disks> <Disk name="*" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300010000" size="10.0"/> <Disk name="*" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300020000" size="20.0"/> <Disk name="*" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300030000" size="30.0"/> </Disks> </VmHost> |
VMホスト(192.168.23.154)で出力したXMLファイル <?xml version="1.0" encoding="utf-8"?> <VmHost ip="192.168.23.154"> <Disks> <Disk name="*" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300010001" size="10.0"/> <Disk name="*" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300020001" size="20.0"/> <Disk name="*" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300030001" size="30.0"/> </Disks> </VmHost> |
XMLファイル格納ディレクトリの作成(管理サーバ)
手順2.および手順3.で作成したXMLファイルを格納するためのディレクトリを管理サーバ上に作成します。
XMLファイルの格納(管理サーバ)
手順2.および手順3.で作成したXMLファイルを手順4.で作成したディレクトリに格納します。
rcxvmdiskコマンドの実行(管理サーバ)
管理サーバ上でrcxvmdiskコマンドを実行します。rcxvmdiskコマンドを実行することで仮想L-Server用のディスクリソース構成情報の一部をXML形式で表示します。また、リダイレクトを実行し、コマンドの実行結果を拡張子が"xml"のファイルに出力します。
rcxvmdiskコマンドの詳細は、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「5.24 rcxvmdisk」を参照してください。
XMLファイルの詳細は、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「15.4.1 ディスクリソース【KVM】」を参照してください。
# /opt/FJSVrcvmr/bin/rcxvmdisk -dir rcxvmdiskagtコマンド実行結果のXMLファイル格納ディレクトリ > 仮想L-Server用ディスクリソース構成情報のXMLファイル <RETURN> |
例
以下の場合の実行例
rcxvmdiskagtコマンド実行結果のXMLファイル格納ディレクトリ: /root/rcxvmdiskagt_dir
仮想L-Server用ディスクリソース構成情報のXMLファイル: /root/rcxvmdiskagt_dir/rcxvmdisk_Storage_Pool_1.xml
# /opt/FJSVrcvmr/bin/rcxvmdisk -dir /root/rcxvmdiskagt_dir > /root/rcxvmdisk_Storage_Pool_1.xml <RETURN> |
仮想L-Server用ディスクリソース構成情報のXMLファイルの例
<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?> <Storage> <Pool name="*" /> <VmHosts> <VmHost ip="192.168.23.153"> <Disks> <Disk name="*" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300010000" size="10.0"/> <Disk name="*" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300020000" size="20.0"/> <Disk name="*" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300030000" size="30.0"/> </Disks> </VmHost> <VmHost ip="192.168.23.154"> <Disks> <Disk name="*" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300010001" size="10.0"/> <Disk name="*" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300020001" size="20.0"/> <Disk name="*" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300030001" size="30.0"/> </Disks> </VmHost> </VmHosts> </Storage> |
ストレージプール名の記述
手順6.で作成した仮想L-Server用ディスクリソース構成情報のXMLファイル内にある<Pool>タグのname属性に、仮想L-Server用のディスクリソースを登録するストレージプール名を記述します。また、<Disk>タグのname属性にディスクリソース名を記述します。
例
以下の情報にもとづいてディスクリソースを登録する場合の、仮想L-Server用ディスクリソース構成情報のXMLファイルの例
仮想L-Server用ディスクリソース構成情報のXMLファイル名: rcxvmdisk_Storage_Pool_1.xml
ストレージプール名: Storage_Pool_1
VMホスト(192.168.23.153)のrawデバイスまたはパーティションのパス | ディスクリソース名 |
---|---|
/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300010000 | disk_resource_10gb |
/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300020000 | disk_resource_20gb |
/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300030000 | disk_resource_30gb |
仮想L-Serverに対応するVMゲストをマイグレーションするために、複数のVMホストから共有されているrawデバイスまたはパーティションを、共有定義されたディスクリソースとして登録します。
仮想L-Server用ディスクリソース構成情報XMLファイル
<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?> <Storage> <Pool name="Storage_Pool_1" /> <VmHosts> <VmHost ip="192.168.23.153"> <Disks> <Disk name="disk_resource_10gb" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300010000" size="10.0"/> <Disk name="disk_resource_20gb" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300020000" size="20.0"/> <Disk name="disk_resource_30gb" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300030000" size="30.0"/> </Disks> </VmHost> <VmHost ip="192.168.23.154"> <Disks> <Disk name="disk_resource_10gb" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300010001" size="10.0"/> <Disk name="disk_resource_20gb" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300020001" size="20.0"/> <Disk name="disk_resource_30gb" path="/dev/disk/by-id/scsi-3600000e00d0000000001321300030001" size="30.0"/> </Disks> </VmHost> </VmHosts> </Storage> |
ディスクリソースの作成とストレージプールへの登録(管理サーバ)
手順7.で作成した仮想L-Server用ディスクリソース構成情報のXMLファイルを指定し、rcxadm diskコマンドを実行します。仮想L-Server用のディスクリソースの作成、およびストレージプールへの登録が行われます。
# /opt/FJSVrcvmr/bin/rcxadm disk register -file 仮想L-Server用ディスクリソース構成情報のXMLファイル <RETURN> |
例
以下の場合の実行例
仮想L-Server用ディスクリソース構成情報のXMLファイル: /root/rcxvmdiskagt_dir/rcxvmdisk_Storage_Pool_1.xml
# /opt/FJSVrcvmr/bin/rcxadm disk register -file /root/rcxvmdiskagt_dir/rcxvmdisk_Storage_Pool_1.xml <RETURN> |
ポイント
1つのVMホストで使用できるディスクリソースは、1つのストレージプールに登録するようにしてください。ディスクリソースが複数のストレージプールに分散していると、L-Serverの作成が失敗する場合があります。